マーラー/交響曲第1番
管弦楽:チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヴァーツラフ・ノイマン
スプラフォン盤
昨日、この演奏を今までにないほど熱中して聴けました。
ノイマンのマーラー交響曲全集は、実は、すでに手放してしまってて、聴いたのはCD-Rにコピーしたものでしたが、今ごろになって、手放したことをちょっぴり悔やんだりしました。
(全部、コピーしてあるのですけどね…)
1番が聴きたくなったのは、小澤さんと村上さんの対談本を読み終えたことが大きいのですが、以前は食傷気味とさえ思えたマーラーの番号の若い交響曲が、今、なぜだか無性に聴きたくなっているのです。
チェコ・フィルのひなびたような美しい音。でも、弦は特有のノーブルさを放って耳に心地よいことこの上なしでありました。
バーンスタインのような振幅の大きさや劇的なアプローチとは全く違う、たとえばフィナーレなんか「余力」を絵に描いたような閉じ方ですが、不思議と物足りなさはありませんでした。
また、ショルティ=シカゴで聴いた時のようなオケの機能美と楽曲との融合の味わいとも、質的に異なる世界だと感じました。
これは、今まで私があまり聴いたことがないタイプの演奏。
マーラーの1番の、また新しい魅力を見せてくれた演奏なんですね。
終楽章でオケがひと暴れした後の、あの叙情的な部分で、各パートがじんわりと内から熱を発しながら素朴な歌を重ねるあたり、実に感動的でした。
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