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まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 ~ 「消えたカボチャをさがせ!」その5

2012-10-15 20:52:07 | 「消えたカボチャ~」 2012ハロウィン
ども、お今晩は~。

10月も半ばですね。
夜も大分長くなってきました。
魔物や怪物がうろつくにはもってこいの日よりです。

さあ、奇妙なパイを作るはめになったアビーばあさんは、
ネズミに何を頼んだのでしょう?


2012年10月1日~10月31日ブログ直接投稿
 「消えたカボチャをさがせ!」 その5

  チューチュー ネズミが寄ってくる
  ばあちゃんぼくだよ ぼくが呼んだの
  お城のみんなに ぼくが話した
  あらまあすごいわ ありがとさん
  すごいついでに こしょこしょこしょ
  うん分かったよ 待っててね
  ネズミは急いで また部屋を出る

<つづき>

すごい数のネズミじゃな 
なべの前から魔女の声
ぎらぎらした目でアビーをにらむ
これだけネズミを使えるとは
大した魔法使いじゃのう
わしにも後で教えてくれと
目付きに似合わぬ甘い声

ええ そうですねと言いながら
アビーばあさん 作業するふり
カボチャの準備はどうですかと
言うと 魔女はあわててなべ向かう
その隙 ネズミとお城のネズミたち
がちゃがちゃ カボチャが飛び交う中
そおぅっと荷物を運びこむ

そうそう これを待っていた!
急いで急いで でもこっそりと
牝牛に頼んで作ったバター
さあさあ 粉と混ぜあわせましょ
折って伸ばしてまた折って
パイ皿はどこ? 見つかる前に
どんどん 敷いていきましょう  

魔女はひたすら なべかき回す
さあできたぞと 満足げ
パイ皿にどぼどぼ 注いでく
上からパイ生地 つや出しに油
大きな大きなかまどに入れる
クモのパイ生地 バターのパイ生地
ごっちゃごちゃの すごい臭い

変な臭いがせぬか トーリスガリ?
さあて わしには分かりませぬが
いつもと違う臭いがせぬか?
いつも通りの匂いです
パイはどんどん焼けていく
そろそろ頃合いと取り出して
味見をしてはと 魔女に差しだす  

魔女はがぶっと かみついた
瞬間 ぽんっ!と音がして
おやまあ 魔女はネズミになった!
アビーばあさん びっくりしたが
これはチャンスと つかまえて
空いたびんに 放りこむ
魔女ネズミは キーキー騒ぐ

バターで弱ると思ったけれど
変身作用もあるのかねぇ?
アビーばあさん 首をかしげる
ネズミはチューチュー
ちがうよ あいつネズミだもん
魔法で人の形になってただけさ
ばあちゃん 気付いてたんじゃないの?

うんにゃ 気がつかなかったよ
それより これからどうしよか
言ったその時 バタンと奥の扉開いて
ずかずか 黒づくめの服きた男
じろっとアビーばあさん見やって
そろそろ 夜会が始まるぞ
カボチャ菓子は もうできたか

<つづく>

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新作 ~ 「消えたカボチャをさがせ!」その4

2012-10-11 21:07:29 | 「消えたカボチャ~」 2012ハロウィン
どぉもっ、お今晩は~。

だんだん涼しくなってきましたね。
いかがお過ごしですか。


この世がここに在るのではなく、自分の思いがここに在るだけなんだ、
そんな気がする、秋の夜です。

異世界との境が不明瞭になる、ハロウィーンの日が近づいてきています。

皆さまも是非、この不思議な2012年のハロウィーン月間をお楽しみ下さい。


2012年10月1日~10月31日ブログ直接投稿
 「消えたカボチャをさがせ!」  その4

  老婆 首をかしげて答えるは
  はてはて そんな菓子は見たことない
  力が出そうもない中身じゃのう
  やはり イモリじゃジキタリスじゃ
  ご主人さまの 特製レシピ
  まずは こいつを食うてみさんせ
  今宵は力が要るからのう 

<つづき>

どうしようかと 思っていると
服がもぞもぞ 動き出す
ちょっと失礼と アビーばあさん
部屋の外に出てみると
オンドリこっこっ ひそひそ声
ばあさんやばいぜ ありゃ魔女だ
とっとと逃げた方がいい

けれどそこに 老婆の声
ほーい トーリスガリよ
早よう 来たんせ
刻は流れる 矢より早く
一刻なりとも無駄にはできぬ
余ったカボチャはくれてやるゆえ
早ようここ来て 手伝うておくれ

アビーばあさん オンドリ隠し
ともかく 魔女の元もどる
おおトーリスガリよ パイ生地じゃ
わしゃ カボチャで忙しい
特製レシピは 教えられぬで
おまいさん パイ生地作っておくれ
千人分じゃ たのむぞえ    

部屋のすみには 材料ごたごた
不気味な材料かきわけて
小麦粉と塩 見つけ出す
けど バターがどこにもない
バターはどこかと尋ねると
クモの油があるじゃろと 魔女
大びんごろごろ 油漬けクモ

アビーばあさん 鳥肌ぶつぶつ
ああああ ひどいことになった
クモ漬け油でパイ生地作れと
魔物がそれで力をつけると
カボチャのランタンないままで
可愛い孫たち どうなるじゃろう
なんとか ならないものだろか

服のしわから ネズミもぞもぞ
部屋の外へと 駆けてゆく
アビーばあさん ため息ついて
粉と塩とを混ぜはじめる
やってもやっても粉また粉
さて いよいよクモかと思ったとき
ぞろぞろぞろぞろ ネズミの大群!  

アビーばあさん 押しやって
一匹はびんを きゅぽっと開けて
一匹は粉の入ったボールを構え
一匹はへらを持ち かき混ぜる
中身をぼてっと皆で開けて
踏んだり転げたり 伸ばしてたたむ
あちらこちらで 作業中!

チューチュー ネズミが寄ってくる
ばあちゃんぼくだよ ぼくが呼んだの
お城のみんなに ぼくが話した
あらまあすごいわ ありがとさん
すごいついでに こしょこしょこしょ
うん分かったよ 待っててね
ネズミは急いで また部屋を出る

<つづく>

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新作 ~ 「消えたカボチャをさがせ!」その3

2012-10-08 21:05:52 | 「消えたカボチャ~」 2012ハロウィン
どぉも~、お今晩は。

今日は体育の日で3連休でした。
ゆっくり骨休めできましたか。


人を赦すのって、なんでしょね。

いえね、これ書いた2012年に
「人を赦すのはすごく心の力が必要で、大変だ、
 慣れれば憎むよりこっちの方が楽なんだろうけど」

って書いてたので。

今、赦せない誰かがあなたにいますか。

2017年のまかろんは「人を赦す」ことの意義はよく分からなくて、
だからあなたがその人を赦すべきなのか、分かりませんが。

世間やお道徳が誰かのことを「赦せ」と言ってもそれは聞かなくていいです。

世間様やお道徳は、あなたが黙って我慢してくれていた方が都合が良いんです。

道徳って、実はそんなものです。

すぴをやってる人やカウンセラーさんでも、
ご自分が昔そうやって我慢を無理やり受け入れさせられてきたんだってことを
自分のなかで認識していなくて、
親や年長者の強制をうかうか頭下げて受け入れた自分を正当化するために無意識に、
赦しという名の我慢を熱心に人に勧めたりすることがあるのですが、さて。

まかろんはまだあまり大したこと言えませんが、
他人の言う「正しいこと」じゃなくて、
ご自身の中の「イヤだー!!」という感覚をまずは信じてあげてください、
とお伝えしたいです。


ま、そんなことは関係なく、続きです。
お城に入ったアビーばあさんはどうしたでしょうか?


2012年10月1日~10月31日ブログ直接投稿
 「消えたカボチャをさがせ!」 3回目

  ぴょこぴょこカボチャは ズンズン進む
  最後にぴょんっと 入った先は
  真っ黒大きな 暗―いお城
  地下への扉に ぴょんぴょん飛び込む
  入口ちょっと 小さそう
  ロバや 牝牛や 待っといで
  何かあったら来ておくれ 

<つづき>

アビーばあさん 言い置いて
ネズミにオンドリと 扉をくぐる
最後のカボチャが ぴょんと来て
バターン! 閉まって真っ暗くら
カボチャはぴょこぴょこ進んでく
ぞろぞろ追いかける その向こうから
鼻曲がるよな変なにおい

大きなお部屋に 火がひとつ
大きな大きな  黒いなべ
小さな小さな老婆がひとり
ねじくれ曲がった腰のばし
棒でぐるぐる なべかき回す
ぐちゃぐちゃどろどろ 泥色の
中身のにおいは うねうねぐねぐね  

カボチャはどんどん部屋の中
すぱっ!と割れてなべに飛び込む
老婆は いっそう腰のばし
ふうふう なべをかき回す
おやまあ あれは何じゃろう?
新種の肥料? 毛虫よけ?
とにかく カボチャを頼んでみようか

ネズミとオンドリ 服に入れ
アビーばあさん 老婆に近づく
もしもし 失礼いたします
通りすがりのアビーと言います
たくさんカボチャをお持ちの様子
わしに一個 頂けませぬか
お礼にできることならいたします

老婆 アビーをじろっと見やって
トーリスガリとは聞きなれないが
今夜の夜会においでかえ
わしゃ カボチャ菓子を仰せつかって
千人分を焼かねばならぬ
もしできねば 地獄の責め苦
おまいさん 一緒に作ってくれぬか

アビーばあさん 鍋のぞく
やっぱり ぐちゃぐちゃ泥の色
何を入れたかと尋ねてみると
イモリに毛虫にジキタリス
まだまだ あるぞえ
ナメクジ コウモリ トリカブト
あまーい甘い 少女の涙

アビーばあさん びっくりぎょうてん
それが カボチャ菓子だって?
とろとろ美味しいクリームは?
新鮮タマゴに あまーいシュガー
こっくり香る シナモンは?
バターたっぷり さくさくパイは?
そういう菓子は お嫌いですか  

老婆 首をかしげて答えるは
はてはて そんな菓子は見たことない
力が出そうもない中身じゃのう
やはり イモリじゃジキタリスじゃ
ご主人さまの 特製レシピ
まずは こいつを食うてみさんせ
今宵は力が要るからのう

<つづく>

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新作 ~ 「消えたカボチャをさがせ!」その2

2012-10-04 21:09:24 | 「消えたカボチャ~」 2012ハロウィン
ども、お今晩は~。

今、すっごい大豪雨です。
皆さまはいかが過ごされていますか。

雨は浄化の力があるとかで(本当かどうかは知りませんが)、
1月から頑張ってこられた皆さまの心にも、
浄化の雨が降り注ぐことを願っています。


さて、ハロウィーンです。

消えたカボチャはどこ行ったのでしょう?
そしてアビーばあさんはどうするのでしょう?


2012年10月1日~10月31日ブログ直接投稿
 「消えたカボチャをさがせ!」  2回目

  
  そのときチューチュー ネズミの声
  ぼく見た カボチャが飛んでくの
  丘の向こうへ 列なして
  ロバはヒンヒン わしも見た
  丘の向こうの森の中
  暗闇の森へ 飛んでった

<つづき>

アビーばあさん ロバにまたがり
ハイヨー 森を目指して進んでく
カボチャがなけりゃ ランタンできない
かわいい孫たち 守らなきゃ!
ネズミはチューチュー
ねぇ待って ぼくもきっと役立つよ

アビーばあさん ロバにまたがり
ネズミをお伴に 進んでく
オンドリこっこっ
待ちなよ ばあさん 
ネズミなんかに何できる
危ねぇだろう 俺さまも行く   

アビーばあさん ロバにまたがり
ネズミとオンドリ乗せ 進む
牝牛はモウッと 鼻ならす
長い付き合いのあたくしより
ネズミやロバがいいって言うの?
なんてことでしょ 一緒に行くわ  

アビーばあさん ロバにまたがり
ネズミにオンドリ 牝牛と進む
緑なだらか 丘越えて
昼なお暗い 暗闇の森
鳥も虫も声がしない
さてどっちに行こうかと 思案したとき
向こうにぴょこぴょこ 動く影

鮮やかオレンジ まるまるカボチャ
列をつくって ぴょんぴょん小道
森の先へと進んでいく
ぞろぞろぞろぞろ いくつある?
一個もらってしまおかと
アビーばあさん 手にとるけれど
カボチャはぴょん!と跳ね返る

まあまあ これはどうしたこと
カボチャはいったいどこ行くの?
追いかけなきゃと アビーばあさん
オンドリ牝牛は こっこっモーモー
なんか変だぜ やめときな
ランタンなんて なくてもいいでしょ
子供たちくらい 守れるさ

いんにゃ 万が一があってもいけない
ランタン作っておかなくちゃ
とにかく カボチャを追わなくちゃ!
ネズミはチューチュー
ぼくは ばあちゃんと一緒に行くよ
魔物だって かじってやるさ
ロバはヒヒン カボチャが行ってしまうぞい  

アビーばあさん ネズミを肩に
ロバにまたがり カボチャを追う
オンドリ牝牛は こっこっモーモー
おおい 待て待て俺らも行くよ
行かないなんて 言ってないわよ
アビーばあさん ロバにまたがり
ネズミにオンドリ 牝牛と進む

ぴょこぴょこカボチャは ズンズン進む
最後にぴょんっと 入った先は
真っ黒大きな 暗―いお城
地下への扉に ぴょんぴょん飛び込む
入口ちょっと 小さそう
ロバや 牝牛や 待っといで
何かあったら来ておくれ

<つづく>

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※変更:2018年7月29日
いいえ 万が一があってもいけない → いんにゃ ~
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新作 ~ 「消えたカボチャをさがせ!」その1

2012-10-01 20:59:10 | 「消えたカボチャ~」 2012ハロウィン
ども、お今晩は~。
10月ですよ、ハロウィーン月の始まりです!

皆さまはハロウィーンって、お好きですか。

日本でもそこそこ知名度が上がってきて、お店とかでは飾り付けをしたり
関連グッズを売って盛り上げていますけど、
どこかやっぱり、まともに相手にするイベントじゃない、って
世間の雰囲気を感じます。(2012年の頃は。)

ほら、カレンダーとか見ても、Xmasはしっかりモチーフとして扱っても、
ハロウィーンは無視、とか。

まあ、本場キリスト教圏でも、もともと異教のイベントなので、
あまりやっちゃいけない、的な扱いらしいです。


でも。

お化け!お菓子!
耽美志向もお子ちゃま志向も怪奇志向も、なんでもアリ!

この、お子ちゃまサイズのドキドキ・カオスっぷり、ワクワクしませんか。


そんな子供みたいなドキドキワクワクをいっぱい詰め込んで、
茶菓子を作りました。

1か月たっぷりもつ量です。

どうぞこの1カ月、まかろんと一緒に
ハロウィーンのワクワクドキドキな世界を
旅してみましょう♪

お楽しみに!


2012年10月1日~10月31日ブログ直接投稿
 「消えたカボチャをさがせ!」  

オレンジ鮮やか まるまるカボチャ
丹精込めて 畑で作った
大きな大きな まるまるカボチャ
明日はハロウィーン ランタン作ろう
一番良いやつ選ばなきゃ
まるっと大きい 色鮮やかな
畑一番の出来のやつ

オレンジ鮮やか まるまるカボチャ
アビーばあさん 家まで運ぶ
ちょっと疲れた 一休み
朝からずっと 畑仕事と菓子つくり
運んだカボチャ 台所おいて
腰をとんとん お休みなさい
一晩明けて のぞいてみたら・・・

カボチャがない!

あわてて畑に出てみると
あらまあどうしよ 
カボチャ畑はすっからかん
隣のダニーの畑もからっぽ
向かいのマシューも困り顔
村のどこにもカボチャがない

たいへん たいへん
ハロウィーンは今日
お化けがいっぱいうろつく日
カボチャがなくて どうしよう
早くランタン 作らなきゃ
消えたカボチャをさがせ!   

納屋の中に隠れてる?
屋根裏部屋はもう見たかい?
イヌに尋ねる カボチャを知ってる?
イヌはワンワン 知らないよ
ネコに尋ねる カボチャはどこ?
ネコはニャーニャー 知らないよ  

時間はどんどん過ぎてゆく
もうすぐ魔物が現れる
早く作らなきゃ ランタンを

馬小屋の中 隠れてる?
地下の貯蔵庫 もう見たかい?
メンドリに尋ねる カボチャを知ってる?
メンドリこっこっ 知らないよ
ブタに尋ねる カボチャはどこ?
ブタはブーブー 知らないよ

そのときチューチュー ネズミの声
ぼく見た カボチャが飛んでくの
丘の向こうへ 列なして
ロバはヒンヒン わしも見た
丘の向こうの森の中
暗闇の森へ 飛んでった 

<つづく>

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