お.寒.い.電.子.工.作...

技術もノウハウも知識も情報も人脈もコネもカネも測定器も無いけど、たまーに電子工作に挑戦する「ゆるーい」ブログ。

完成の様子

2010-06-05 12:03:41 | 6CA7pp
今年の一月に完成したのですが、その様子を示します。




中央のミニチュア9ピンの真空管は、有名な「5687」です。青く光っているのは青色LEDで「ライトアップ」しているからで、決して「内部で放電」しているわけではありません(笑)。

出力は4W程度、6CA7としてはあまりにも少ない出力でありますが、木と紙で出来た粗末な我が家では十分であります。

リモコンは、とにかく便利。

マイコンを搭載しているので、悪ノリして

①電源OFFの場合は、パイロットLEDをフェードイン・フェードアウトするようにした
②上記機能において、明るさをリモコンで設定できるようにした
③電源ONときは、「電源がONになったこと」を示すビープ音を出すようにした
④同じように電源OFFのビープ音パターンも用意した。
⑤ビープ音の音量も、リモコンで設定できるようにした。

などという「どうでもよさそうな機能」を搭載。

完成直後からしばらくの間、自己満足にひたって、ニタニタしておりました(笑)


音量調整ツマミに貼り付けてある△の黒いシールは、リモコンのデバッグ用です。

型紙の誤差

2010-03-31 19:00:49 | 6CA7pp
プリンタはA4までしか印刷できないので、200x300をカバーすることができません。

分割して印刷しなくてはいけません。困ったことに、貼り付けるときに「ズレ」が発生するんですね。かなり正確に印刷できているはずで、個々の寸法はビックリするほど正確なんですが複数の紙を張り合わせると・・・?

ま、そこはなんとか調整し、型紙を貼り付けたのでありました。

型紙作成ソフトの出力

2010-02-27 14:02:19 | 6CA7pp

自作・型紙作成ソフトは、こんな感じの「型紙」を印刷してくれます。

この型紙を、加工前のシャーシに貼り付けて、ドリル等の工具を当てる訳なんです。


真空管ソケットの周囲の、空気抜きのための穴の列(この程度で効果があるのかどうかは不明ですが)は、

AHcircle 47.5 108 24 2.5 16 29.25

と記述することで、描いてくれます。

AHcircle 47.5 108 24 2.5 16 29.25
これは、全体の中心位置です。

AHcircle 47.5 108 24 2.5 16 29.25
これは、穴の中心と全体の中心位置の距離です。

AHcircle 47.5 108 24 2.5 16 29.25
これは、穴の半径です。

AHcircle 47.5 108 24 2.5 16 29.25
これは、穴の個数です。

AHcircle 47.5 108 24 2.5 16 29.25
これは、最初の穴の角度の指定です。

こういうソフトを作るにあたって、
中学(高校だったか?)で習った三角関数がバリバリ活躍していて、

「マジメに勉強していてヨカッタ」

と、今になって(このトシで)思うのであります。

三角関数だろうと代数だろうと、「実生活で役に立つか」ではなく、「未知の問題に直面したときの解法をいかに編み出すか、いかに解決するか」という訓練としての勉強だったんだなーと、今では思います。今回は習った内容(三角関数)が、ダイレクトに役に立った訳なんですけども。

勉強していた中学~高校時代は、「こんなモノが何の役に立つか!」という思いは「かなり」ありましたが、やはりマジメに勉強しててヨカッタ。


シャーシ型紙作成ソフトの作成

2010-02-24 20:36:30 | 6CA7pp

従来、シャーシの上の目印は、直接定規やコンパスなどを使って「ケガキ」していましたが、ドシロウトなので相当な誤差を含み、今まで作ったシャーシでは「かなりガッカリ」する部分が多数ありました。

そこで、「型紙」を印刷してこれを加工面に貼り付けて、その上から目印にしたがって工具を当てるという方法を思いついたわけです。

型紙はパソコンのプリンタで印刷することにし、とりあえずそのソフトの製作にとりかかったのでありました。

例えば、

circle 100 100 20 dotline

と記述すれば、「左上を原点として右に100mm、下に100mmの地点を中心とする、半径20mmの円を点線で描く」というような、極めて原始的なもの。

しかし、プリンタで印刷される型紙は、自分が「ケガク」ものに比べれば桁違いに精度が良く、後は加工自体の精度がそれなりならば、「かなり、それなりのもの」になるわけです。

型紙作戦は大成功で、今まで作ったシャーシの中で一番精度良く加工できたと思います。

断っておきますが、私はドリルで穴をあける等の作業は「ドシロウト」なのであります。しかし、ネジの穴が「スカっ」と一致したときの快感、これは今までに無かったことです。

ソフト作りにはかなり手間がかかりましたが、納得のシャーシを作ることが出来て、満足です。

シャーシが完成したのは12月...

アンプとして、年内の完成を目指したものの(それが元旦に承認された計画だった)、製作は遅々として進まず。

休みの日はナンダカンダで時間が取れず、結局年内には完成しなかったのであります。

年内にできたのは、部品の現物合わせ。

加工したシャーシに、設計通りに部品がハマるか、ネジ穴は間違いなく確実にネジ留めできるか、ぶつかる部品は無いか、その他いろいろなチェックをするのがワタシとしての「現物合わせ」。

一部に加工ミスがあり、追加加工。

そうして現物合わせをすると、「ほぼ完成した姿」を見ることができます。シャーシの塗装は未実施状態なので、そのあたりはチョット雰囲気が違うのだけれど、「何だかもう、これで満足」という状態に陥ってしまいます(笑)

 

 


赤外線リモコンのソフト製作

2010-02-19 23:14:29 | 6CA7pp

ジャンクのリモコン送信機の信号フォーマットが解析できたので、これをデコード(?)するための、PICマイコンのソフトの検討を開始。

有償なコンパイラは持っていないので(フリーなものはあるけども、制限が突然到来するので使いたくない)、アセンブラで記述。

ソフトの検討とともに、PICマイコン基板の製作も並行して行う。

ハンダ付けとコーディングがここまでダイレクトな関係を持つものは、自分の人生経験のなかでは珍しいほうだ。

PICマイコン基板のほうは早々と完成したのだけれど、ソフトのほうがなかなかうまく行かず、時間ばっかり食ってしまった。

しかし、やっとのことで、PICマイコン基板に接続した電動ボリュームのup/downが出来るようになった。長かった。

アンプの一部のモジュールであるという事を忘れて、「これだけで満足」という感じだった。そのくらい、苦労した。

SSRのON/OFFの信号は、電動ボリュームのナンダカンダに比べれば、比較的簡単なので、すんなりと進行。



このPICマイコン基板に満足してしまったものか、本体の製作が滞りがちになり、半年以上も「進捗なし」という状態だった。

実は本体の製作にあたり、シャーシ加工のための「型紙」を作成するソフトを一生懸命書いていたというのが実情なのであった。

以下、次回に続く。


設計開始、まずはリモコンをどうするか

2010-02-15 19:00:19 | 6CA7pp

構想に基づき(基づくほど高尚な構想ではないが)、まずは最大の難関と思われる「リモコン」をどうやって実現すべきか、設計開始。

手持ちの部品としては、

①何年も前、アキバの路上で売られていた赤外線リモコン(確か100円くらいだったような...)

②秋月で売っていた「赤外線受光モジュール」

③PICマイコン「16F88」

があり、まずは、①と②を使って、①がどんな信号を出すのか、その分析から始めた。

とりあえず、②に電源を与えて、リモコンの信号をどのように受光するものかを調査。リモコンの信号は38kHzとか40kHzとか、そういったキャリアの断続でデータ通信しているらしく、

本来ならば、①が出すキャリアの周波数をチェックしてから②との相性を見るべきであるが、「省略」。

オシロで、②の出力をオシロに出して、リモコンのボタンごとの信号を計測。こういうとき、デジタルオシロって便利だなーと思う。

リモコンの信号の基本形は、ネット上で探すといろいろ出ていて、それを踏まえて、計測結果を整理し、デジタルデータとして、どんなものを送っているのか、まずはそれを把握。

ボタンごとのデジタルデータを全部まとめるまで、二週間くらいかかった。

②の出力の論理の方向、すなわち「正論理」「負論理」のあたりでは頭がゴチャゴチャになり、パニック状態であったのだけど、何とか無事に終わった(笑)。

 


構想(まとめ)

2010-02-14 07:08:26 | 6CA7pp

今まで出てきた構想をまとめると、

①300×200のシャーシにまとめること
②リモコンで音量調節ができること
③リモコンで電源のON/OFFができること
④終段(電力増幅段)は6CA7(三結)差動プッシュプルにすること
⑤励振段は5687による差動プッシュプルにすること
⑥初段は2SK30A-Yによる差動プッシュプルにすること

といった感じになりました。


構想⑦

2010-02-14 07:01:38 | 6CA7pp
終段(電力増幅段)が6CA7の差動プッシュプルということになれば、あとは自然に決まり、

①励振段は「5687」による差動
②初段は「2SK30A-Y」による差動

ということになり、気が付けば、ぺるけ師匠の構成と全く同じ(笑)。




構想⑤

2010-02-13 17:13:02 | 6CA7pp

④は欠番です。

次に決めなければならないのは、「どういう回路方式にするか」です。

手持ち部品として、

①TANGO FE-25-8 2台
②エレハモ 6CA7 マッチングクォッド(特性の揃った4本組)

が、出番を待っているという状況がありました。 ①では、どう考えても、「シングル」構成は有り得ません。

木と紙で出来た四畳半という空間で鳴らすアンプとしては、

「6CA7はB級で100W出るらしい」という情報は「へー」の一言で片付いてしまい、

「UL接続ができたとして、25Wくらいか」という予想も「木と紙で出来た四畳半」には無用の長物であると却下(※1)

そんな訳で、「3結でいこう」、という事にしました。軽く検討すると、「A級プッシュプルで9Wくらいは出せそうだ」という結果が出たので、これで十分、これでいこうと決定。

そういう訳で、A級プッシュプルの詳細を検討すると、
①固定バイアスプッシュプル
②自己バイアスプッシュプル
差動プッシュプル
とういう選択肢を列挙、「とりゃぁッ」と決定したのが、③。

この方式は、「御球のIP(※2)のバランスが崩れると片方の御球に、二本分の電流が流れて、場合によっては御球が破損する」という欠点があり、これは「定期健康診断」でIPをチェックするしか無い。

①の方式でも、バイアスの狂い方によっては、上下両方の御球に大電流が流れる可能性がある。安定化して作り出したバイアス電源であっても、真空管の「成長」によって、「真空管にとってズレた値になる」かもしれない訳だ。

リスクを抱えるなら、①も③も同じ。では何故②にはならなかったか。それは「信号経路としてバイパスコンデンサを必要とするから」であり、この部分に「ブランド」という問題が生じ、作業が煩雑になるのを避けるため、あえて②は却下。

小生のような「駄耳」では、微小あるいは微妙な音なんぞは聞き分けられるハズもなく、またそのような微妙あるいは微小なところを余すところ無く再生できるスピーカーを所有している訳でもなく、

「それならばどうしてそこまで拘る?」

と怒られてしまいそうですが、

「ワタシがやりたいんだから、文句言うな」

という感じですかね(笑)


とにかく、9Wも出たら、どんなに効率の悪いスピーカーであっても、我が(木と紙で出来た)四畳半では十分過ぎると思うのであります。

半分の4.5Wでも十分(笑)



※1:6CA7 UL接続 AB1級プッシュプル は、実は製作済みなのでした・・・
※2:IPとは「無信号時のプレート電流」という意味で記号を割り当てました。