映画:美しすぎる母

2008年06月18日 | 映画・本
美しすぎる母 2007年 スペイン=フランス=アメリカ



監督:トム・ケイリン  出演:ジュリアン・ムーア 、 スティーヴン・ディレイン 、 エディ・レッドメイン  

邦題の「美しすぎる母」って、どういう意味なんだろう?

 原題はSAVAGE GRACE、辞書で調べるとSAVAGEGRACE・・・
 何だか意味深な題名だと思う(邦題は意味不明?)

 主人公が生まれた一族― ベークランド、昨今ではフェノール樹脂の名称を見聞きする。
1900年初頭にベークライト博士が開発した人工樹脂で、莫大な財産を築いた一族を襲った悲劇を
監督は耽美的に紡ぎ出した(つもりでいる)物語らしい?
 
 こやぶん的には、ムード作り優先にした為か― 最後まで時系列的にダラダラと続き・・・
正直 寝そうになった(気合いで目を開けて、観ましたよ…


 ベークライトの製造過程と、母親と息子関係―  これが映画のプロットではなかろうか?

 ベークライトはフェノールとホルムアルデヒドの化学反応により出来る樹脂。
絶縁性の高い物質で― 電気製品などに使用される。
しかしながら、製造過程で高温,高圧な状況が伴い― 一つ間違えば爆発が起こる代物で、
現在はあまり見かけないと思う。
フェノールとホルムアルデヒドの化学反応=べークランド家の母と息子の関係が似ている、と気づく。

 であれば、耽美的・頽廃的に魅せる事に終始力を入れずに…
爆発寸前の母と息子の関係を丹念に描くことに重きをおいた展開であれば、
素材として活きるのはないでしょうか?

 こやぶん評価(衝撃は最後の一文?(息子の最期))

 


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1 コメント

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偽り (zebra)
2013-04-18 21:25:53
実際の出来事みたいですが あらすじを読んでて 
”このふたりはまさに破滅する運命だった”それが 率直な感想です。

 息子が母を殺したって なってますが
このゆがんだ関係では 息子が母を殺してなかったとしても 別の形で悲劇を迎えてたのでは。

 この状況では 逆に母バーバラが息子アンソニーを殺害してた可能性だって おおいにありえます。 そうとう精神的な不満や不安が鬱積してたバーバラ・・・
腹を痛めて生んだ息子だからこそ・・・ってコトにも
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