(写真)フランスの新しいデザインのナンバープレート。右側の青い帯に県番号と県章を入れることができる。
2009年から、フランスの自動車ナンバープレートが新しくなるそうです。
最大の特徴は、これまで右側2ケタに掲出されていた県番号の表示が無くなったことで、従来の「数字4ケタ(最大)+英文字3ケタ(最大)+ 県番号2ケタ(一部海外県は3ケタ)」という形式(例えば「1234ABC56」)が「英文字2ケタ+数字3ケタ+英文字2ケタ」に変更され、県番号は、自家用車所有者が希望すればプレート右側に新設される青い帯状の部分に、県旗とともに表示できるようになりました(イタリアのナンバープレートに類似し、左側に「ユーロバンド」と呼ばれる欧州連合(EU)旗と国名を示す英文字が入った青い帯が、右側に地域名を示す青い帯がそれぞれ入る形式)。


(写真)現在のフランスのナンバープレート(上)(後尾側のプレートなので、黄色と黒の色使いとなっている)と、イタリアのナンバープレート(下)。
制度改正の背景には、EU統合に伴う自動車登録制度の調和があるそうです。即ち、これまでフランスのナンバープレートは、自動車所有者が居住地を変えるごとに新たな番号を付与していましたが(そのため、運転している人は原則としてその車のナンバープレートに表示された県に住んでいることとなる)、これでは転居さえすれば番号を容易に変えることができ、追跡が困難となるため、EUは制度の修正を要請。新たな制度では、自動車登録番号は「所有者の住所」ではなく「車両そのもの」を基準とされ、廃車になるか輸出されるまで原則として同一車両には同一番号を維持することとなります。
新制度によってプレートの悪用は難しくなる一方、県番号が大きく表示されなくなることを残念がるフランス人も多いようです。