カエサルの世界

今年(2019年)1月中旬から「休載中」ということになっているのだけど、まあ、ときどき更新しています。

◎三神峯公園(170510)フゲンゾウ

2017年05月12日 | ☆植物とか    

 5月10日(水)、三神峯公園に行って来ました。前回が5月3日(水)でしたから、ちょうど1週間ぶりということになります。




 マツです。
 アカマツなのか、クロマツなのか・・・などということはわかりません。
 なんかニョキニョキと出ているので、撮ってみました。これが「松ぼっくり」になるのかなと思ったんですけど、調べてみたら、これは雄花なんだそうです。「松ぼっくり」になるのは雌花なんだそうで、マツの世界もいろいろとたいへんみたいです。




 八重のヤマブキです。一重のヤマブキはほとんど散ってしまったのだけど、八重のヤマブキは元気いっぱいです。




 シャガです。満開です。




 ツツジです。
 この時期、ほとんどのサクラが散ってしまった三神峯公園に来てみると、ツツジが実に目立ちます。今回は、これを見に来たと言ってもいいと思います。ウワミズザクラが咲いて、ツツジが咲くと、「三神峯の春」はおしまいですかね。




 フゲンゾウです。まだまだ立派に咲いている・・・というか、満開と言ってもいいと思います。


 満開のフゲンゾウですけど、地面には「まるごとの花」が散っています。それでいて、「花びら」はほとんど散っていません。
 昨日の記事(5月7日の仙台散策)にも書きましたけど、こういうのを何年も前から見ているので、フゲンゾウっていうのは(ツバキみたいに)花がまるごと散るものなんだと思っていたんですよ。でも、ネットで調べてみたら、自然に散ったわけではなくて、スズメの仕業らしいのです。
 ちなみに、ツバキは花がまるごと落ちたように見えますけど、雌蘂(めしべ)とかは残っているそうです。考えてみればあたりまえの話で、雌蘂も散ってしまったら、実が成りません。
 しかし、このフゲンゾウは、花柄(花軸)から散っています。まさしく「まるごとの花」が散っているわけです。スズメの仕業かどうかはともかくとして、自然に散ったわけではないということは明かだと思います。
 サクラは花びらの底の方に蜜をためるんだそうです。ヒヨドリやメジロなどは花の中にくちばしを深く入れて蜜を吸うのですが、スズメはくちばしが太くて短いので、直接蜜のたまっているところを潰して吸い、そのときに花がちぎれて落ちるのだそうです。こうした現象は昔からあったというわけではなく、1980年代くらいから見られるようになったとのことです。




 ギョイコウです。かなりピンクになっていますけど、緑色のままのやつも少なくありません。満開と言っていいと思います。
 でも、フゲンゾウと同じで、花びらは散っていないのに、まるごとの花が散っています。スズメの仕業なんでしょうか?




 オニグルミです。
 1枚目でダランと垂れ下がっているのが雄花序、その上にチョコンと立ち上がっているのが雌花序ということだそうです。
 2枚目は、雌花序のアップです。赤くて二股になっているのが雌蘂(めしべ)なんだそうで、白くてちょっと膨らんでいるところが子房になるんだと思います。だとすると、これが膨らんでクルミの実になっていくということになります。
 そういう過程をオッカケしてみたいという気持ちもあるんですけど、それだけの気力や体力がカエサルにあるとは思えないので、たぶん、無理だと思います。無理だと思うんですけど、ちょっとやってみたいという気持ちもあります(笑)




 送電設備の奧のところ、イチヨウ・カンザン・フゲンゾウたちがいるところの内側で、ウワミズザクラが咲いていました。
 カエサルは「ウワミズザクラのファン」で、5月になっても三神峯公園に来るのはウワミズザクラを見るためと言ってもいいと思います。でも、こんなところにウワミズザクラがいるということは、初めて気がつきました。
 ウワミズザクラって目立たないんですよね。この後、公園東端のウワミズザクラを見に行って戻って来るわけですけど、このウワミズザクラには気づかず通り過ぎちゃうところでした。




 公園の東端のウワミズザクラです。満開です。
 さっきの1枚目も、こっちの1枚目も、写真の撮り方が下手だと言われたらそれまでなんだけど、ウワミズザクラって目立たないんですよ。
 ウワミズザクラというサクラがあるということを知っていて、この時期に、ここで咲くということを知っていないと、ちょっと気がつかないんじゃないかという気がします。




 カンザンです。
 残っている花は残っているんですけど、全体的にはほとんど散っていると言っていいと思います。当然のことながら、散っているのは「花びら」で、萼(がく)や蘂(しべ)はしっかりと残っています。




 フゲンゾウです。満開です。枝には、萼や蘂などは見当たりません。
 地面に落ちているのは「まるごとの花」で、「花びら」は散っていません。スズメの仕業なんでしょうか?




 四阿の近くのカンザンです。
 ほとんど散っているわけですけど、散っているのは「花びら」です。よーく見てみると「まるごとの花」もあるんですけど、多くはありません。


 フゲンゾウやギョイコウの花を落とすのがスズメの仕業だとすると、どうしてカンザンの花は落とさないのでしょうか。
 考えられること(その1)として、スズメの嗜好があります。スズメにとって、フゲンゾウやギョイコウの蜜は美味いんだけど、カンザンはそれほどではないということがあるかもしれません。
 考えられること(その2)として、スズメがサクラの蜜を吸い始める時期ということがあります。蜜を吸い始めるのは5月になってからで、そのときに満開だったフゲンゾウやギョイコウが狙われたという可能性もあります。
 スズメの食性が時期によって変わるということもあると思いますが、他の野鳥たちとの関係だという気がします。サクラ好きの野鳥たちがサクラの開花に合わせて北上していった後で、スズメが「残り物」のフゲンゾウやギョイコウを狙うようになったということかもしれません。




 上はショウゲツ、下はフゲンゾウ。雌蘂(めしべ)が葉化しています。
 雌蘂が葉化するサクラとしてはイチヨウが知られていて、「一葉」という名前もそこから来ているそうです。なかなかそういう写真が撮れないんですけどね。
 フゲンゾウ(普賢象)も、葉化した雌蘂が普賢菩薩の乗っている象の鼻に似ているというのが名前の由来らしいです。でも、どこをどう見れば、この雌蘂が像の鼻に見えるのか、わかりません。
 もっとも、月を見て、ウサギが餅をついているように見えちゃう人もいるわけです。見えちゃう人には見えちゃうんでしょうね。


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4 コメント

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スズメの進化 (せんだーど)
2017-05-12 19:09:58
80年代くらいから桜の蜜の味を覚えたりして、スズメも賢くなってきたんですね。平成のスズメはツバメの真似をして羽ばたかないで飛ぼうとして「あ、やっぱり無理」って途中から羽ばたきだしたりしているのを、何回か見たことがあります。そのうち、羽ばたかないスズメも現れるかも?
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普賢象、御衣黄の散り方 (myu_22)
2017-05-12 19:32:32
スズメの仕業じゃないと思います。
スズメなどの鳥が落としたのは、散り際じゃなく満開の花、下の駐車場からすぐ近くの大島桜はきれいに咲いた花が落ちていたのを撮ったことがあります。
http://livedoor.blogimg.jp/myu_22/imgs/c/5/c55bf55e.jpg
小花柄(しょうかへい:さくらんぼでいう軸の部分)が落ちていませんでした。
普賢象、御衣黄、鬱金などは小花柄から落ちています。
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スズメの飛び方 (カエサル)
2017-05-12 21:49:04
 せんだーどさん、スズメの飛び方は昔から変わらないと思いますよ。
 それに、ツバメの飛び方とも違うと思います。ツバメは羽ばたかないときは翼を広げて「滑空」するわけですけど、スズメは羽ばたかないときに翼をたたんでしまいます。
 スズメの飛び方、「波状飛行(バウンディングフライト)」と言うらしいです。ハクセキレイも同じ飛び方をします。

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スズメの犯行? (カエサル)
2017-05-12 22:15:37
 myu_22さん、フゲンゾウやギョイコウが花柄(小花柄)ごと落ちているということについては、カエサルも気になっていました。
 ネット上に流布している「スズメ犯行説」によれば、スズメがついばむのは花の奧の方(花柄の先)のはずで、そのことによって花が落ちるとしても、花柄は残るはずなんですよね。

 仮説を重ねても話がややこしくなるだけだと思って本文中には書かなかったのですが、「犯人」はあえて花柄を食いちぎることで花を地面に落とし、落ちた後の花から蜜を吸っている可能性があると思っています。
 その容疑者として、やっぱりスズメは外せないという気がします。



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