(写真)米空軍バスの外観
先日、渋滞する東京の首都高速道路・都心環状線(C1号線)を通行していた際、偶然見かけたのがこのバス。
一見何の変哲も無い観光バスですが、よくよく見るとナンバープレートが英語!
各国の自動車が乗り入れ、外国ナンバーが当たり前の欧州では「他国ナンバー」はそれほど珍しくは無いのですが(たまに見るアメリカナンバーやモロッコナンバー、ロシアナンバー、ベラルーシナンバーはさすがに珍しいが)、非常に厳格な?自動車交通管理をしている日本で、外国ナンバー車がそのまま走行するのは原則として不可能。そんな日本で、英文字のナンバーを見ると一瞬目を疑うのですが、無論これは合法な車両。唯一、運輸局や警察が関知しない、完全な「国外ナンバー」を付けて走れる、在日米軍の公用車でした。

(写真)ナンバープレートの拡大。「U.S. AIR FORCE」「official use only」等と書かれている。
ナンバーには英語で「U.S. AIR FORCE」(合衆国空軍)の文字があり、登録番号の下には「OFFICIAL USE ONLY」(公用専用)の表示が。首都高速を谷町ジャンクションで3号線に入って行きましたので、おそらくこの車両は厚木方面に向かうものと思われます。
在日米軍の関係者は、厳格な法治国家で例外がほとんど認められない?日本にあって、唯一の「例外」。基地の中では日本国籍の警備職員も自動小銃で武装しているかと思えば、ショッピングセンターでは米本土のように米ドルが使えます。さすがに米軍関係者やその家族の私用車は「Yナンバー」という日本仕様のナンバープレート(デザインは日本の一般ナンバーと全く同じながら、「そ」とか「は」といった平仮名一文字が書かれた部分が「Y」になっている。)を装着していますが、公用車は完全に「アメリカ仕様」。「U.S. ARMY」(合衆国陸軍)、「USMC」(合衆国海兵隊)と書かれた英文字のナンバーの車はそのまま基地外の公道を走行でき、沖縄等にはパトカー(勿論、目的は米兵の取り締まり用)まであります。
米軍基地周辺以外で米軍ナンバーをよく見るのが、東関東自動車道。通常、在日米軍関係者は、日米地位協定によって日本の入管や空港を通らずに出入国ができることになっているそうですが、無論中には米軍機ではなく一般の商用機で来日する米軍人もいて、そうした人を送迎するためのバンやバスが、成田国際空港や東関東道で見られます。私が最近見かけたのは、白地に青いグラデーションの入ったナンバーを付けた観光バスで、米軍ではなく「U.S. GOVERNMENT」(合衆国政府)と表記されていました(ちなみに、一週間後、東関東道で写真と同じバスを再び見かけました。)。
へえー、韓国ナンバーもOKなんですかー。それは私の勉強不足でした。
ということは、日本のナンバーでも韓国OKということですね。でも、その先は北朝鮮なので、残念ながらそのままクルマで大陸へという訳には行かないですね・・・。