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愛しのロニー/My Dearest Ronnie

LONG LIVE RONNIE JAMES DIO。永遠にあなたを愛しています。

ロニーインタビュー(注:長いです・・・)

2009年12月22日 15時01分33秒 | RJD INTERVIEW
ロニーのインタビューというのは、結構たくさんあって、その中でも彼はものすごい量を喋るんだよね。実によく喋るからインタビュー自体が非常に長い。
今日はその中で私自身特に興味深いと思ったポイントを(いつもそうだけど)勝手にピックアップして取り上げてみます。
2002年12月17日 KNAC.COM掲載の独占インタビューより。

KNAC.COM:あなたを魅了している中世のイメージとは何ですか?またなぜそこに留まることを選んだのですか?

RJD:俺がいつも思っていたのは、もし自分が一つのことに忠実であれば、人はそれを理解するし、気に入ってくれた人たちは、毎回同じお楽しみが出てくるのを期待するだろうってことさ。確かにそうなると自分を狭い場所に閉じ込めることにもなるし、俺の場合もそうだったよ。俺はこの特定のスタイルを使うことに断固としてこだわり続けたからね。この表現形式にこだわると、スパイシーガールズになったり、NSYNCになったり、ラッパーになるわけにはいかなくて、その境界の中に留まっていなくちゃならない。でも俺の場合はそれでよかったし、ずっとそれが功を奏してきたんだ。
俺は本当に小さい子供の頃から、幅広く書物を読んできて、一番よく読んだのが素晴らしいSF小説や、中世をモチーフに描いたウォルタースコットのような作家たちの作品だった。そうした書物を読むには、本当によくイマジネーションを働かせる必要があったし、それが俺にはとても重要なことだったんだ。俺が使うドラゴンなんかの生き物は、誰も見たことがないし、想像の中でしか生まれないものだからね。俺はずっとこれは自分にぴったりだと思っていたんだ。だから自分が読んだものや、誰かが書いたものを、分からないように形を変えたりして、想像の産物である剣や魔法使いなんかのイメージにして使ってきたんだ。
それでよかったと思ってるよ。今まで俺はそういうイメージで知られてきたし、そういうイメージじゃない俺は多分間が抜けて見えるだろう?

KNAC.COM:ではリスナーがあなたの音楽をただの逃避の形としてだけでなく、現代の生活とも結びついたものとして見るのは、間違いではないんですね?

RJD:もちろんだよ。ラブソングはラブソングだし、ただ色んなやり方があるっていうだけさ。
幸運なことに、俺はラブソングは書かないけどね。俺が意図したわけじゃないけれど、俺の場合はもっと道徳的な事柄に関わることが多かったね。ほとんどの曲がそうだからね。
ブラックサバスにいたときには、暗いイメージの言葉を使っていたから、多くの人々が「奴は邪悪な曲ばかり書くから邪悪な奴だ」と思っていた。だけどそれは全くの間違いだ。俺の意図していたのは、悪がなければ善はなく、善がなければ悪もない、そのどちらかを選択しているのは自分なんだっていうことに気づいてもらうことだった。全ての曲は前向きな結末で纏められているんだよ。
邪悪な道を行くよりは、善良な道を進む方がいいと思うからね。最後には、俺はこの世界の道徳に小さな光を当てて、人々が思っているような暗闇はないんだってことを言おうとしているんだよ。

KNAC.COM:生涯をかけて世界に”小さな光を当てようとしている"あなたのようなミュージシャンが、あなたのメッセージを誤解し続けている輩から敵意を持たれているのは、皮肉だと思いませんでしたか?

RJD:まあ、成功しようと思ったら、利口にならないといけないってことだよ。想像力を刺激するようなことをしなくちゃだめなんだ。人が考えるだろうことを君が言ってしまったら、目的を覆してしまうんだよ。人々は自分たちで判断をする権利がある。
例えばブラックサバスの場合だけど、ブラックサバスなんて名前をバンドにつけたら、呪文で悪霊を呼び出すようなイメージしか浮かばないはずさ。それなのに「これはただの名前で、本当は俺たちは善良な人間です」なんて言ってしまったら、せっかくの目的を覆してしまうことになる。
聡明な人なら、そこら辺を分かってくれると思うんだ。
"HOLY DIVER"のジャケットの場合、俺の目的は最も怪物らしく見えるものが、最も聖職者っぽく見えるものを殺しているように見えるようにすること、だったんだ。
俺がこれを目的にしたのは、みんなが「なぜ怪物が聖職者を殺しているのか」と尋ねてきたときに、「なぜ聖職者が怪物を殺しているんじゃないって言えるんだい?」って聞き返すためだったのさ。
振り返ってみると、俺は先見の明があったかもしれないな。だってジャケットで溺れている怪物は、ある意味では本当に怪物だと証明されたんだからね。近頃のカトリック教会や、小児性愛や性的虐待を見れば分かるようにね。
内容を明らかにして得意満面ていうわけじゃないよ。でも全体的には、俺がいつも言ってるように、パッケージだけで判断するんじゃなく、中身で判断してくれっていいたいのさ。

KNAC.COM:間違いなく、謎に包まれた雰囲気が、あなたのキャリアで重要な役割を果たしましたよね?今となっては、内容を明らかにしづらいのではありませんか?またあなたのキャリアの息が長いのは、その音楽の意味を明らかにしようとせず、代わりに音楽自身に語らせてきたからだとは思いませんか?

RDJ:そうだ、まさにその通りだよ。自分自身を明らかにし始めてしまったら、全ての謎やイマジネーションを表に出さなくちゃならない。例えば俺が悪の存在だと思っている人々は、俺から邪悪なメッセージを受け取っているだろう。彼らにそう思わせようとしてるわけじゃないよ。俺は邪悪な人間じゃないからね。俺を悪だと思って欲しいわけじゃないし、俺がすることに邪悪な思いを持って欲しいわけでもないよ。でも君が言うように、俺たちは内容を明らかにしてこなかったわけだから、ネガティブなイメージを受け取る人もいるだろう。それも個人に任せているわけだよ。俺が曲を書くときには、この世には善があって悪があるけれど、自分が賢ければ善良な道を行くだろうっていうことを伝えよう、っていう姿勢でいるんだ。どんなやり方にしても悪を称えるようなことはしていないけど、悪も存在していて、それは扱いがものすごく危険だっていうことを気づかせようとしただけなんだ。ある人はそれを警告として心に刻むけど、ある人はジェフリーハーマー(17人の連続殺人を犯した性犯罪者)になるのさ。

KNAC.COM:あなたは、サバスが過去の一部と決別したのは、彼らがオジー側と提携する方が儲かるという商業的な理由からだと思いますか?

RDJ:決別したのは多分ほんの一部だと思うよ。原因は個人的な事柄だと思うんだ。でもそれが必要な人にとっては、必要なんだろうね。こんなことが起きるととても悲しいよ。だって音楽自体は俺にとってすごく特別なものだからね。俺が一緒に音楽を作ってきた人々が特別だったからさ。俺自身じゃなくね。俺が特別なわけじゃない。俺はただ、レインボウからDIO、ブラックサバスにいたる道のりで一緒にやってきた人々の境界の中で特別だっただけさ。それが個人的なことでこうなってしまうのは、とても苦痛だし、すごくばかげてるよ。なぜ俺たちは一緒に作ってきた音楽を通じて生きていくことができないんだろう?なぜ一緒にやってきたことを楽しめないんだろう?俺はいつもそう思ってきたよ。これからもそう思うだろうね。

KNAC.COM:その時代の曲を演奏することはあなたにとって可能なことですか?それとも昔の恋人を訪ねるような真似はしないですか?

RJD:もちろん演奏できるよ。それはその音楽を作る際に、どのぐらい自分が関わってきたかによるところが大きいんだ。
俺は幸運なことに、作詞家でもありメロディライターでもあった。俺は楽曲の大きな部分に関わっていたし、ずっとミュージシャンだったんだ。ただの歌手じゃなくて、音楽家だったのさ。違いがあるんだ。歌手は音楽という分野の一部でしかないけど、音楽家という場合には、楽曲も創り、楽器を演奏することができる(楽器が自分の声だとしてもね)ことを指すと思うんだ。俺の場合は、叙情的な立場で曲を作るという点で非常にたくさんの役割を果たしているよ。その関わり方は、ベースプレーヤーとか、全く曲作りに関わってない人とか、5つばかりの音や2つばかりのコードを書いただけの人とかに比べたら、非常に個人的で思い入れがあるんだ。歌の入っている曲を聴いたら、最初に歌が耳に飛び込んでくるだろう?俺は自分を過小評価するわけにはいかないんだ。だって俺は常に非常に大きく曲作りに関わっているわけだからね。

KNAC.COM:舞台裏の握手会であなたを見たことがあります。そういう場面では、他の多くのミュージシャンは退屈そうで、ファンにはちっとも敬意を払っていないように見えます。でもあなたはそうではありませんでした。あなたみたいな人は稀です。あなたは自分の音楽を聴いたり、購入したり、あなたを自分の人生の一部にしている人々に会うとき、どう感じていますか?

RJD:君の言うとおりさ。こんなのは稀だよ。俺はファンにすごく不親切なミュージシャンを数多く見てきた。それを最初に見たのは、レインボウで俺が最初に成功を収めた頃のことだ。リッチーがファンを冷たく扱って、どれほど配慮に欠けているかを見たからね。スコットランドのグラスゴーでやった最初のショーのことを覚えているよ。ファンが外で待っていたんだ。リッチーのサインを求めて、あるいは一目でも彼を見ようと、もしかしてウィンクをしてくれたり、うなづいてもらえるかと期待してね。・・もしかしてつばを吐いたりしたかもしれないけど、どんなことでもいいから何かを期待していたんだ。リッチーは明らかに全く別の人間だった。彼がみんなを長い間待たせていたもんだから、彼らのほとんどは最終の列車に乗れなかったんだ。外は凍えるほどの寒さだった。雪が降っていた。リッチーはステージのドアから車に直行して、そのまま去ってしまった。それは俺がそれまでの人生で見た一番残酷な出来事だったよ。
その時俺は自分に誓ったんだ。それまで他人に不親切でなかったとは言わないよ。でもこれからは俺自身はこんなことを起こさないようにしようって。俺が一角の人物でいられるのは、そうさせてくれた人々がいたからだ。この世で俺がミュージシャンだからっていうだけの理由で愛されてきた事実は、金で買えるものじゃないし、多分俺はそれだけの価値もないけれど、ただ彼らのおかげだからなんだ。俺はこれからも出来る限り彼らに恩返しをしていくよ。前にも言ったように、ファンが俺を俺たらしめているんだ。もちろん気分のよくないときもあるし、ハードに歌いすぎて喋れないこともあるよ。でも本当に具合の悪いときでも、ベストを尽くそうとするさ。ファンは俺が具合が悪そうだって判るだろうけど、俺がファンのことを気に掛けていないんじゃなく、それが本当の姿なんだ。俺は決してファンを退屈させたりしない。どの人からも、俺は何かを受け取るし、教えられることがある。そういう機会を逃したくないんだ。彼らが贈ってくれる愛を絶対に失いたくないんだ。人生はとんでもなく短いんだからね。

★★★★★★★★★★★

・・・・ブラックサバスを二度目に脱退して、十数年してからのインタビューですね。
この頃は今のように全て和解して、HEAVEN AND HELLとして歩みだすことになるだろうとは、思いもしなかったでしょうね。
でもロニーが言っているように、彼が愛する曲や人と一緒にやっていきたいと思ったから実現したんでしょうね。

リッチーがファンを無視して去ったエピソードは、YOUTUBEのインタビューでも喋っていますね。
確かどこかの建物の中へそのファンたちをロニーが入れてあげて、一晩過ごしたって言ってました。
スコットランドって、シャレにならないぐらい寒いんですよ。
「自分はあんな風にはならない。あんなことは絶対しない」って言ってましたね。そのときも。
こんな話が、自伝が出来上がってきたら山ほど載ってるんでしょか・・。
最後の部分は、書いてて涙でそうになりました。
だからロニーを愛する人々は、ますます彼を愛してしまうんだよね

今回も拙訳、読みづらかったらすみません

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ありがとおう。 (マーズ・タリス)
2009-12-23 23:11:56
いつも、わかりやすく訳してくれてありがとう!
ロニーの世界観、ファンを愛する気持ち、とても、よくわかりました。
これからも極東からロニーの作品愛し続けます。
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