象が転んだ

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代数関数と超越関数(更新)〜知ってるようで知らない不思議な代数学のお話

2023年09月08日 04時50分50秒 | 数学のお話

 ずっと以前に、「代数的数と超越数」について書きましたが、今回の疑問も殆ど同じようなもので、まずは”超越関数”(transcendental function)とは”代数を超越した関数”と思って下さい。
 わかり易く言えば、代数方程式(多項式=0の形で表される方程式)を満たさない関数であり、代数方程式の根として定義できる”代数関数”(algebraic function)とは区別する。
 言い換えれば、超越関数は四則と冪根(ルート)という”代数的演算を有限回用いても表せない”という意味で代数を”超越”したものとなる(ウイキ日本語版)。
 うーん?解ったような解らんような・・・

 では、平均的知能を持つ高校生が理解できるのが代数関数で、理解出来ないのが超越関数としたら・・・いやもっと理解に苦しむか?


代数を超えた関数?

 だったら、”超越関数とは代数関数でない関数の事で、言い換えると超越的な関数は代数的に表せない”(by Wolfram)としたらどうだろう?
 うーん、同じ事を言ってるようで?解らんよな・・・
 では、”超越関数とは多項式では表せない解析関数の事で、時々その多項式は有理数係数のものに限定される”(ウィキ英語版)ではどうだ?
 明快?だが、やっぱり解らん・・
 因みに、代数関数を定義する際、有理数体Q上の多項式を考え、”Q上代数的な関数”について述べる事がかなり多いとされる。

 こうなったら開き直って、数学的に説明すると、実数または複素変数zの解析関数f(z)が超越的とは、f(z)がzと代数的独立である事をいう。因みに”代数的独立”とは、1変数の関数が超越的であるのは、その変数について代数的独立性がある場合である。これは1変数だけでなく多変数関数にも拡張できる。
 うーん、ますます解らん・・・

 では代数関数の基本に戻り、まずxを変数とした代数関数f(x)とは、y=f(x)とすると整数係数の多項式p(x,y)により、p(x,f(x))=0を満たす。
 故に、超越関数とはp(x,f(x))=0を満たさない関数f(x)となる。つまり、f(x)がxと代数的独立であるとは、p(x,f(x))=0を満たさない超越関数f(x)となる。 
 そこで、p(x,y)=x²+y²−1という整数係数の多項式を例に取ると、y=f(x)が代数関数ならf(x)はp(x,f(x))=0を満たすから、f(x)=±√(1−x²)となり、f(x)はxの値に依存する。つまり、f(x)がxの値に依存しない関数こそが超越関数となる。
 次に、f(x)=sinxという関数を例にとると、sinx=0の解x=0,π,2π,3π,…となり、f(x)はxの値に依存しない。故に、f(x)=sinxは超越関数となる。
 ここで、関数(写像)と方程式(等式)の違いを明確にするが、”yがxの関数”である事をy=f(x)で示し、f(x)=0の様な未知数xを求める等式を方程式という。

 補足になるが、上の例で述べた三角関数も含め、指数関数や対数関数を初等超越関数と呼び、楕円関数やガンマ関数などを特殊関数とも呼ぶ。但し、以下で述べる様に、初等関数の中にも特殊関数が存在する事に注意です。
 因みに”初等関数”とは、四則やべき根や指数・対数関数や三角関数や逆三角関数及びそれらの合成で表す事ができる関数で、”初等超越関数”とは初等関数のうち、四則とべき根だけでは表せない関数となる。
 

楕円関数と超越関数

 代数関数繋がりで超越関数を説明しましたが、イマイチよく理解出来ないですかね。
 そこで、超越関数を理解する近道として、楕円関数と超越関数の密な関係について述べたいと思います。
 以下、高瀬正仁博士のコラム「日々の徒然」(超越関数の世界)から一部抜粋します。

 特殊関数である楕円関数ですが、かつてアーベルは”長い間、幾何学者たちの注意をひいた超越関数は、対数関数や指数関数、それに円関数のみであった”と明言しました。
 因みに”円関数”とは、円の弧長を表す関数はsinxの逆関数(=arcsinx)で表され、積分の形(=∫dx/√(1−x²))をしてる事から”円積分”と呼ばれる。この円積分から円関数(x²+y²=1)が導けるが故に、円関数と円積分は同じ意味で用いられる。
 これら超越関数を積分の視点から観察すると、対数関数は対数積分として、逆正弦関数(arcsinx=sinxの逆関数)は円積分として、それぞれ∫dx/x∫dx/√(1x²)と積分の形で表示され、更にこの2つには加法定理が成立する。
 因みに、対数関数y=log xでは、log(xy)=logx+logyの性質があるから加法定理は簡単に導ける。実際、0~xまでの積分∫dx/xをα、0~yの積分をβ、0~zの積分をγとすると、z=xyならα+β=γが成立する。これが対数積分の加法定理である。
 一方で円関数の場合、0~xまでの積分∫dx/√(1x²)をα、0~yまでの積分をβ、0~zまでの積分をγで表すと、変数x,y,zがある代数的関係を結ぶ時、α+β=γという加法定理が成立するのだが、ではこの代数的関係をどうして見出すのか?    
 円関数(y=arcsinx)はx=sinyと同義だから、x=sinα,y=sinβ,z=sinγとなり、三角関数の加法定理より、z=sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ=x√(1y²)+y√(1x²)の関係式を得る(証明終)。

 三角関数の加法定理は、微積分以前の三角法の時代から知られてたが、それを積分の形のまま書き下せば、円積分の加法定理を生む。
 この様にして作られる関数はごく普通に超越関数になる。対数積分や円積分を超え、一般に代数関数の積分を作ると大量の超越関数が生成されるが、こうした超越関数は一見して無秩序な世界に見える。しかし、僅かに対数関数や指数関数と円関数に対してのみ、加法定理が認められるのだ。

 アーベルは更に、”その他の2、3の超越関数の考察が始まったのは、ごく最近の事にすぎない。それらの超越関数の間で、諸々の美しい解析的性質の為に、また数学の様々な分野における応用の為に、<楕円関数>と名づけられる(逆関数が積分の形をした)関数を区別しなければならない”と語っている。
 こうして”楕円関数”という言葉が数学史上初めて登場した訳だが、アーベルのいう”楕円関数”とは今日でいう”楕円方程式”ではなく、(2重周期を満たす)楕円関数の逆関数が積分の形をしてる事から、アーベルはこの逆関数(楕円積分)を楕円関数と呼んだ。
 因みに、複素解析における楕円関数f(z)とは、2方向の周期ω₁,ω₂を持つ有理型2重周期関数の事でf(z+ω₁)=f(z+ω₂)=f(z)を満たし、整数m,nに対し、f(z+mω₁+nω₂)=f(z)が成立する。(上述した様に)楕円積分の逆関数としてアーベルによって発見されたが、楕円積分は楕円の周長を求める問題として既に研究されていた。
 アーベルのこうした超越関数への着目が、代数関数の積分に端を発していた事も注目に値する。


超越関数の歴史

 楕円積分を第1種、第2種、第3種と区分けしたのはルジャンドルだが、彼は楕円積分の事を当初は”楕円的超越物”と呼んでいた。彼はある時、”楕円関数”という呼称を提案した所、アーベルの友人ヤコビは同意しなかった。
 ”第1種楕円積分の逆関数こそが相応しい”とヤコビは訴えたが、実際、「楕円関数論の新しい基礎」(1829)にて”楕円関数”という呼称を採用している。しかし実は、第1種楕円積分の逆関数(=ヤコビの楕円関数)に初めて着目したのはアーベルで、ヤコビも追随するのだが、アーベルはこの逆関数に特別の名前を与えず、”第1種逆関数”と呼んだだけであった。但し、第1種楕円積分の最初の発見者は23歳のガウスである。
 因みに、アーベルの論文「楕円関数研究」の題目に見られる”楕円関数”は楕円積分そのもので、後年のリーマンの論文「アーベル関数の理論」における”アーベル関数”はアーベル積分、つまり代数関数の積分を指す。これが今の定積分に繋がったのは言うまでもない。
 代数関数の積分を作るとたちまち超越関数の世界が現れるが、そこは暗黒の世界だった。しかし、対数関数と円関数に対して成立する加法定理は、真っ暗闇の中に微かな明かりを灯したのである。

 一方で、楕円関数論にてオイラーは”楕円積分の加法定理”を発見したのだが、既に対数関数と円関数の加法定理の事も知っていた。
 そのオイラーがめざしたのは加法定理そのものではなく、微分方程式の積分を求める事だった。「楕円関数研究」の中でアーベルは”楕円関数の最初のアイデアは、変数分離方の分離方程式dx/√(α+βx+γx²+δx³+εx⁴)+dy/√(α+βy+γy²+δy³+εy⁴)=0が代数的に積分可能である事を証明する際に、オイラーによって与えられた”と語っている。つまり、楕円関数論の契機が微分方程式である。
 この”微分方程式の代数的積分”には、微分方程式の積分可能性と、その積分が代数的であるという2つの大きなハードルが立ちはだかる。これは微分方程式の解を積分と呼ぶ理由も、その解が代数的であるとする理由も同じであろうか。

 数学に関数を初めて導入したのもオイラーであり、関数を代数関数と超越関数に2分したのもまたオイラーでした。そのオイラーが関数を導入したのは、曲線を理解する為で、曲線の”解析的源泉”を求めて関数概念を提案した。故に、代数関数は代数曲線の、超越関数は超越関数の解析的源泉となる。
 つまり、オイラーが現れて初めて対数は対数関数になり、正弦は正弦関数になったが、オイラーが着目したのは”簡単な形の関数の積分はごく当り前に超越関数になる”という事実でした。”簡単な形の関数”とは1/xの様な有理関数で、次に1/√(1-x²)の様な代数関数である。
 ライプニッツとベルヌーイ兄弟の手で微積分の理論ができ、有理関数の積分を作ると対数関数に遭遇し、代数関数の積分を作ると逆三角関数に出会い、その次に正体の不明な超越関数が大量に出現した。

 オイラー以前にも曲線の理論は存在し、オイラーはその曲線の理論の中から関数の概念を取り出した。一方で、曲線の理論の始まりはデカルトの「幾何学」だが、古典ギリシアの幾何の作図問題を見て、その作図を代数方程式の解法に帰着させた。勿論、デカルトに先立ち、16世紀の半ばのイタリアで、3次と4次の代数方程式が代数的に解ける様になってた事もデカルトの着想を支えた。
 デカルトは”幾何学において受け入れられる曲線とは”との自らの問いに答えたのが代数曲線であるが、命名したのはライプニッツである。超越曲線という呼称もライプニッツに由来するが、デカルトは思索を重ねた末に超越曲線を除外したのだが、ライプニッツは固有の理由があり”代数的ではない曲線”も考察する事になる。
 

最後に

 この様な歴史を背景にして、前述したアーベルの”超越関数”の言葉の真意が明らかになる。
 アーベルは対数関数・指数関数・円関数という3種の超越関数を挙げ、対数関数と指数関数は互いに逆関数となるが、ガウスはy=∫dx/xと置き、yはxの対数関数となり、y=logxとした。
 つまり、1/xという簡単な関数の積分が対数関数を与え、その逆関数が指数関数となる認識もアーベルと同じであった。
 以上、”数学史研究の回想”#57〜#61から長々とでした。

 高瀬氏のコラムは堅苦しい専門用語を殆ど使わずに、まるでその場に居るかの様な数学情景にどっぷりと浸らせてくれます。
 つまり、このコラムを読む度に私の脳みそはハチキレそうになるんですね。
 今回は超越関数の例として、対数関数や円関数(三角関数)の積分表示を挙げましたが、こうして作られる超越関数は後に楕円関数として羽ばたき、モジュラー定理と組み合わさり原題数学を牽引していきます。
 代数関数の積分から代数関数ではない超越関数が生まれる事は、オイラーに始まり、ガウスやアーベルら多くの偉大な天才数学者たちを歓喜に酔わせたであろうが、私なんかのアマチュア数学者でも冠を祝しての気分である。

 という事で、超越関数と代数関数に乾杯!!



9 コメント

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歴史は数学を語る (paulkuroneko)
2023-09-08 10:32:03
デカルトに始まる曲線の理論からライプニッツの微積分が生れ、オイラーによって関数概念の導入と微分方程式の登場を促し、今日の解析学の源泉が見え隠れするのもこの頃でした。

一方で数論の方面では、フェルマの数論とガウスの数論に分けて考えたほうが良いでしょうね。
というのも、フェルマーが発見した直角三角形の基本定理は、ガウスが発見した平方剰余相互法則の第一補充法則と同じものですが、ガウスは4次の冪剰余相互法則の発見をめざし、その途中で虚数の導入を閃き、これが代数的整数論の始まりとなりました。

デカルトはホイヘンスに影響を与え、ホイヘンスはライプニッツに影響を、ライプニッツと協力したベルヌーイ兄弟の弟ヨハンはオイラーの師匠になり、オイラーはラグランジュやガウスに影響を与えました。そのガウスはアーベルやヤコビを大いに刺激し、楕円関数論を世に出す原動力となりました。
この様に、人から人へと数学が手渡しされる様は見ててとても優雅で美しいですね。 

それと、既にお気付きでしょうが、f(ω₂)はf(z+ω₂)ですね。
一応指摘しておきます。
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paulさん (象が転んだ)
2023-09-08 11:46:40
ご指摘、有難うございます。
早速修正しときました。
どうも三角関数は不得手で、こうした初歩的なミスを犯すんですが、三角関数を周期関数と見なせば、こういうミスは防げるんですよね。

言い換えれば、歴史は数学を奏でる。
つまり、様々な数学者がそれぞれの数学を奏で、結果的にそれらは継承され、新たなアイデアや独創を生み、現代数学を形作ります。
今回も色々と勉強になります。
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paulさん (象が転んだ)
2023-09-08 12:02:55
”三角関数”ではなく
”楕円関数”でした。
またまた訂正です。
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円関数についての補足 (腹打て)
2023-09-08 15:45:05
sinxの逆関数はarcsinxで表されるが、僕たちの頃はsin⁻¹xと教えられた。
そのarcだが、sin(π/2)=1のπ/2は単位円の(全周)/4の円弧となる。故に、逆関数sin⁻¹1=π/2は弧長を示すので、弧を表すarcが使われた。
単位円上の弧長がsinxの逆関数(=arcsinx)で表される事から、それが積分の形(=∫dx/√(1-x²))をしてるから、円積分とも呼ぶ。
これは、円弧の長さを表す積分(∫dx/√(1-x²)=arcsinx)の逆関数としてsinxが定義され、その導関数としてcosxが得られ、円関数であるcos²x+sin²x=1に帰着する。

これは、単位円x²+y²=1からy=√(1-x²)よりdy/dx=-x/√(1-x²)となり、1+(dy/dx)²=1/√(1-x²)から弧長s=∫√(1+(dy/dx)²)dx=∫dx/√(1-x²))を得る。
ここで弧長sをθ=θ(x)として上式の両辺をxで微分すればdθ/dx=1/√(1-x²)を得て、θ=θ(x)の逆関数(θ=arcsinx)としてx=sinθは定義される。故に、d(sinθ)/dθ=dx/dθ=√(1-x²)となり、cosθ=d(sinθ)/dθとすれば、cosθ=dx/dθ=√(1-sin²θ)となり、円関数cos²θ+sin²θ=1を得る。  

つまり、円弧の長さを表す積分の逆関数としてsinθという周期2πを持つ三角関数が得られ、円関数以外でも弧長積分の逆関数として周期関数が得られるとガウスは考えた。
その手始めとしてレムニスケートの弧長に目をつけたんだよな。 
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腹打てサン (象が転んだ)
2023-09-09 01:48:29
補足とても助かります。

円関数と円積分は楕円積分と楕円関数の関係と丁度丸写しです。
円弧の長さを表す積分の形をした(多価)関数ですが、一方で(1価の)三角関数の逆関数となる。
ご指摘通り、円弧の長さを表す円積分(∫dx/√(1-x²)=arcsinx)の逆関数としてsinxが定義され、更にその導関数としてcosxが得られ、(単位円を用いた定義である)円関数cos²x+sin²x=1に帰着する。

つまり、”円積分の逆関数を定義すれば円関数が導ける”という点では、楕円積分もその本質は同じですが、表現(表示式)が異なります。
ここら辺がやけに抽象的でよく勘違いするんですが・・
わかり易く言えば、お米とご飯の違いでしょうか。中身は一緒だけどお米はそのままでは食えないが、逆関数という炊飯器で炊けばご飯として食えるし、様々な料理に応用できる。

故に、弧長を求める積分関数としてみれば、円関数もレムニスケートも楕円関数も本質は同じで、楕円積分の逆関数が楕円関数になる事を発見したアーベルですが、既に楕円関数の輝かしい未来予想図を見ていたんでしょうね。
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お米とご飯の関係 (HooRoo)
2023-09-09 11:23:25
は面白かった
楕円積分がお米で楕円曲線がご飯

楕円の誇長を計算するための積分関数を
逆関数でひっくり返したら楕円関数になっちゃった
アーベルさんもさぞびっくりだっただろうね

それと
関数を発見したのはオイラー博士で
その関数を代数関数と超越関数に区別したのもオイラー博士
少し出来すぎって感じだけど

数学の歴史って
こうした超人たちの知性のバトンを引き継ぐ事で形作られてきたのかしら(^○^) 
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Hoo嬢へ (象が転んだ)
2023-09-09 12:01:44
単なる曲線が関数になった瞬間ですね。
その曲線の中に解析的源泉を見出し、関数を提案する。
ライプニッツとベルヌーイ兄弟のお陰で微積分の理論が体系化され、オイラーによって単純な(代数)関数の積分から超越関数が次々と作られる。
言われる通り、出来過ぎの感もありますが
オイラーもさぞびっくりだったでしょうね。

アーベルもガウスと同様に、楕円関数の先にあるモジュラ−形式を見据えてたんでしょう。
事実、モジュラー形式論は19世紀前半の楕円函数論を起点に、その後19世紀の終りにかけ、クラインらにより1変数の保型形式の概念が理解されます。
更に、ヘッケにより1925年頃から体系化され、1960年代に”谷山志村予想”と呼ばれたモジュラー定理の定式化を経て、モジュラー形式論は日の目を浴びる事になります。
まさに超人伝説。

最後は少し偉そうになりましたが
正直、三角関数を理解するほどに頭が混乱してきます。
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コメント群を見てると (tokotokoto)
2023-09-10 09:57:55
円積分と円関数の違いが何となくわかったようなわからん様な・・@_@)

円関数はcos²x+sin²x=1の事で
円積分はsinxの逆関数の事で
後者はひっくり返したらsinxに戻るから
両者とも三角関数と見れば基本的には同じもの?
ウウ~ン 
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tokoさん (象が転んだ)
2023-09-10 11:49:44
少し説明不足で反省しております。
円積分(=arcsinx)から逆算してsinxを定義し、更にcosxを定義すると、cos²x+sin²x=1が成り立ちます。
これは円関数という(高校生で学ぶ)円の方程式になってるから、円積分を円関数とみなせるんです。
でも、楕円関数の場合はとても複雑で、楕円積分=楕円関数とはいきませんが、周期関数としてみれば円関数は周期2πの、楕円関数は2つの複素周期を持つ周期関数となります。

しかし、円積分の逆関数から円関数が導け、楕円積分の逆関数が楕円関数が導けるという点では共通してますね。
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