2011年9月13日(火)
#184 ザ・コミットメンツ「グリッツ・エイント・グロッサリーズ」(THE COMMITMENTS VOL.2/MCA)
#184 ザ・コミットメンツ「グリッツ・エイント・グロッサリーズ」(THE COMMITMENTS VOL.2/MCA)

ごぶさたスマソ。ひさしぶりの一曲はこれ。映画「ザ・コミットメンツ」のサントラより。タイタス・ターナーの作品。
アイルランドの首都ダブリンで結成されたアマチュア・ソウルバンド、ザ・コミットメンツの活動を描いた映画だが、ドラマの内容以上にわれわれを魅了したのは、役者達が自ら演奏・歌唱した、懐かしのソウル・ミュージックが全編でフィーチャーされていたことだ。
中でも、リード・ボーカリスト、デコ役を演じたアンドリュー・ストロングの歌は強烈だった。
彼が映画に出演したのは、弱冠16才の頃。しかしその堂々たる歌いぶりは、長いキャリアを持つプロ・シンガーも顔負けの出来ばえだった。
それもそのはず、ストロングは11才からプロのバンドで歌ってきたという、文字通りの天才少年。昨日今日、ソウルを歌い始めたわけではない。
器楽なら十代に満たない若さで異能を発揮するケースも少なくないが、大人の音楽ソウルの歌い手で、これだけの早熟ぶりを示したのは、スティーブ・ウィンウッド以来かもね。
本日聴いていただくのは、ベテラン・ソウルシンガー、リトル・ミルトンのオリジナル歌唱で知られるナンバー。
ストロングのワイルドな咆哮、ホーン・セクションのハジけっぷり、そしてタイトなリズムが渾然一体となって、聴く者を「これぞソウル!」と唸らせてくれる。理屈なんかいってないで聴くしかない。ノレまっせ。