魔女のひとりごと

★ 魔女になろう!

283 自閉症の従弟の変化から進んだ道 椿 日向子

2023-10-21 | 全国のケアギバーなどのコラム

2022.10.11 発行
自閉症の従弟の変化から進んだ道
      育児で知った “まるまる”

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今の 椿 日向子 からのご挨拶

今も総合病院の作業療法士として働き、子育てをしています。

最近、片麻痺の妊婦さんを担当しました。

右の手足が使いづらい体で、どのように
お産に臨めば脳への負担を減らせるか?
育児を楽に安全にできるか?

作業療法士としての知識と
トコでの学びがとても役に立ちました。

今回の出会いを機に、総合病院の産科にも
産前産後のケアの大切さが
少しは伝わったと感じ、嬉しくなりました。

今後も学び続け、還元し続けます。

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【はじめに】

神奈川県藤沢市在住の椿日向子です。
現在は総合病院で作業療法士として働きながら
夫と息子の3人で暮らしています。

私は小さい頃から体を動かすことが好きで
毎日泥んこになりながら外で遊び回っていました。
その一方で、絵を書くのも大好きで
2~3時間余裕で机にかじりつけるくらいの
集中力も持ち合わせていました。

小さい頃から「警察官になりたい」
という夢を抱いていたため
中学から本格的に剣道を始め
高校に入ってから居合も始め
体育会系女子の道へとまっしぐら。

運動能力がメキメキと伸び
体力には自信満々となった高校2年生の時でした。
警察官になるには自分の身長が
足りていないことを知り
絶望観に打ちひしがれてしまったのです。

【作業療法士に】

そんなとき、「重度自閉症の従弟が
 リハビリを受けている」という話を聞きました。
それを聞いて私は
「リハビリ=平行棒を持って歩く練習をする」
とイメージしたのですが
従弟に身体的障害はありません。
「じゃぁ、どんなことをするのかな?」と
最初はそんな些細な興味から始まりました。

従弟は意味のある言葉を発することも
こちらの言うことを理解することも
椅子に1分以上座っていることも難しい状態でした。
それに加え
いつもつらそうな顔をしていたのに
久しぶりに会った彼は椅子に座って笑顔で
チラシの切り抜きをしていたのです(@@)

「えっ、すごい…!」
彼を笑顔にしたリハビリの仕事がしたい!
従弟に新たな夢をもらいました。

リハビリの仕事について調べていくと
3つの職種があることを知りました。

<理学療法士>→主に身体的に障害を持った人の
 基本動作能力の獲得、改善を図る
 (起きる、座る、立つ、歩くなどの能力)。

<作業療法士>→身体的、精神的な障害により
 日常生活に必要な動作が困難な人へ動作獲得
 改善を図る (着替える、食べる、お風呂に入る
 身だしなみを整える、家事をする、仕事をするなど)。

<言語聴覚士>→話す、聞く、理解する、思考する
 飲み込む等の脳の高次的な機能の獲得、改善を図る。

私はより日常に近い支援をと思い
作業療法士の道を選びました。

【学生時代】

学生時代は人生で一番勉強しました。
専門用語はなかなか頭に入らず
実習は血を吐く思い(^O^)
それでも、剣道で培った体力と精神力のお陰で
4年間頑張り続けることができました。
それと
同じ志を抱き、共に夢の実現を
目指して進む仲間がいたことは本当に心強く
感謝の念でいっぱいです。

中学~高校時代はあんなに頑張って
剣道2段まで取得したのに
高校卒業後は時々後輩の練習に顔を出す程度で
ほとんど剣道に触れる機会がなくなり
居合は有段者になれないまま現在に至っています。

国家試験に合格した私は総合病院に就職。
そこは救急車を受け入れる救急病院で
意識のない患者さんや、手術直後などの
急性期の患者さん達のリハビリを担当しました。

10年程経験を積む中で、骨折でリハビリを受ける
子ども達が多くなったと感じるようになり
その子達の姿勢の悪さが気になりました。

 “まるまる育児” を知る前の私は
「最近は姿勢悪い子が多いな~」
くらいにしか思っていませんでした。

【結婚し子どもを授かって】

就職して6年目に結婚し、1年後には妊娠がわかり
何のトラブルもないマタニティライフを送りながら
「健康には自信がある私だもの、当然、安産できる」
と自信を持っていました。

予定日10日前に破水し入院。
促進剤を3日間使っても子宮口3センチしか開かず。
最後は赤ちゃんの頭が骨盤にはまって
動かなくなってしまい緊急帝王切開へ。
無事に赤ちゃんに会えた安堵感と嬉しさとともに
まさか、私が緊急帝王切開になるなんて…
今まで健康だけが取り柄だったのに…
という悲しさもありました。

初めての育児が始まると、寝ない、吐き戻す
抱っこじゃないと泣いてしまう息子。
「私の育児はこれで良いの?」と
慣れない育児に戸惑う日々…。

追い打ちをかけるように、コロナという
未知のウイルスへの恐怖とストレス
次々と中止される自治体の子育て支援。
今思い返すと
産後うつの一歩手前だったように思います。

【“まるまる育児” との出会い】

そんなとき知った“まるまる育児”。
藁にもすがる思いで助産師さんから教えてもらった
“まるまる育児” は、医学の知識がある私には
ストンっと腑に落ちる育児法でした。
それと同時に
「私は今まで息子に辛い思いをさせていたのかも…?」
と後悔もしました。
そして、“まるまる育児” で息子が寝る
吐かない、よく動く! そして何より
息子との時間が愛おしいものになりました。

「もっと“まるまる育児” を深く知りたい!」
と、息子が1歳になる頃
トコ企画のセミナーを受け始めました。
そこで骨盤ケアの重要性も知り
「緊急帝王切開の原因はこれかも!」
と気づかされたのです。

小さい頃からの健康とスポーツをしていた
という自信にあぐらをかいていた自分に喝を入れ
骨盤ケアにも取り組むようになりました。

息子が保育園に通うようになり、先生から
「運動神経いいですね!器用ですね!」
と言われるようになり
“まるまる育児” のおかげかなぁと嬉しくなりました。
その頃から
「“まるまる育児”を深く知りたい」から
「“まるまる育児” や骨盤ケアをもっとたくさんの人に
伝えたい!」と思うようになりました。
そこで
トコ・カイロプラクティック学院の基本整体を学びに。

紆余曲折ありながらも
トコちゃんベルトアドバイザー
まるまる育児アドバイザーを取得しました。
これでたくさんのママに伝えられるぞ!
早くやろー!!  とはならなかった私。

それは、トコ企画のセミナーや基本整体で
とんでもなくお世話になった講師の先生から
言われた言葉があったからです。
「ベルト売りにはならないで」
「マイピーロや “おひなまき” を使ってさえいれば
“まるまる育児” をしていると
ママ達が思い込むような指導はしないで」という言葉。

ママをみて、赤ちゃんをみて
人の数だけ、親子の数だけケアがある。
それを教えてもらったから
トコちゃんベルトアドバイザー
まるまる育児アドバイザーという資格に
重みを感じています。

【今後の夢】

現在職場である総合病院ではケアの知識を活かし
肩関節周囲炎 (いわゆる四十肩、五十肩)
の患者様にセルフケアを指導したり
小児骨折の子ども達や親御さんに
姿勢のアドバイスをしたりしています。

以前感じた骨折する子の姿勢の悪さは
やはり因果関係があったんだなぁと感じました!

今後は地域で子育てを支援するサロンを作りたい!
・生まれる前からのまるまる育児や
 骨盤ケアの大切さを伝えたい
・子育てに悩み、苦しむ親を減らしたい
・なんかおかしいなと思うけど
 療育では問題ないと言われた…

そんな悩める親子を支援したい。
コロナ禍で希薄になった人との繋がり
私はそんな人との繋がりこそが
生きていく中で大切なものだと思います。

これまで大きな怪我をすることもなく
丈夫な体と集中力を育んでくれた親に感謝しています。
だから、ママや子ども達を
私や私が信頼する人と繋げたい。
ママや子ども達が
笑顔で過ごせる場所を作ることが私の夢です!


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