流動のイイ女

妻子もちと別れ⇒いじめで会社を退職⇒脱無職⇒上司と不倫関係⇒約3年の不倫にピリオド⇒復縁、妊娠⇒未婚の母に

テツさんの後任がやってきた

2010-01-29 | 新しい仕事
ついにテツさんの後任がやってきた。
年はテツさんより一つ下。
某有名大学の法学部を出て弁護士を目指していたらしい。
この人の名前はシーさん。
最初は堅い人なのかなと思っていたんだけど、全然違った。
テツさんが事務所にいる時といない時の態度の差が激しい。
いわゆるサボリ上手のような人だった。
しかもシーさんは他の課からうちの課へくるに当たって引継ぎをしていないのか、今までいた課の仕事を引っさげてきた。
さらにそれができないからとテツさんに手伝ってもらう始末。
テツさんの後任なのに、テツさんの仕事を覚えるどころか前の仕事を手伝ってもらっているという、情けない状況だった。
2月にはもう一人、こちらは中途採用で入社する予定がある。
テツさんはこの人にシーさんは抜かれると思っているみたい。
そのくらい能力の低い人だった。
テツさんはそんな中、自分の仕事でもないのに一生懸命、シーさんにアドバイスをしている。
こんな姿を見て、テツさんは本当にこの会社に必要とされる人なんだなと思った。
そして、そんなテツさんを辞めさせる自分に罪悪感を感じずにはいられなかった。

ある日アタシは、友人Y子とお茶をした。
お互いの近況報告をして、Y子はアタシがテツさんと結婚するつもりなのかとたずねた。
『うん、結婚するよ』
そう言うとY子は心底驚いたような顔をして「どうして!?」と聞いてきた。
『だってアタシ、テツさんが色々アタシのためにしてくれるのを見てると、この人と結婚しなきゃって思うもん。テツさんはアタシと一緒になるために多額の慰謝料を払って離婚するんだよ。さらにその慰謝料を工面するために会社を辞めるんだもん。そんなことをさせておいてアタシ、結婚しないわけにはいかないよ』
テツさんのことはもちろん好きだし、一緒にいたいと思う。
だけど正直、不倫だし浮気性だし不安がないとは言えない。
この先本当にアタシ一筋でいけるかなんて自信がない。
それでもアタシはテツさんにそこまでさせてしまった責任の下、結婚するという思いが強いのが正直のところだった。
それを聞いてY子は当然のように言った。
「それ、べつにまいのためとかじゃないじゃん。だってまいと一緒になりたいから離婚するわけじゃなくて、もともと離婚するつもりだったって、テツさん言ってたじゃん。だから慰謝料を払うのは当たり前で、それとは別問題だと思うよ」
ちょっと驚いた。
アタシはてっきり、テツさんが自分と一緒になるために・・・と知らずのうちに都合よく解釈をしてしまっていた。
Y子の言うことはもっともだ。
テツさんの離婚とアタシの結婚は全くの別問題。確かにそうだ。
でもアタシは、アタシはテツさんと一緒になりたいと思う。
できることなら、テツさんと幸せになりたい。テツさんの子供が欲しい。
こういう気持ちにウソはない。
ちょっと現実を見せてもらったけど、アタシの答えに変化はなかった。
Y子は「やめときなよ」と一言だけ言っていた。
分かるよ。アタシだって立場が逆だったら絶対に反対するもん。ごめんね。

さらに数日後、別の友人H子と電話で話す機会があった。
この子もテツさんとの近況を聞いてる。
「テツさんとはどうなるの?結婚するの?」
『うん、結婚するよ』
「えーーーーーーーー!?マジなの?じゃぁあたしはテツさんの子供を抱っこするんだ。なんかやだなぁ・・・」
勝手にワケの分からないことを言っている。
なんだかんだでH子もテツさんのことは快く思ってないみたい。
「やめといた方がいいと思うんだけどなぁ・・・決めるのはまいさんだからなぁ・・・・できたらやめてほしいんだけど・・・」
みんな常識人過ぎて胸が痛くなるよ。
本当にごめんね。
「だから言ったのに」って後々言われないようにがんばらなきゃ。
前に比べると奥さんやジェニーのことは思い出さなくなった。
それよりもこれからどうするかを考えるようになった。
自体はいい方向に進んでいると思いたい。
それまでテツさんの気持ちが変わらないことを祈りたい。
いや、テツさんの気持ちは絶対に変わることはないと思う。
変わるとしたら、アタシの方だった。

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