台風の通過や秋雨前線の停滞で、名古屋も連日のように雨模様。合間を縫って庭に出てみると、雨に濡れるムラサキシキブ(紫式部)に目を引かれました。
数年前に植えたのですが、植えた場所が草木の込み入った所だったので何時の間にかその中に隠れたようになり、たまに花を見ても「小さくて地味な花だな」と思ったぐらいでした。
ところが昨年、少し移動させて植え替えるとどんどん伸び、今年の猛暑の中でも枝にびっしり並んだ紫色の実を見て評価は一変しました。「なるほど、名前の通りだな。いいじゃないか」。
葉が虫に食われていますが、雨の中でも存在感があります。春先に回りにはびこっていた草花の一部を取り除き、側にある低木の刈り込みも強めにしたのが功を奏した、と思っています。
ムラサキシキブの名の由来に定説はなく、江戸時代の植木屋が源氏物語の作者「紫式部」をイメージして付けたとか、紫色の実をたくさん付ける低木樹という意味の「ムラサキシキミ」が訛ったなどと言われているそうです。
園芸用として実が密生する「コムラサキ(コシキブ)」という品種が普及していますが、わが家の庭の花は特徴から「ムラサキシキブ」のようです。