カエサルの世界

今年(2019年)1月中旬から「休載中」ということになっているのだけど、まあ、ときどき更新しています。

●1兆円あったらどうするか?(1)

2016年07月06日 | ☆与太話     

 半年ほど前に「1億円もらったらどう使うか?」という記事を書いたことがあるのだけど、今回は「1兆円あったらどうするか?」です。
 1億円あったら、10億円あったら・・・ということは何度か考えたことがあるのだけど、1兆円ということになると話が違います。
 「1兆円」という言葉は何度も聞いたことがあるわけですけど、それがどのような金額であるのかをイメージすることなどできません。一生に一度くらいは、そういうことを考えてみてもいいんじゃないかと思いました。


 とりあえず、贅沢な生活をしてみることにしましょう。
 上を見たらキリがないのだろうけど、毎日10万円の服を買って、1食10万円、3食で30万円の飲食をして、1泊20万円のホテルに泊まることにします。計60万円です。これに40万円の「おこづかい」を加えて、1日の生活費を100万円ということにします。
 そういう生活をしてみたいということではありません。そういう生活を続けたらどうなるのかを考えてみたいわけです。
 1日あたりの生活費が100万円ならば、1年間では3億6500万円です。カエサルが生きられるのはあと30年もないだろうから、まあ、100億円ということになります。それだけ贅沢な生活を続けても、9900億円が残ってしまいます。
 生きている間に1兆円を使い切るというのは、なみたいていのことではありません。使い切らねばならないということではないわけだけど、残った分をどうするかということまで考えておかないと、思考実験としてフェアじゃないという気がします。とりあえず、使い切るということを前提にしたいと思います。


 それから、人を雇うということを考えてみました。家政婦とか、秘書とか、それに、法律とか会計とかにくわしい人も必要ですよね。ここだけの話ですけど、愛人も欲しいと思います。
 給料は、相場の倍くらい出したいと思います。アルバイトの場合なら、時給2500円、4時間で1万円というのはどうでしょうか。条件がよければたくさんの希望者が集まると思うので、そうした中から性格のいい人を選びたいですね。
 正社員?みたいな勤務をしてくれる人ならば、初任者の月給を100万円くらいにしたいと思っています。優秀な人ならば、200万、300万と上げていくことになると思います。
 月給100万円・200万円・300万円・400万円の人を10人ずつ雇うことにすると、40人分の給料が月1億円ということになります。1年で12億円、30年で360億円です。ボーナスのこととかを考えれば500億円くらいになるでしょうか。
 そもそも40人もの人を雇ってどうするのかという問題があるわけですけど、とりあえず、基本的な生活費100億円と合わせて600億円ということにします。それでも、9400億円も残ります。


 何か「事業」をしなければなりません。
 どんな事業をするのかということはともかく、事業をするのにどれくらいのお金がかかるのかを考えてみようと思います。
 うみの杜水族館のことを調べてみたんですけど、総事業費が65億円なんだそうです。詳しいことなどわかりませんけど、土地を買って、建物を建てて、生物たちを買って・・・の総計が65億円なんだと思います。
 開業からの9ヶ月で100万人の入場者を目指していたということですけど、すべてチケットでの入場と考えてみると、収入は21億円ということになります。1年間(12ヶ月)では28億円です。それだけの収入があれば、減価償却ならびに運営の維持ができると見込んでいるということになります。30年なら840億円です。
 それくらいなら、カエサルが出してもいいよということになります。1兆円をもっているカエサルは、うみの杜水族館を入場無料にすることができるわけです。
 それでどうなるのかということを考えているわけではありません。あくまでも、金額を試算するための思考実験です。


 無料の水族館というのも悪くはないですけど、無料の飲食店があったら素敵だと思います。1兆円を持っているカエサルは、そういう店をつくることができます。
 本当に無料にしてしまうと、人々が押し寄せて来て収拾がつかなくなると思うので、既存の飲食店の料金を半額にさせて、その分をカエサルが補助するということにしましょう。たとえば、半田屋ですけど、直営10店舗・FC29店舗での年間売り上げが64億円なんだそうですよ。その半額を補助するのであれば、年32億円、30年で960億円かかることになります。
 料金が半額になったら、お客さんは倍増するでしょうし、店舗も増やしていくことになると思います。2倍増なら2000億円、3倍増なら3000億円・・・ということになっていきます。10倍を超えたら1兆円を使い切ってしまうことになりますが、それで、全国に400店舗の「半額屋」ができるだけということになります。
 世界中の飢えた子供たちを救うなどということはできないということになります。
 考えなければならないことは、こうしたこと(半田屋の料金を半額にすること)に伴って、周囲の飲食店が大打撃を受けてしまうということです。カエサルは半田屋のことが好きなんだけど、だからと言って、吉野家や松屋がつぶれてしまってもいいとは思いません。
 1兆円を使うということは、そのことによる影響というものも考えねばならないということになります。なかなか難しいです。


 冗談半分で始めた与太話なんですけど、ここまで考えてきて、「これは、政治だな」なんて思い始めました。
 1兆円というのは、個人として使うには膨大すぎる金額です。そのほとんどは「人のため」に使うことになりますが、すべての人のためになるような使い方などありません。誰かのためにお金を使うことが、他の誰かにとってはマイナスに働くことにもなります。簡単に結論の出るような問題ではありません。
 これは、国とか地方公共団体とかがその予算をどうするのかというのと同じだと思いました。
 日本の国家予算は97兆円、仙台市は1兆円だそうです。30年間では、国は3000兆円、市は30兆円ということになります。
 それをどう使うかをお役人さんとか政治家さんとかが考えているわけですが、目的論としても方法論としてもたいへんだろうと思いました。さらに、義理人情とか私利私欲とか党利党略とか、いろいろなものが絡んでくるということになります。
 カエサルの1兆円は、天から降ってきたのか、地から湧いたのかはわかりませんが、国民・市民から集めたものではありません。どう使うかは、カエサルの自由です。
 でも、それをどう使うかによって得をする人や損をする人が出てきちゃうというのは、国や市と同じだと思います。どのような使い方をしても、誰かからは悪口を言われることになるだろうという気がします。


 まあ、今回はここまででしょうか。
 1兆円をどう使うかという結論は出ていませんし、方向性さえ見えていないわけですけど、考えてみることに意義があると思いたいです。1兆円というのがどのような金額であるのかというイメージはできてきたような気がするし、1兆円を使うことに伴う責任というものについても考えることができました。
 今回の記事のタイトルを「1兆円あったらどうするか?(1)」としました。機会があったら、(2)をやってみたいと思います。


この記事を面白いと思ったら →  ← 遠慮なくクリックしてね。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿