医療と適当に折り合いをつける内科医

医師国家試験浪人後の適当な医療を目指す内科医を追います

ACLS佐賀に行っておりました

2004-07-21 15:20:12 | 医学ネタ
しばらく更新がなかったのは以上のわけで、佐賀に行っておりました。
ACLSとは救急救命医療のことで、ここしばらく、学生の間でのワークショップが流行りになりつつあります。関西ACLSはすでに足掛け2年で第8回を迎え、一つの完成系が見えた気がするのですが、ここ佐賀はまだ新しいワークショップで、未熟な分新しい力と独創性が見えてそれはそれは楽しいものでした。また佐賀の皆さんきめ細かい気遣いありがとうございました。

このワークショップで気づいたことは本当に沢山あるのですが、(それは教えるということや、組織ということや、気遣いということなんか)出来なかった事が見る見るうちに出来るようになる瞬間というのはいつ見ても不思議なものです。わずか2日間であれだけ身体が動くようになる、というのはなんなんでしょう?そして一方でどれだけ手取り足取りやっても心マがうまく出来ない人がいるのはなんでなのでしょう?そこに頭で考える、ということを越えた何かがある気がしてなりません。

インストラクターという役目は往々にしてすれ違いがちです。自分では気づいていて凹んでいるところに追い討ちをかけてしまったり、教えようとして余計に混乱させてしまったり。ポジティブフィードバックが主流の中、今回私は皆が顎先挙上と人工呼吸時の気道確保がきちんとできておらず、(人工呼吸中にのどに手を置く人もいたり)上手にやっている人を見つけてほめてあげようと思ったら誰も手本になる人がおらず、言いそびれてしまうという失敗を犯してしまいました。けれどもし本当の人間相手だと感覚的に気道を確保しようとするのではないか、とも思ったりしたのはちょっと甘いでしょうか。

教わりに来た参加者のモチベーションや心の余裕度、身体的感覚の鋭さなどを瞬時に考慮してあげるのは難しいものです。そういうときにチームの中によく出来る人が1人いるだけでそういったものがだいぶ解決するのだなぁと感じます。余裕のある人はいいフォローをしますし、うまい実技は何故か近くの人に伝播していきます。まさに武道の師匠を真似る精神ですね。そういう工夫をしたらどうかと感じた日々でした。

ちなみに、行き帰りの車の旅行は楽しかったねぇ。グルメ三昧でした。声が出なくなるくらい騒いだし。ちょっと調子に乗りすぎてました。ほんの少し反省。

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