どうしても気になることがあります。ネフローゼ症候群の患者さんのことです。この病気、尿から蛋白がドバドバでてしまって身体からたんぱく質が失われ、ムクムクにむくんでしまう病気です。最悪は肺水腫で呼吸困難になったり、血栓が出来やすくなったりショックになったりすることもあります。治療はステロイドでひたすら待つのですが、大方治ります。ただ、難治性といわれる人たちがいて、ステロイドや免疫抑制剤で何ヶ月粘っても治ってこない人たちがいます。今まで何人もそういう方を診させていただいたのですが、どうも共通項があるような気がしてなりません。まだまだ症例数が足りないので間違っているのかもしれませんが、難治性の方は性格がよくて、お人よしで、素直であまり向こうから質問したりせず、もしかしたら聞きたいことも言い出せずにいるようなタイプが多いのではないかと思うのです。もちろん看護師さんからも愛されるようなタイプで、入院が長期化してもあまり文句も言わず頑張ってくれます。逆にある程度早い段階で治る人たちは、変な意味ではなくてずけずけ物を言うタイプが多いような印象です。
とこんなことを書いていると前回の内容とまったく相反するような気もするのですが、薬を飲むということで何かが満たされたり、満たされなかったりするのでしょうか。それとも病因となっている何かがさらに助長されるようなことがあるのでしょうか。例えば依存心からくる病気があるとすれば、入院してその薬に依存してしまうことでさらに悪化することがあったり、逆にこんな薬もう飲みたくないわと思うことで治ってしまったりすることがあるかもしれないわけです。少なくとも分子科学的薬効だけで薬の効きは決まっていないような気がしています。
とこんなことを書いていると前回の内容とまったく相反するような気もするのですが、薬を飲むということで何かが満たされたり、満たされなかったりするのでしょうか。それとも病因となっている何かがさらに助長されるようなことがあるのでしょうか。例えば依存心からくる病気があるとすれば、入院してその薬に依存してしまうことでさらに悪化することがあったり、逆にこんな薬もう飲みたくないわと思うことで治ってしまったりすることがあるかもしれないわけです。少なくとも分子科学的薬効だけで薬の効きは決まっていないような気がしています。