極楽とんぼは風まかせ

東は東、西は西。交わることなき二つとはいえ、
広い太平洋、東の風が吹き、西の風が吹き・・・

バカがつく丁寧は丁寧じゃないし賢くもない

2011年09月19日 | 今日の風の吹きまわし
月曜日。まだちょっと眠いけど、きのうよりはややしゃっきり感が高まった感じ。正午前に起きた
ら、外が明るい。どんより空模様はひと休みというところか。もうすぐ秋分の日(公式に「今日か
ら秋」という日)で、その先はどんどん日暮れが早くなる。クリスマスが来る頃には「昼」の長さが
(実際には8時間くらいだけど)ワタシたちの「生活標準時」ではわずか4時間くらいになって、今
起きたと思ったらもう外は真っ暗なんてことになる。北極圏の常夜の冬もあんがい気にならない
かもしれないな。

テレビをつけたら、エアカナダの客室乗務員組合があさってからストに入りそうというニュース。
まあ、ワタシたちのフライトは1ヵ月先だし、連邦議会が召集されたばかりの政府は経済活動の
足かせになるとして「スト中止命令」を出す気満々らしいから、やるんだったらすぐにでも始めて
くれれば早く終わりそうでいいな。今年から来年にかけては労働協約が期限切れになるところ
が多いそうで、ストが多発しそう。2008年のサブプライム問題で始まった不況のときに妥結し
たところが多いから、組合(特に公務員系)はあのときに我慢させられた分も合わせて賃上げを
獲得するぞと鼻息が荒いけど、使用者側も賃上げができるような経済状態じゃないと強気。

州の公務員組合のうち、「基幹業務」に指定されていて職場放棄が禁じられている教員組合が
一種の順法ストをやっている。左派政権の時代には毎年大幅に増額された教育予算のほとん
どを自分たちの給料に分捕って高給取りになった先生たち、今回も要求の内容を見たら「過剰」、
「唖然」、「失笑」。一番すごいのは「友人の死亡時に忌引休暇2週間」というはちゃめちゃな要求。
1年を10ヵ月で暮らす教師たちの友人が死ぬたびに2週間も休暇をやっていたら、いったい学
校の授業はいつやるのかいな、もう。何でもいいから「へたな鉄砲」式にとにかく要求してみよう
という戦術もありだろうけど、学校教師という職業柄、もうちっとは分別ってものを働かせても良
さそうなもんだ。賢くない教師に教えられると子供たちまで賢くなくなってしまいそうで、国の将来
にとっては困ったことじゃないのかなあ。

まあ、ボストン行きはひと月先の話だからということで、朝食が済んだらまずは同時進行で午後
5時が期限の仕事2つの仕上げにかかる。ひとつは比較的簡単で楽なんだけど、もうひとつは
企業PRで、頭がくらくらするくらいもったいぶった「キーワード」が出てくる。もっとも、元の英語の
buzzwordをそっくりカタカナ化した言葉ばかりだし、PRだから言わんとすることはわかる。わか
るんだけど、何だか「最先端業界語」ってれっきとした日本語の一方言なのかもしれないという
気がして来る。これを書いた人たちは標準語を知らないのかもしれない。(自分の日本語を棚に
上げて)いったい国語教育はどうなってるんだと思うけど、まあ、教育が賢くないと育つ人材も賢
くないということか。不特定多数のビジネスへの宣伝にばかていねい語を使いたがるのはご愛
嬌と言えなくもないけど、ビジネスの一般的な呼称に「様」をつけるのは滑稽な感じがする。まっ、
訳してしまえば普通の英語の無味乾燥なPR文書・・・。

そういう文書を仕事の視点から離れて読んでみると、上目遣いでもみ手をしながら背中を丸め
てしきりにぺこぺこしているイメージが浮かんで来て、何となく背中がかゆくなってくる。どこの言
語でも、新しい言葉や用法はそのときどきの世相を反映していることが多いけど、そういう言葉
があたりまえに使われる日常の中にいるときは、あんがいそういう世相を肌で感じることはない
けど、その日常生活圏の外で字面だけを見ているときに「ん?」という違和感を覚えるのかもし
れないな。川柳を一句思いついた。「お売家様と今様に書く今どきの人」・・・字余り。

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