まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

別の意味で

2024年08月02日 23時44分09秒 | 日々雑感
少し前の夜。

歯を磨きながら何気なく玄関を見ると小さな手が見えました。

夏の夜。

玄関に小さな手。

怪談話のようですが違うんです。

小さな手は5ミリほどで、視力の低いわたしは何かの見間違いと思いました。

枯れ葉か何かがはさまってるんだろうって。

でも、近づくとそれはやっぱり小さな手で

そのことが確定した瞬間、うわーって言いました。

ヤモリがドアにはさまってる!

慌ててドアを開けると、挟まったままのヤモリがぷらんぷらんしてる。

もう一回うわーって言いました。

どうしよう、生きてる?

タオルで撫でるとうまく落ちてくれたので玄関前にそっと置くと

もう何だか、虫の息って感じ。

爬虫類だけど。

挟まれていた胴体と手の形が変形していました。

可哀相に。

何でこんな所に。

いつから挟まってたのか。

じっとしたまま目を閉じているヤモリ。

もう死んでしまうのかも。

せめて水でも飲ませよう。

脱脂綿に水分を含ませて身体にかけると、心なし精気が戻った感じ。

ちょこちょこ手足を動かしたりして。

朝までここにいたら、天敵に食われてしまうかな。

蟻に引かれてしまうかな。

気になって10分後に見に行くと姿を消していました。

生還したと思っています。

なぜなら2、3日後に別のヤモリだと思うけど、またドアに挟まれていて

ドアを開けると一目散に逃げていったから。

ドアに挟まれたくらいは平気なのかもしれない、と勝手に思うことにしました。

それにしても。

怪談よりも一瞬、怖かったです。





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