東京電力福島第1原発事故後、福島県内の除染で出た汚染土などの廃棄物を一時的に保管する「仮置き場」が、続々と返却期限を迎えている。国は当初、期限を「おおむね3年」とし地権者と契約を結んでいたが、廃棄物を集約する中間貯蔵施設の用地買収交渉が難航しているため、仮置き場の契約延長を余儀なくされている。東日本大震災と原発事故は11日、4年7カ月を迎えたが、生活圏に点在する仮置き場の存在が、復興への大きな障害となっている。 (原子力取材班)
環境省や福島県によると、仮置き場が設置されているのは、1134カ所(6月末現在)。このうち、国直轄で除染が行われる「除染特別地域」では、228カ所に約400万立方メートル(東京ドーム3・2個分)の廃棄物が保管されている。来年から3年の返却期限のピークを迎えることから、国は現在、使用延長に向けて地権者との交渉を本格化させている。
9月末に仮置き場の返却期限を迎えた川内村では、延長に先立ち、住民説明会を2度開いて理解を求めた。しかし、地元の不満はくすぶっており、「村民との約束を果たせなかった」として、遠藤雄幸村長は10月から3カ月間、給与を50%減額する条例案を村議会定例会に提出した。
村の担当者は「子供や孫のことを考えると、無期限の延長は不安という声は強い」と話す。
一方、南相馬市では契約期限を迎えた仮置き場で、地権者の同意が得られず、代替地を確保せざるを得ない事態も発生した。環境省は「今後同様のケースが生じた場合も、必要な仮置き場を確保して対応していく」といい、平成28年度内の完了を目指す除染計画の推進を改めて強調した。
仮置き場を延長せざるを得ない理由は、中間貯蔵施設の用地交渉が全く進んでいないことだ。建設予定地である同県大熊、双葉両町の地権者2365人のうち、8月末までに用地取得に応じたのは9人しかいない。登記簿の記載に不備が多く、所有者の半数近くと連絡が取れておらず、施設の建設見通しは立っていない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151012-00000040-san-soci
引用 産経新聞 2015/10/12
先日、仙台に所用で行くのに3月だったかに全線開通した常磐道で福島圏内を通過しました。常磐道の開通は震災前に用地が取得してあったのか、震災後に用地取得をしたのか、着工はいつだつたのか存じませんが、東京から仙台までスムーズに移動できました。
深夜に移動しましたので、辺りを見回しても漆黒の闇しかなかったのですが、所々に街頭の光が見えてはいましたが、その数はまばらなのが人の住まない地域を道路が通っているのか、それとも・・・ということまではわかりません。
土地と言うものは人の営みによってその風景を変えてゆきます。今の状況と言うのが正しい状況か否かというならば・・・。
正しい状況とは言い難いのではありません。事故前までの完全なる現状復帰は不可能であるとしても、生活を再建するための新しい状況を作り出すことは必要と考えます。
その為には、何を優先すべきなのかということが一番の課題ではなかろうか?と考えます。
正直、今年に入って宮城や福島に何度か行っているのですが、物凄い勢いとまでは行かないまでも、伺うたびに風景が変わっていっています。
非常に広い範囲での災害ですので、地域の復興への温度差があることはやむを得ないことなのだと感じます。
しかしながら、時折感じることは、大変失礼かとは思うのですが・・・未来への為の復興と見れる現状復帰とそうではなく単なる現状復帰との差が明確すぎるのではないかと感じることが多々あります。
従前の計画に捕らわれずに、国は最終処分の計画に着手して中間貯蔵をせずに最終段階を志向してもよいのではないでしょうか。
今の仮置き場から一気に最終処分ということになれば、地権者の不安も幾分は和らいでいくのではないかと感じます。
最後に一つ。何事もそうなのだが、計画、実行・・・そして、反省。この三つが三位一体となって未来に進むと考える。ただ、ここには第三者の意味のない評論が介在する余地はないと考える・・・いや、評論以前の何も出来ない人間の戯言と言ってもよいのか・・・。
人は一人ひとりが無力だからこそ、力を合わせ、未来を作り上げる努力をしていかねばならない。それが出来ないならば・・・目と耳をふさぎ、口を出すべきではないのではなかろうか・・・そう感じる。
・・・なんでそう考えるかは記述はしない。永遠に平行線になるでしょうから・・・。
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