今日は、父の命日でした。
もう20年は過ぎていますので、哀しみは癒えています。
ただ、60代前半で亡くなった父の年齢にあと数年で近づくと思うと、
何だか何とも言えない気持ちになります。
結婚して、父に会ったのは、確か2度?だけだったような気がします。
私も関西を転々としながら、仕事をしていたので、
九州の実家には、帰省もなかなか出来ていませんでした。
また、父も住職として忙しい毎日だったので、私の家には一度も立ち寄ることも、
ありませんでした。
こんなに早く亡くなるなんて思っていませんでした。
口の悪い父で、デリカシーが無く、子供の頃叩かれたり、怒られたこともあり、
男性不信の原因になるほど、好きな父ではありませんでした。
でも、亡くなってみると、あんなに苦手な父だったのに、その死が受け入れられず、
体調不良を起こしたり、色々ありました。
その大きな原因は、父の死因・・・急死で原因不明だったからと思います。
父の場合、救急車の中で意識を無くし、病院で死亡が確定したそうですが、
田舎の小さな病院だったからなのか?詳しい事情は分かりませんが、
死因を特定することはしなかったらしいです。
このことが、あとあと、「何で、急に亡くなったの?」と、
もやもやして、尾を引く形になります。
父の形見として、サイドボードに飾ってあった、黒猫の貯金箱と、
父が愛用していた菩提樹の数珠を貰いました。
黒猫の貯金箱は、榮太樓のだそうです。
私は黒猫を 妹は白猫を 貰いました。
今になって思うと、父は、戦後、父親が戦死したので、父親がいない状態で育ち、
苦労して学校に行き、サラリーマンになり、理由あって実家に戻って、
家業のお寺を継ぎました。
お寺と言っても生活に余裕が無い状態で、裕福なお寺では無いです。
子供の頃のことですが、
よく思い出すのが、父がお寺の仏具が無いので、父の少ないお小遣いから買っているのを
母が怒っているというシーンです。
子供の頃、父がお寺を継ぐ為に、九州へ移住したのですが、お寺の本堂の仏具は、
色々足りない状態だったらしいです。
立派なお寺を見るたび、どうしても、実家のお寺と比べてしまいます。
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