名前 うさぎ ミニうさぎの女の子
2.6キロくらいのたち耳で、顔と耳は濃い焦げ茶、体は茶色、目は黒色の、ごく普通のミニうさぎ。
彼女は、たぶん2ヶ月にもなっていない頃、元旦那の上着のポケットで、我が家にきた。
その日も、いつものように元旦那とは会話もなかったので、置いていかれたうさぎを遠目に眺めていたのだけど。
その後、彼女は私の管轄になる。
元旦那とは新婚早々なのに、日毎にうまくいかなくなっていった。だけど、うさぎはかわいかった。
何もかも手探りで、本やネットで調べてはみたものの…。
うさぎが食べる為の牧草なんて売っていなかった。ペレットも手にはいるのは二種類位。切り干し大根や乾燥いも、その他、今なら絶対食べさせないようなものをおやつに食べさせていた。喜ぶからって。
だから盲腸糞は残しまくりで、それを踏むから、ケージの床は盲腸糞がかわばって、足の裏にも汚れていた。ガビガビの盲腸糞をこそげたことも覚えてる。
当然、トイレも教えられず、部屋ん歩中は、そこら中でシッコをしてた。あちこちかじって、部屋はたいへんなことに。マウスのケーブルをかじられ、かじられてもいいように、ケーブル等はいつも用意しておく、という本末転倒に。
それは、元旦那と別れて、引っ越してからも同じで。結局、6才少し前で亡くなるまで、トイレは覚えられなかったし、かじられた被害も計り知れない。
だけど。
とても気立てのいい女の子だった。
あんなにいい加減な飼い方をしていたのに、人間を攻撃しようなんて思ったこともない子だった。抱っこも、爪切りも、させてくれた。
はじめて一緒に暮らしたのが、彼女だったから、その後も、繰返し繰返し、うさぎと暮らしたくなるくらいには。
ほんとにかわいいうさぎだったのに。
最期はかわいそうなことをしてしまった。
ずっと病気知らずで、だから病院に行ったこともなく。
調子を崩して病院に行き、肺水腫と診断された。
容態が悪化したのに、病院に連れていき、何もできることもなく、帰ってきてすぐに亡くなってしまった。
あまりうさぎに詳しくない病院だったけれど、それ以上に、うさぎのことを何もわかってない人間だったから。
はじめてのうさぎ、「うさぎ」のことを思い出す。
そして、そのたびに、次にうさぎと暮らす時は、同じ間違いはしないようと思う。
「うさぎ」は、未避妊の女の子だった。死因は肺水腫と言われたけど、もしかしたら、子宮の病気が肺に転移した可能性もあるんじゃないかな…。
庭のクチナシの花、夜のほうが香りが高いような気がする。
「うさぎ」も、その後の代々のうさぎと同じように、家の庭で眠ってます。