★★★★☆ 1987年/アメリカ 監督/エイドリアン・ライン
最初の試写会で「あんな女は殺してしまえ」というお偉いさんの意見でラストが変わったという、今となってはミソジニー映画の代表作となってしまった1本。
エイドリアンラインが描くラブシーンの官能的な映像美はもちろんすばらしいが、やはり現代では、この作品の脚本が映画化されることはもはやないだろう。 一度寝た男への執着、そしてほぼモンスターと化してしまった女性描写は嫌悪感しかない。
ゆえに、フェミニズムを語る上でも避けては通れない作品とも言える。
グレンクローズは本作で一躍有名になってしまったが、のちに女性なのに男性として行き続けた「アルバート氏の人生」を自ら主演、映画化に尽力したことを考えると、実に感慨深い。