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■「日本人と英語」を考えてゆくブログ

スラッシュ訳と読解

2008年04月05日 | 記事
 先日の会議で一年生、2年生、3年生ともに長文読解(リーディング)の指導に当たってはいわゆる「スラッシュ訳」を基本とすることが確認されました。スラッシュ訳とは意味の塊(チャンクと呼んでもいいのかな)ごとに英文を読んでいこうとする試みであり、基本的には英文を前から前から読んでいこうという試みであると理解しています。その場合、どこでスラッシュ(区切り)を入れるべきかについて基本的なルールを確認しておく必要がありますが、先日の会議ではそこのところは話題に上りませんでした。3年生で使う教科書『Vivid Reading NEW EDITION』(第一学習社)には次のような基準が示されています。

①長い主語のあと
 The young woman playing the piano / is my sister.
②接続詞、関係詞、疑問詞の前
 Did you tell anyone / (that) you were coming to see me?
 A dictionary is a book / which gives you the meanings of words.
③前置詞句の前
 I read about the accident / in the newspaper.
④to-不定詞の前
 I went to the park / to play soccer.
⑤コンマ(,)、セミコロン(;)、コロン(:)のあと
 It rained hard, / and we all got wet.


 また「英語の先生応援団 - 高校の英語の先生を応援します!」というサイトではスラッシュ訳について次のようなやり取りがなされています。

Q:授業でスラッシュリーディングをさせるために、英文に私がスラッシュを入れているのですが、たまに「どこに入れるべきか」と悩むことはありませんか?

A:迷うこと、ありますね。スラッシュの入れ方は必ずしも決まったものでなく、語句の長さなどによって変わるとは思うのですが、私なりに書いてみると以下のようになるかと思います。ご参考までに。
(1) 副詞句や形容詞句の前後
(2) カンマ、セミコロン、コロン、ダッシュの前
(3) that節、疑問詞節、whether節の前
(4) 関係代名詞、関係副詞の前
(5) to 不定詞の前
(6) 接続詞の前
(7) 長い目的語や補語の前
(8) 長い主語の後


 実践例で考えてみたいと思います。手元に1年生で使う『Revised POLESTAR English CourseⅠ』がありますので、そこの英文を拾ってやってみましょう。



 ここで次のような要素も入れてみます。
 
 [名詞の働きをしている句・節]
 <副詞の働きをしている句・節>
 (形容詞の働きをしている句・節)
 
 スラッシュ訳というものをあまり付けたことのなかったものですので、ここで少し整理しておいた方がいいなと思ったわけです。このスラッシュ訳がどの程度効果があるのかは未知数ですが、英語を読んでゆく方法を示すことは大切かと思っています。勉強、勉強。

  • 【PDF】スラッシュと入れ方と読解記号(2008年4月5日)

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