マオ猫日記
「リヨン気まま倶楽部」編集日記
 




(写真)会場となった仏外務省庁舎(パリ)
 
 報道によると、パリのフランス外務省庁舎で6月14日、東日本大震災の復興支援のためのチャリティー夕食会が開催され、約230人の参会者が、フランスの著名なシェフらによって作られた料理を賞味したそうです。

 この夕食会を提唱したのは、ド・マルジュリ(Christophe de Margerie)トータル社(仏石油大手)社長、ダッソー(Serge Dassault)ダッソー・グループ(仏航空・軍需大手)会長、そしてバシュロ(Roselyne Bachelot)連帯・社会統合大臣の3人で、アラン・デュカス(Alain Ducasse)氏ら仏旅行ガイド「ギド・ミシュラン」で3つ星評価を得ている高級フランス料理店のフランス人シェフ11人が調理を担当。デュカス氏は日本にも出店している著名人で、最近では、7月2日に行われる予定のモナコ公国・アルベール2世大公の結婚式披露宴(ちなみに、式典では、レクサスの高級車LS600hlが使われるとか。)の食事を任されているそうです。日本人シェフも3人調理に加わったほか、斉藤泰雄・駐仏日本大使も会合に出席。基本的に、「無料招待客」はおらず、募金も含めた参加費は、なんとお一人様12万円(1000ユーロ)だそうです。

(写真)仏外務省庁舎。

 

(写真)仏外務省庁舎にあった、第二次大戦の記念碑。「ここで、1944年8月25日、敵に占領された外務省の解放のための歴史的な戦いの中で、カンペール戦車が打撃を受け、複数のフランス軍兵士が、栄光ある戦死を遂げた」と書かれている。
 
 この夕食会、わずか2週間の準備で開催が決まった企画だそうで、気になるメニューは、前菜が「オマール海老と春野菜」、魚料理が「スズキの編み笠茸添え」、肉料理が「ココット鍋で出す乳飲み仔羊のもも肉のロースト」、デザートが「森のイチゴ、柚子シャーベットとチャンパンの香り」だったとか。取材を受けたデュカス氏は、「このイベントは、料理の展示のためではなく、お金を集めることが目的」と説明していますが、なかなかどうして、素材もそれなりに高級そうです。会場となったフランス外務省庁舎は、官公庁の庁舎というよりは「宮殿」に近い壮麗な建物で、執務空間というよりは迎賓施設のようですらあり、こうしたイベントの開催を快諾した仏外務省も、なかなか太っ腹ですね。なお、6月20日には、日本の近藤誠一・文化庁長官も観覧する中、パリでフランス大使館主催の日仏70人の芸術家の作品を販売するチャリティーオークションも開催されるそうです。

 震災発生当初、そして原発事故発生当初は、放射能汚染を恐れていちはやく日本を脱出するフランス人が多かったことが報じられて残念でしたが、こうして支援してもらえるのは、ありがたいことです。



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