2~3歳の頃は泣いている原因も分からず困る事が多くありました。
その後は、欲しい物があれば自分で取れる事が出来るようになって泣いている事も減りました。
それと言葉が無くても、時間でお腹が減っている、眠たいのかなあと思えるし、表情を見ると何を訴えているのかも分かるようになっていきました。
その頃からですね、目を見て息子の事を知るようになったのは。
よく自閉症の本に『目を合わせると相手にプレッシャーを与えるからダメ』と書いていますが、言葉の無い相手を知る為には目の表情を見るしかありません。
絵カード
療育園の時代からチャレンジしましたが、絵カードは生活の場では使えなかったです。
聞く力は持っていたので親が言葉で確認してしまう方が早いというのが理由です。
絵カードに本格的に取り組んだのは小学校に進んでからです。
療育園とは環境が違います。言葉でのやり取りの世界です。
せめて「お茶が飲みたい」「トイレ」「セロテープ」「ハサミ」を先生に伝える、先生も分かりやすくと思って
『絵カードハンカチ』を作りました。
やり方も色々考えましたが、ヒモでぶら下げるのは絶対に危ない。
息子が学校でずっと安全に身に付けておける方法として『絵カードハンカチ』になりました。
アイロンプリント紙にイラストを印刷してカットします。ハンカチを折りたたみやすくする為です。
ポケットから落として無くさないように『帽子止めクリップ』を使います。
手を拭く為のハンカチと『絵カードハンカチ』、息子のズボンのポケットには二丁拳銃のように『帽子止めクリップ』のヒモが左右に出ていました。
『絵カードハンカチ』は息子への想いでした。
絵カードの始まりは、先生が自分の腰に絵カードの束を付けてくれてからです。
先生が毎日根気よく絵カードを息子に見せて確認させてから動く。
繰り返し繰り返しの日々だったようです。
数週間後突然、息子が先生の絵カードを持って目的の絵カードを探してそのカードを指で差したそうです。
絵カードを使う意思表示を息子が出しました。
それからは絵カードを使うと簡単に先生に伝わる事が分かった息子は絵カードに夢中。
絵カードが無い指示の時も先生がその場で絵を描いて指示です。
イラストで「立ってる人×、座っている人○」息子はその絵を見て座って待ちます。
他の先生が真似てやってみて息子に無視されたという笑い話もありましたが絵カードの効果はすごかったです。
絵カード人生が二年程過ぎた頃に「トイレに行く」と言葉の始まりが到来です。