月扇堂手帖

観能備忘録
あの頃は、番組の読み方さえ知らなかったのに…。
今じゃいっぱしのお能中毒。怖。

今様合上演

2014年02月01日 | 今様
古典の日フォーラム in 関西 ~庶民の中に生きる古典~(大阪・国立文楽劇場)



平安時代、貴賤を問わず流行した今様の紹介ということで、朧谷先生による後白河法皇についてのお話に続き、今様合を一番。

写真は、楽屋入口に飾られた大きな神棚。「お邪魔いたします。今日の公演が無事済みますように!(パンパンッ)」

今日のお題は「梅」。以下、拙作。

  梅が枝揺らす 鳥の羽(は)は
  雪の衣を はらふらん
  目覚むる花の にほひにぞ
  春はたちぬと 知れるらん

「雪の衣」と「雪の衾(ふすま)」で迷い、音に聞いてわかりやすいほうに。

片づけのあと、第二部を客席で拝見。

「伽羅先代萩 御殿の段」より政岡のクドキの部分。死んだ我が子に「でかしゃったでかっしゃった」と言いながら泣き崩れるところ。あのお人形さんは、泣いていても怒っていても、小さな身体で一生懸命表現しているのがいじらしくかわいくてしかたない。

さいごに、おっちんしてお辞儀してくれはりました(^_^)

今様の算刺(かずさし)をした童役の子が嶋太夫の大ファンで、最後の最後にサインをいただいて大喜び。

文楽の楽屋も覗けて、ちょっと面白い一日でした。



*****

・後白河院と『梁塵秘抄』(今様集)
  講演:朧谷 壽(同志社女子大学名誉教授)
 今様合上演
  日本今様謌舞楽会
・「うた」は空を飛んでいるか
  講演:山折 哲雄(宗教学者)
・近代庶民の娯楽・人形浄瑠璃-その広がり
  講演:後藤 静夫(京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター所長)
 人形浄瑠璃文楽上演「伽羅先代萩 御殿の段」より政岡のクドキ
  豊竹 嶋大夫(人形浄瑠璃文楽座太夫)、
  豊澤 富助(人形浄瑠璃文楽座三味線)、
  吉田 和生(人形浄瑠璃文楽座人形遣い)、
  吉田文昇(左遣い)、吉田和馬(足遣い)

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今様合 (サッキー)
2014-02-02 21:52:07
左方の歌人は本人さんでしたか、

良い詞やなぁと、思っていましたのに

御苦労様でした。

お人形さんの最後の仕草、可愛かったですねぇ

お世話お掛けいたし有り難う御座いました。
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お恥ずかしや(^_^;) (月扇堂)
2014-02-03 02:37:46
声、客席まで聞こえましたか?
それが心配。。。
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Unknown (多聞)
2014-02-25 02:58:07
お久しぶりです。
ご活躍、素晴らしいです。
お近くならお伺いできるのに残念です。

さて、昔お話しした桃山晴衣についてですが、先程
思い付いて、googleで「桃山春衣 梁塵秘抄」と検索した処、
YOUTUBUで簡単に聞けるのでした。
それにしても、「遊びをせんとや生まれけん」には、30年ぶり
でが、鳥肌立ちましたよ。
どうぞ、ご参考になさってください
って、先刻ご承知ですかね。
どうも失礼しました。ではまた
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多聞さま (月扇堂)
2014-02-25 14:38:58
桃山春衣女史のこと、ご教授ありがとうございます。先刻ご承知どころかまったく存じませんでした。不勉強でお恥ずかしいことです。こちらの会も、もう少し質の高い歌舞を目指して研究にも力を入れようと若い人々が頑張りはじめたところです。
まだまだですが、温かい目で見守っていただければ嬉しいです(^_^;)
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