仕事でもプライベートでも、70代~80代の人と接する機会が多くある。
高齢者、と一括りにしてしまうのは乱暴だなーと思うのは
同じ年代でも違う考えや生き方をしてきたことが分るからだ。
もっとも、若い人たちという一括りもありがちだし、
団塊、バブル世代、就職氷河期・・・
世代で括られるのは高齢者だけではない。
でも、どの世代だって一人一人は違うのだ。
当然だけれど。
なんでくどくどいうかと言えば、自戒を込めてなのだ。
「高齢者」と一括りにするのが乱暴だと分っていながら、してしまうことがあるからだ。
少し前に、それこそ腰が直角に曲がっている男性と仕事で接した。
年齢は80代半ば。
年寄り扱いを嫌う高齢者も多いので、プライドを傷つけるような話し方はしないように心がけている。
(たとえば幼児に対してのような声音で、ため口をきいたりしないように)
ただ、見た目から(弱々しいおじいさん)認識はしてしまっていた。
もちろん、顔にも態度にも出さないけれど。
話し始めたら手強いのだ。
眼光も舌鋒も鋭い。
馬鹿にされてたまるか、憐れまれてたまるか、騙されてたまるかという気迫を感じる。
馬鹿にするつもりも騙すつもりもないが、弱者としての年寄りと認識し、憐れむ気持ちはあったかも。
憐れみというか、お年寄りには親切にしなくちゃ、みたいな。
でも向こうは年寄りだから親切にされることなど望んでないのよな。
顧客として礼を持って接することを望んでいるのだ、きっと。
少し話していると彼の仕事の話から、昭和の映画スターの話になった。
赤木圭一郎とか近衛十四浪とか、わたしの生まれる前のスターである。
だが名前くらいは聞いたことがある。
月影兵庫とか鞍馬天狗とか耳にしたことがあるのは、時代劇の好きだった父から聞いたのだろうか。
それとも雑誌や新聞の懐かしい映画紹介?
BSの時代劇チャンネル?
赤木圭一郎が事故で亡くなったことは知っていたので、そのことを言うと
「よく知ってるなぁ」と喜んでいる。
その後はもう、勝新太郎や石原裕次郎の話などで盛り上がった。
わたしの記憶違いで津川雅彦のお父さんは映画監督ですよね?と言ったところ(実際は祖父)
「いや、俳優の澤村・・・」と正した。
すごい記憶力だ。
昔のことはよく覚えていて、今のことは忘れてしまうと言うけれど
それでも映画が好きだったという彼の過去は確実に今とつながっているのだ。
「十三人の刺客」のことを言うと
「そんな映画まで知ってるのか!」と驚いてくれたが
これはリメイクされているので知っている人は多いと思う。
もっともわたしは、リメイクの方は見ていない。
初見で「腰の曲がったおじいさん」と思った自分を少し恥じたよ。
仕方のないことだけど、話もせず深く関わらなければその人のことは見た目で判断するしかない。
人の本質なんて、話しても分らないことの方が多いし、本質を知る必要がないことの方が多いし。
わたしも、その辺を歩いているときは「さえないオバサン」と思われてるんだろうなあ。
いや、そんな認識さえされてないかもね。
でもまあ、これはひょっとして子供の頃に願った事なのかも知れないな
自信のなさと自意識過剰に苛まれていたわたしは、道端のおばあさんを見て
失礼にも(あのくらい年を取れば誰からの視線も気にすることなくなるのかも)と思ったものだ。
だとすれば路傍の石になれているのであれば、何よりではないか。
年を取って自分をちゃんと見てくれというのは老害だよ。
って、昔のわたしに怒られそうだ。
高齢者、と一括りにしてしまうのは乱暴だなーと思うのは
同じ年代でも違う考えや生き方をしてきたことが分るからだ。
もっとも、若い人たちという一括りもありがちだし、
団塊、バブル世代、就職氷河期・・・
世代で括られるのは高齢者だけではない。
でも、どの世代だって一人一人は違うのだ。
当然だけれど。
なんでくどくどいうかと言えば、自戒を込めてなのだ。
「高齢者」と一括りにするのが乱暴だと分っていながら、してしまうことがあるからだ。
少し前に、それこそ腰が直角に曲がっている男性と仕事で接した。
年齢は80代半ば。
年寄り扱いを嫌う高齢者も多いので、プライドを傷つけるような話し方はしないように心がけている。
(たとえば幼児に対してのような声音で、ため口をきいたりしないように)
ただ、見た目から(弱々しいおじいさん)認識はしてしまっていた。
もちろん、顔にも態度にも出さないけれど。
話し始めたら手強いのだ。
眼光も舌鋒も鋭い。
馬鹿にされてたまるか、憐れまれてたまるか、騙されてたまるかという気迫を感じる。
馬鹿にするつもりも騙すつもりもないが、弱者としての年寄りと認識し、憐れむ気持ちはあったかも。
憐れみというか、お年寄りには親切にしなくちゃ、みたいな。
でも向こうは年寄りだから親切にされることなど望んでないのよな。
顧客として礼を持って接することを望んでいるのだ、きっと。
少し話していると彼の仕事の話から、昭和の映画スターの話になった。
赤木圭一郎とか近衛十四浪とか、わたしの生まれる前のスターである。
だが名前くらいは聞いたことがある。
月影兵庫とか鞍馬天狗とか耳にしたことがあるのは、時代劇の好きだった父から聞いたのだろうか。
それとも雑誌や新聞の懐かしい映画紹介?
BSの時代劇チャンネル?
赤木圭一郎が事故で亡くなったことは知っていたので、そのことを言うと
「よく知ってるなぁ」と喜んでいる。
その後はもう、勝新太郎や石原裕次郎の話などで盛り上がった。
わたしの記憶違いで津川雅彦のお父さんは映画監督ですよね?と言ったところ(実際は祖父)
「いや、俳優の澤村・・・」と正した。
すごい記憶力だ。
昔のことはよく覚えていて、今のことは忘れてしまうと言うけれど
それでも映画が好きだったという彼の過去は確実に今とつながっているのだ。
「十三人の刺客」のことを言うと
「そんな映画まで知ってるのか!」と驚いてくれたが
これはリメイクされているので知っている人は多いと思う。
もっともわたしは、リメイクの方は見ていない。
初見で「腰の曲がったおじいさん」と思った自分を少し恥じたよ。
仕方のないことだけど、話もせず深く関わらなければその人のことは見た目で判断するしかない。
人の本質なんて、話しても分らないことの方が多いし、本質を知る必要がないことの方が多いし。
わたしも、その辺を歩いているときは「さえないオバサン」と思われてるんだろうなあ。
いや、そんな認識さえされてないかもね。
でもまあ、これはひょっとして子供の頃に願った事なのかも知れないな
自信のなさと自意識過剰に苛まれていたわたしは、道端のおばあさんを見て
失礼にも(あのくらい年を取れば誰からの視線も気にすることなくなるのかも)と思ったものだ。
だとすれば路傍の石になれているのであれば、何よりではないか。
年を取って自分をちゃんと見てくれというのは老害だよ。
って、昔のわたしに怒られそうだ。