鼻の穴 されど 鼻の孔(あな)

2009年06月23日 | パグの健康
豆さん達はは京都市のど真ん中に生息しています。

盆地特有の冬の底冷え以上に、夏の蒸し暑さには我慢ならないキツさだったりします。 
こやぶん 思うに― 体感気温では熱帯夜の大阪市の方が涼しく感じるかも?

さて 豆さん達にとっても過酷な京都の夏― 
こやぶんができる限りの万全の対策(つもり)&豆さん達の気力で夏越えに挑みます。

こやぶんの万全の対策(のつもり…  )

①短頭種ならではの呼吸器官に関して、獣医さんとよく相談する
②夏以外は 体力作りに専念(マラソン化した散歩)
③快食快便で徹底した体重管理(相当大まかな管理と化していますが・・・)
④蒸暑さを感じはじめたら― こやぶんが適当に豆さん達を散髪
⑤夏場の散歩は早朝(5時台)で、夜の散歩が終わったら沐浴でcooldown
⑥暑い時期は 本当に用がある以外は出歩かない(散歩とT動物病院通いぐらい?)
⑦こやぶん エアコン24時間使用に必要な電気代を稼ぐ(省エネ仕様だけど…)

②~⑦は毎年の恒例なのですが、①はある程度までは手を打ちました。
参照程度に ①に関して こやぶんの主観に基づき… 書いていこうと思います。

短頭種気道症候群 略してBAS って言葉をご存知でしょうか?
こやぶんも 3・4年前に知った言葉なのですが― 
鼻ぺちゃわんこ特有の疾患を総称と云うべきか?  イビキもガハガハもブヒブヒも… 
獣医さん曰く― 「鼻道の解剖学的構造による慢性進行性上気道閉塞が原因」と見立てます。
つまり 鼻から息をして肺に達するまでの気管にちょいと問題がある… って事です。
何より このBASでイチバン恐ろしい事―  突然死を引き起こす重篤な症状も含むって事。


黒豆さんの場合は明らかに BSAの症状の一つ 鼻の穴が狭い

れっきとした疾患で― 外鼻腔狭窄(がいびこうきょうさく)といいます。
鼻呼吸による空気の通りが悪く― わずかな運動や気温の上昇でも、すぐに呼吸が苦しくなる。
まして 呼吸するたびに 強い陰圧によって喉や気道に炎症をきたし、粘膜が腫れて気道が狭くなり、
毎日少しずつ病気が進行し、日常生活に支障がでたり、最悪― 呼吸不全による突然死を招きます。

たかが 鼻の穴 されど鼻の孔なんです

この症状の典型的な鼻腔をお持ちだった黒豆さん、
我が家で暮らし初めた直後からカラ咳があり、当初は感染症も疑われました。
こやぶんは 心臓が弱いのかと… 勝手に想像しました(M先生に尋ねたら… ドラマの観すぎとの ご指摘)

おかげで 1ヶ月間毎日インターキャットの注射の為 T動物病院に通った…  
(物凄い勢いで夏目クンが、こやぶんの財布 チョー氷河期時代の幕開


本当に 黒豆さんの幼少期も… 金も手も何もかも掛かった。

推測だけど、黒豆さんの症状を今にして思えば― 
鼻の穴(筋?)で息苦しい呼吸が起因の、気道の炎症によるカラ咳? と考える次第。
症状の原因となる見極めに (あの)T院長先生さえも 苦労していたからなぁ~ ?

外鼻腔狭窄の治療は、鼻の皮膚と軟骨をくさび形に切除し、鼻孔を広げる外科的手術。
ただし 6ヶ月ぐらいまでわんこの成長を経過観察(T動物病院の場合)で、
成長に伴い 解剖学的欠陥を乗り越えて鼻孔が広がる可能性がありますので、
必ずしも 手術をする必要がある訳ではありませんよ(誰だって 手術はやりたかねぇ)。



もっとも… 外鼻腔狭窄疑いの場合 早めに専門医に相談して、
より安全に、最大限の効果を得るため― 早い段階(4歳未満)での手術が理想的らしい。



中国語でパグを覇向― いびきをかいて眠る王様って紹介されているけれど―

実際 近所で「おたくのわんこの鼾…」って云われた事もあるので、
なるほどな? って思える名だと思う。

さて パグの特徴でもあるいびき… 軟口蓋過長症に伴う呼吸音も BASのひとつ。

ヒトで云うなれば 
喉ち○こや喉仏にあたる部分(軟口蓋)が生まれつき長い状態をさすものです。
症状としていびき以外には、興奮時などにアヒルが鳴くような「ガぁ~ガぁ~」に、
おっさんの、「がぁ~ペッッ」などの?音が伴う呼吸音や、逆くしゃみなどなど…
大抵のパグさんは持ち合せているモノではないでしょうか?

軟口蓋過長症がなぜ問題なのか… ? 
T院長は先生は軟口蓋過長症が悪化するとどうなるか? を
実演で説明して頂きましたが、
残念ながら こやぶんの脳裏にしか残っておりません(笑)。

ここの解説が判りやすいと思いますが、
若い間は… それなりに大丈夫であっても、
呼吸が苦しい(=気管がキュっと絞られた感じになるらしい)状態が続くと…
年を重ねるとともに― 気管の変形を生じ、わんこ特有の病気気管虚脱となる。

そして… 心不全や呼吸不全に陥り、突然死と招く場合もある(らしい)。



それ以上に T動物病院の院長先生がもっとも心配された事が― 京都の暑さ


生まれ育ちも京都のど真ん中のこやぶんも… 夏だけは堪忍してほしい蒸暑さ。
(こやぶん姉曰く― タイの暑さ<京都の暑さ と評価しております)


ヒトは汗をかくことによって体温を調整できますが、
わんこは足の裏に汗腺がある程度で呼吸が体温調節の大きな役割を果たす。
(気道に溜まった空気を、気道粘膜表面に出入りさせる事で体温調整を行う)
パグさんなどの鼻ペチャ短足なわんこは…
地表温度が高い=周囲の空気も高温、すなわち 暑い空気で体温調整?

しかも
 
気道が狭いということは、呼吸にともなう換気量が少ない=放熱の効率がとんでもなく悪いと、

想像できる(夏場に空冷式の車を動かして… エンストって感じ?)

放熱ができなければ… 体温が下がりづらく、脳を一定温度に保つ機能が不全に陥る熱中症に。

老いも若きもに関係なく―熱中症の危険性はあり

と 耳にタコができるぐらい T院長先生に説明を受けた、こやぶん。  
   
こやぶん自身 夏の散歩の時は元気だったパグが 秋頃に虹の橋を渡った話は、度々…


「生まれつきである」「この犬種にはよく見られる」に惑わされずに、
熱中症を防ぐ管理を徹底することを念頭に、鼻ペチャ犬を飼い始めなきゃならん!
夏場 鴨川で豆さん達と散歩していたら… こやぶん 見知らぬオジさんに説教されました。


実に ごもっともな お話です。







豆さん達― 6ヶ月になった時点で
鼻の穴拡張喉ち○こ(もどき)切除の手術をしました。
ちなみに、いずれの部位も…どの位置で、どれくらい切除するかが難しいらしい。
    切り過ぎると、一生涯、誤嚥性の喉頭気管炎で悩む
    切り足らないと再手術になってしまうらしい
麻酔の難しさもあり、敬遠される獣医さんも多々いらしゃるそうです。
 

病院の管理下で体重、術前検査と麻酔前の事前検査は徹底されました。
検査自体は人間用の外科手術と大差がない内容で、最初の頃は こやぶんは驚きました

また 全身麻酔からの覚醒の難しさを徹底的に説明を受けた… こやぶん。
術後の覚醒時に多発する「嘔吐などから生じる窒息死」を防ぐためにも、
T動物病院では最大限の減量と、手術前日の晩から「飯抜き」・「水抜き」厳守、

毎度のことなれど(4回も… )

まな板のコイと云えど、当日朝の病院にお願いするまでが― こやぶんにとっては修羅場でございました。


ただ 無条件に病院に預けるのか― こやぶん的に納得できなかったので
動物病院の施設について調べた
 京都には動物の大学の付属病院がない(京大に「獣医学科がない!」)。
すなわち個人病院だから― 手術が出来る設備とは何ぞやと考えた?
調べてみると… (社)日本動物病院福祉協会認定病院という基準があった。
何より幸運な事に― T病院は(社)日本動物病院福祉協会の数少ない認定病院だった

術中の様子をデジカメで撮影してくださいなどと無謀なお願いをした。
 ただし 最初の手術の時だけですが… 

 医療過誤の証拠というより、密室の中におけるオープンさを計る為に― などと高尚な思い?
こやぶん 毛頭 そのような気持ち ございません。
単なる興味心 ついつい お願いしてしまった。

でも、術後の経過説明の際― 忙しい中でも撮影したデジカメを渡されて、
「この先生は信用できるかも(口は悪いが…)」と、こやぶんは評価したのも事実。

最後に 重度の短頭種気道症候群と判断されたら―
犬の顔が変わるからなどの理由で治療を拒否せずに―
全身麻酔のリスクを承知した上で外科的処置に掛けて欲しい、こやぶんは思う。

鼻の穴を大きくしたって― 劇的に、美犬にもブス犬にも変身しませんから!




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4 コメント

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Unknown (お多福)
2009-06-24 07:28:38
福助が・・・そうなのよね・・・。
去年相談した時には、検査の麻酔リスクより、暑さ対策を選んだんです。

暑くさえなければ、普通に生活できるしね・・・。
今日のブログを読んで、又悩む私。

なにより、ソコまで信頼できる先生を探すのが大変・・・。
ん~~~~。
お多福さんへ (飯使い こやぶん)
2009-06-25 10:27:28
こやぶん 天気予報を見て思うに…

京都に比べれば 仙台の夏は余裕で過ごせる自信ありですよ。
(夏の京都に観光に来られる方々って、ホント偉い


たまたま 豆さん達の主治医さんは
呼吸器外科を専門に研究なさってましてね…
本当に 運よく 口は悪いが腕の良い先生に巡り合えただけですよ。
(そもそも 夜間病院つながりで探したし…)

とにかく 今年も 
全国の鼻ペチャ犬が無事に夏越えできると良いですね。
勉強になります。 (弥生の母)
2009-06-25 17:08:44
こやぶんさん&豆ちゃん達、お暑うございます。
うちは、母パグを購入したペットショップの紹介でT動物病院へ…。
T院長先生って、此処だけの話どちらかというと短頭種族
ワンコ達の鼾の相談をした時、ご自分も『鼾や無呼吸の時がある』と…だからパグの呼吸に詳しいんだと勝手に思っていました。
アリャ~!専門に研究なさってたとは…。   知らんかったとはいえでした。
弥生の母さんへ (飯つかいこやぶん)
2009-06-26 14:24:19
本当に 京都はお暑つうございますね…

短頭種族のT院長先生曰く
修行時代に呼吸器系が強い動物病院で修練したそうだ。
それもって 鼻ペチャの呼吸器に関する論文も発表されているし、
何より 自分で体験されている強み? もあるし、
こやぶんも 運よく見つけだせてですよ。 

(会社のヒトに頼まれて… つい最近 
手術がうまい○○県の動物病院を尋ねた時に聞きましたのよ)

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