Life is a showtime

やりたい事とか日記とかをつれづれなるままに……

しゃべれどもしゃべれども/佐藤 多佳子

2013-04-28 11:26:19 | 本・雑誌
しゃべれどもしゃべれども/佐藤 多佳子

その「しゃべれどもしゃべれども」という印象的なタイトルだったので
少し前(といってももう10年近く前だったんですね)にヒットしたのを覚えている。
その文庫版。
一昨年から何度か落語を聞きに行くことがあったので、読んでみました。

見習い落語家が、ひょんなことから落語教室でダメ生徒を集めて(集まって)
話し方教室を開くという話。
ストーリーは単純なのだけれども、テンポよく、そして読後の爽快感が気持ちいい。

見習い落語家が自分なりに他人に教えるということで、
自分の本業の方の落語にも間接的に影響を与えているのであろうことが伝わる。
(直接的には何も書かれていませんが…)

他人に教えるということは、
自分にとってもいい勉強にもなるということは、よく言われることである。
本書を読んで再認識です。

それにしてもこの「しゃべれどもしゃべれども」というタイトル自体が素晴らしい。

貧乏人が激怒する 新しいお金の常識 あなたが貧しくなる理由と40の処方箋/午堂 登紀雄

2013-04-21 00:03:58 | 本・雑誌
貧乏人が激怒する 新しいお金の常識 あなたが貧しくなる理由と40の処方箋/午堂 登紀雄

常識を疑わずに信じることをやめて、自分で考えることが貧乏を抜け出す一歩。

本書のまず前半で語られることはこのことである。

・日本は財政破綻するorしない
・年金は破綻するor破綻しない
・持家or賃貸

といったよく言われている
異なる2つの立場での対立論を説明するとことから本書がスタートする。
著者は両方とも一理あるものの否定もする。
常にどちらに転ぶ可能性も視野にいれて考えておく必要があることをとく。
この常に自分で考えるという姿勢が大事で、
常識を信じたまま思考停止が一番まずい状況ということを説明する。


その後、本書の中盤以降は、いくつかの教訓的なことが述べられる。
その中から印象的なことをいくつか。

・勉強から行動へ
 ⇒私たちは蒔いたものしか刈り取りできない

・迷惑をかけるということはチャレンジしているということ

・「モノ」にお金から「コト」にお金を使う
 ⇒貧乏人は「欲しいモノ」にお金を使うが、お金持ちは「必要なモノ」「変化を起こすモノ」にお金を使う

・まじめに働くということはシステムに取り込まれているのかもしれない


なかなか辛辣な見方を並べられていました。
常識というものにとらわれるということは一般になるということ。
総中流だった今までの日本ではそれで良かったのかもしれない。
格差が広がるであろうこれからの日本では、
一般では貧乏になるということは肝に銘じておきたい。

コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる/山崎 亮

2013-04-14 20:37:23 | 本・雑誌
コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる/山崎 亮


年度末から年度初めということで、あまりにも仕事が忙しく全くブログを更新できていませんでした。

さて、本書の著者は、前から気になっていた山崎亮氏。
コミュニティデザインなるもので『まちおこし』をする今、かなり注目の著者である。
情熱大陸やクローズアップ現代とかでも取り上げられていましたね。
本書には著者が携わった事例を交えて、
著者が考える永続的に効果がでるような『まちおこしの仕組み』が書かれている。

この『仕組み』というところがポイントで、
ハードは作った時で終わるのだけれど、つかう人の『仕組み』までデザインすることで、
ハードが持つ魅力を効果的に続かせることができる。
この『仕組み』として役立つのが、コミュニティの存在である。
NPOや地域サークルによって、施設が『場』を提供し、
それが施設の活性化につながるというのが大筋の考え方。

この『仕組み』を作るにあたって大事なのは、できるだけ多くの人を巻き込むこと。
そして住民が自発的に導き出したカタチでなければならない。
それが継続につながる。


自分たちがいなくてもまわる仕組みづくり
これって大きなビジネスにはならないかもしれない。
だけど一番大事なことって、こういう仕組みづくりなのだと思います。
自分がいなくてもまわる仕組みということによって、
レバレッジをかけて社会に広めれられる。


さぁ『仕組み』を考えよう。