(写真)店内の様子(上)、アミューズ・ブッシュ(下ー左上)、前菜の帆立貝(下ー右上)、メイン肉料理の鴨肉(下ー左下)、誕生日祝いに出してくれた特別プレート(下ー右下)
1月11日は私の誕生日だったので、その記念にミシュランで一つ星の評価を得ている高級フランス料理店「ニコラ・ル・ベック」(Nicolas Le Bec)に行って来ました。
リヨンの中心街「半島」地区にある「ニコラ・ル・ベック」は、その店名の示す通り新進気鋭のシェフ・ルベック氏の経営する高級フレンチで、近年人気の上昇とともにミシュランガイドの一つ星を獲得しました(それで価格も上昇)。お店は中心街のビル(といってもフランスの市街地でよく見られる昔ながらのデザインのもの)の一階の角地にあり、外観は「ちょっと高そうなフレンチ」といった具合。35席ある店内は一階・二階をあわせたほど天井が高く、実際奥の中二階のようなサロンは喫煙室になっています(客席は全面禁煙)。ビルの外観とは異なり、内装は現代的な直線と平面、蛍光灯で構成されており、そこで働くスーツを着たギャルソンたちも、伝統的な「給仕」というより、30~40歳台の都会派ホストといった印象(女性店員は受付に1人)。
早速、席に案内してもらうと、まずは食前酒としてシャンパン4~5本とグラスが載せられたシャンパン・ワゴンが横付けされ、ソムリエ(飲み物担当。ソムリエバッチは着けていなかったので有資格者かどうかは不明)がそれぞれのシャンパンを紹介。私はロゼを選びました。
続いてアミューズ・ブッシュ(突き出し)を食べながらメニューを物色。ア・ラ・カルトもありますが、やはりフレンチといえばコース。ここのコースは、「美食家」コース(85ユーロ)、「愛餐」コース(105ユーロ)、「快楽」コース(135ユーロ。いずれも飲み物、食後のコーヒー別)の3種類で、予めホームページで「予習」しておいたので、迷わず真ん中のコース「愛餐」を選択。ところが、一緒に行った連れが「快楽」コースをチョイスしようとしたところ、2皿目に含まれるオマール海老の調理の都合で「『快楽』コースは2名様以上からの注文です」と言われてしまったため、急遽私も「快楽」コースを選び、ただ前菜のフォアグラだけ「愛餐」コースの前菜の帆立貝に変えてもらいました(フォアグラはそれほど好きでもないので・・・)。続いてワインリスト(それなりに豊富)も見ましたが、1000ユーロを超えるような超高価なワインはさすがに数本しかなく、大抵が40~100ユーロの常識的なお値段で安心しました(ちなみに最低価格はマコン産白ワインの39ユーロ)。
「快楽」コースに含まれるのは、グリルされたフォアグラ(1皿目)、オマール海老とそのブイヨン(2皿目)、イシビラメ(3皿目)、鴨肉のトリュフソース(4皿目)、チーズ、デザート3種類(4皿+デザートの構成は全てのコースに共通)。どれも絶品でしたが、シェフのル・ベック氏は日本に行ったこともあるそうで、そのせいか味付けの中にどことなく東洋風、あるいは東南アジア風のものがあったのが印象的でした(例えば、オマール海老のブイヨンは、どことなくトムヤムクンの味がする)。また、この日は夕食に備えて昼はほとんど食べずに行ったのですが、それでもさすが星つきレストランだけあって「量」も充分あり(一皿一皿はそれほど多いという印象も無いのですが・・・)、最後はアップアップ言いながらデザートを食べていました(それでも完食はできず、少しだけ残したら、ギャルソンが飛んできて「どこか不具合でもありましたか?」と心配そうに聞いてきました。その対応やよしですが、果たしてこれを完食できる人はいるんだろうか??昔、ルイ王朝のころの宴会では、出される料理があまりにも多いため、魚料理が出た後に出席者各自に羽が渡され、それを喉に突っ込んでそれまで食べていたものを壷に吐き出したそうですが、私も最後はこの故事に倣ってお手洗いで失礼させて頂きました・・・)。
最後のデザートの段になって、お店から誕生日祝いのプレートが出されました。キャラメルを溶かして作った「駕籠」の中に蝋燭を置き、お皿にチョコレートで「お誕生日おめでとう」と仏語で書かれたもので、「食べ物」というより「オブジェ」に近いものでしたが、とても嬉しくなりました。おまけに、ギャルソンの一人がデジカメで写真を撮影してくれ、お会計前にそれを現像して渡してくれたのには感激でした。
リヨン料理でも伝統フランス料理でもない、現代フランス料理の先端を行く、といった感じの「ニコラ・ル・ベック」。「グルメの街」リヨンの実力を改めて感じた夜でした。
■Nicolas Le Bec
住所:14, rue Grolee, 69002 LYON
電話:04-7842-1500 ファックス:04-7240-9897
営業時間:火~土 12:00~14:00、19:30~21:30(入店時間)
行き方:地下鉄A・D号線「ベルクール」駅下車、共和国通り(Rue de la Republique)を北へ向かい、共和国広場へ。同広場を右斜め前方(北東)に出るカルノ大統領通り(Rue du President Carnot)に入り、1本目を右折。カールトンホテル(Carlton)隣り。
お料理の写真、とってもおいしそうです!
リヨン、おいしいものたくさんありそうです・・・行ってみたい・・・・。
先日はわたしのところへやさしいコメントありがとうございました。
イギリスの犬猫入国についてもっと調べてみたら、
日本入国のために準備しておいた書類やテストが有効なことに気づきました!
(狂犬病予防接種後の血清検査も、最近日本ではじめて指定された検査機関がイギリス指定の検査機関リストに入ってました)
なので、もしかしたらエルはそんなに大変じゃなくイギリスに入国できそう?な感じで、
とてもほっっとしたところです・・・;_;
それでも、あちらからこちらへいつも動かしていると、猫には負担になってしまうだろうと、やはりエルのことが心配ですが・・・。
マオちゃんも日本行きの準備を進めてらっしゃるとのこと、ご無事に日本に帰国できるよう祈っています。
すみません、記事に関係ないこと長々と・・・。
本当にありがとうございました!
愛猫のためには、、いろいろ考えてしまいますよね。マオではないのですが、実家で飼っている猫は、2回も引越しを体験(国内ではありますが)しましたが、20才になる今現在もピンシャンしています。エルちゃんも愛するそして愛してくれるナオカさんと一緒にいるのが一番幸福なはず。どうか二人がずっと健やかに暮らせますように。。