新刊の森

人文分野を中心に、できるだけその日に刊行された面白そうな新刊を、毎日三冊ずつ紹介します。役立ちそうなレシピにも注目。

世界を象徴的に示す暦の物語「世界をよみとく「暦」の不思議 」

2019年01月10日 | 新刊書
世界をよみとく「暦」の不思議 (イースト新書Q)
中牧 弘允 (著)


暦というものは不思議なものです。
わずかな一冊にその世界のすべてが凝縮されています。
最近では暦に「大安」とか書かなくなりましたが
かつては暦をみてその日の行動方針を立てることもあったらしいです。
この本はこの不思議な暦というものから世界を逆照しようとするものです。
いろいろな逸話も面白そう。
冲方丁の『天地明察』は面白かったなあ。




新書: 190ページ
出版社: イースト・プレス (2019/1/10)
言語: 日本語
ISBN-10: 4781680542
ISBN-13: 978-4781680545
発売日: 2019/1/10
¥ 907

内容紹介
日本の失われた1カ月とは?! 西暦は実は二の次?! 世界から7年遅れてる国がある?!

宗教・アート・食文化・仕事……
カレンダーから見える意外な事実!

普段生活するなかで当たり前のように使っている暦。ですが、歴史を勉強してみたり、海外へ旅行してみると、はじめて知る暦の不思議がたくさん出てきます。暦にまつわる不思議を知れば、日本と世界の文化・暮らしの違いや共通点に気づき、異文化理解も深まります。世界中のカレンダーを収集し、そのカレンダーが使われる地域の社会・文化・暮らしを理解するための研究を長年行ってきた著者が、さまざまな角度から暦の話をわかりやすく語ります。

内容(「BOOK」データベースより)
普段生活するなかで当たり前のように使っている暦。ですが、歴史を勉強してみたり、海外へ旅行してみると、はじめて知る暦の不思議がたくさん出てきます。暦にまつわる不思議を知れば、日本と世界の文化・暮らしの違いや共通点に気づき、異文化理解も深まります。世界中のカレンダーを収集し、そのカレンダーが使われる地域の社会・文化・暮らしを理解するための研究を長年おこなってきた著者が、さまざまな角度から暦の話をわかりやすく語ります。

著者について
1947年、長野県生まれ。埼玉大学教養学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。文学博士。国立民族学博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授、吹田市立博物館館長。宗教人類学、経営人類学、ブラジル研究、カレンダー研究などに従事。日本カレンダー暦文化振興協会理事長、千里文化財団理事長。著書に『日本宗教と日系宗教の研究―日本、アメリカ、ブラジル』(刀水書房)、『会社のカミ・ホトケ』(講談社)、『カレンダーから世界を見る』(白水社)、『ひろちか先生に学ぶこよみの学校』『ひろちか先生に学ぶこよみの学校II』(つくばね舎)、『世界の暦文化事典』(編著、丸善)など。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
中牧/弘允
1947年、長野県生まれ。埼玉大学教養学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。文学博士。国立民族学博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授、吹田市立博物館館長。宗教人類学、経営人類学、ブラジル研究、カレンダー研究などに従事。日本カレンダー暦文化振興協会理事長、千里文化財団理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


惹句を信じてみるか、それとも「大乗仏教―ブッダの教えはどこへ向かうのか」

2019年01月10日 | 新刊書
大乗仏教―ブッダの教えはどこへ向かうのか (NHK出版新書 572)
佐々木 閑 (著)


遠い昔に生きたブッダの教えは
大乗仏教となった時点ですでに変質していたと思われるが
それをどこまで現代的なものとすることができるか。
このチャレンジングな課題に取り組む本であるという。
「大乗仏教の本質へと迫りゆく、驚きの仏教概説書」という
惹句を信じて読んでみたいと思わせる一冊。


新書: 280ページ
出版社: NHK出版 (2019/1/10)
言語: 日本語
ISBN-10: 4140885726
ISBN-13: 978-4140885727
発売日: 2019/1/10
¥ 929


内容紹介
仏教学の第一人者が、「対話」から大乗仏教の本質に迫る!

「自己鍛錬」を目的にした釈迦の教えは、いつ、どこで、なぜ、どのようにして、「衆生救済」を目的とする大乗仏教に変わったか?
『別冊NHK100分de名著 集中講義 大乗仏教』を大幅改訂し、大乗仏教1500年の常識を覆す「大乗起信論問題」の顛末を新たに書き下ろした、究極の仏教概説書。

内容(「BOOK」データベースより)
般若経、法華経、華厳経、浄土教、密教…。「自己鍛錬」を目的にした釈迦の仏教は、いつ、どこで、なぜ、どのようにして、「衆生救済」を目的とする大乗仏教へと変わったか?そして、その教えはどこへ向かおうとしているのか?原始仏教の研究者と一人の青年との「対話」から大乗仏教の本質へと迫りゆく、驚きの仏教概説書。

AIの究極の難問に取り組む「ロボットに倫理を教える―モラル・マシーン― 」

2019年01月10日 | 新刊書
ロボットに倫理を教える―モラル・マシーン―
ウェンデル・ウォラック (著), コリン・アレン (著), 岡本 慎平 (翻訳), 久木田 水生 (翻訳)



ロボットに教えることが難しいことは何だろうか。
その答えとしてはおそらく、モラルと愛が双璧をなすだろう。
アシモフの三原則は、ロボットに求められる道徳性を、
「~するな」という否定的な文脈だけで提起したが、
ロボットにはたして「~せよ」という肯定的な文脈で道徳を教えることができるだろうか。
人造の機械にいかにして倫理的な判断を教えるかというのは
AIの究極の難問の一つだろう。
この難問に取り組もうとする本書はどこまで到達しただろうか。
ぜひ読んでみたい。



単行本: 388ページ
出版社: 名古屋大学出版会 (2019/1/10)
言語: 日本語
ISBN-10: 4815809275
ISBN-13: 978-4815809270
発売日: 2019/1/10
¥ 4,860

内容紹介
AIやロボットは、果たして道徳的になれるのか? 間近に迫る倫理的な機械の必要性を、哲学的背景も含めて明確に提示。実現に向けた種々の工学的アプローチを概観し、困難ではあるが避けがたい取り組みのこれからを展望する。エンジニアと哲学者を架橋する待望の書。

書籍の目次
序 章

第1章 なぜ機械道徳なのか?
    路面電車トロリーの運転手とロボットのエンジニア
    倫理的な殺人機械?
    差し迫った危険

第2章 道徳の工学エンジニアリング
    それはエンジニアの義務なのか?
    ムーアによる倫理的エージェントの分類

第3章 人類はコンピュータに道徳的意思決定をしてほしいのか?
    恐れと魅力
    意思決定の責任をコンピュータに丸投げする
    羊の皮を被る
    兵士、性玩具、奴隷
    テクノロジーのリスクを適切に評価できるのか?
    未 来

第4章 (ロ)ボットは本当に道徳的になりうるのか?
    配慮すべきテクノロジー
    人工知能 —— そのアイディアの核心
    (ロ)ボットは本当の道徳的行為者エージェントになりうるのか?
    決定論的システムの倫理学
    理解力と意識
    AMAには未だ何ができないか
    AMAを評価する

第5章 哲学者、エンジニア、AMAの設計
    2つのシナリオ
    共同作業を基礎づける
    誰の道徳? どんな道徳?
    トップダウン・アプローチとボトムアップ・アプローチ

第6章 トップダウンの道徳
    道徳理論を働かせる
    全知のコンピュータは必要か?
    ロボットのための規則
    上位規則の計算
    トップからボトムへ

第7章 ボトムアップで発達的なアプローチ
    有機的な道徳
    人工生命と社会的価値観の創発
    学習機械
    モジュールを組み合わせる
    ボトムからトップへ

第8章 トップダウンとボトムアップを融合させる
    ハイブリッドな道徳的(ロ)ボット
    ヴァーチャルな徳
    徳に対するトップダウン・アプローチ
    コネクショニズムの徳
    ハイブリッドな徳倫理

第9章 ベーパーウェアを超えて?
    最初のステップ
    論理的には道徳的
    事例を明示化する
    事例から暗黙裡に学習する
    マルチボット
    不服従ロボット
    SophoLab
    ベーパーウェアを超えて?

第10章 理性を超えて
    なぜスポックよりもカーク船長なのか
    道徳的意思決定のための合理性以外の能力の重要性
    情動的知能
    認知説あるいは身体説にとっての計算上の課題
    感覚システムから情動へ
    アフェクティブ・コンピューティング(1)—— 情動を検知する
    アフェクティブ・コンピューティング(2)—— 情動をモデル化し使用する
    人間とロボットの相互作用 —— Cogとキスメットを超えて
    他者の心と共感
    心の理論と共感
    マルチエージェント環境
    ロボットはどのように身体化されなければならないのか?

第11章 もっと人間に似たAMA
    あるものみな集めたら何が手に入る?
    LIDAモデル
    人間の道徳的意思決定とLIDA
    ボトムアップの傾向・価値観・学習
    規則を含んだ道徳的熟慮
    計画立案と想像力の実装
    解決、評価、さらなる学習
    もっと先に進む

第12章 危険、権利、責任
    明日の見出し
    未来学
    責任、法的責任ライアビリティ、行為者性エージェンシー、権利、義務
    歓迎か、拒絶か、それとも規制か?

エピローグ (ロ)ボットの心と人間の倫理

 謝 辞
 訳者解説
 注
 参考文献
 索 引

著者について
ウェンデル・ウォラック(Wendell Wallach)
イェール大学生命倫理学学際センターの「テクノロジーと倫理」部会の部会長(2018年10月現在)。専門はテクノロジーの倫理。おもな業績に、先端テクノロジーに関する倫理問題を包括的に扱ったA Dangerous Master: How to Keep Technology from Slipping Beyond Our Control, Basic Books, 2015〔大槻敦子訳『人間VSテクノロジー:人は先端科学の暴走を止められるのか』原書房、2016年〕等がある。

コリン・アレン(Colin Allen)
ピッツバーグ大学科学史・科学哲学部の特別教授(2018年10月現在)。心の哲学や認知科学の哲学の業績で知られている。生物学者のマーク・ベコフ(Marc Bekoff)との共著書Species of Mind: the Philosophy and Biology of Cognitive Ethology, MIT Press, 1997 をはじめ、多数の編著がある。