教科書採択を考える会ブログ

愛媛県松山市内の中学の歴史教科書が「育鵬社」版に変わるのを機に発足した会です。教科書比較の学習会も行っています。

第16回学習会 遠藤先生講演会

2017-04-06 11:20:04 | 学習会
こんにちは、事務局Hです。

春休み、毎日子どもが家にいるのはしんどいです…。゚(゚´Д`゚)゚。

ワンオペ育児も大変ですが、社会人の方も新年度や異動で大変な毎日をお過ごしだと思います。



さて、第16回の学習会は、3月21日(火)13時から、松山大学 遠藤泰弘先生の講演会として開催しました。

去年、“えひめ勝手連2016”の企画などで、遠藤先生のお話を聞いてファンになった方の参加もあり、今回の参加者数はいつもより多く30人を越えていました。


遠藤先生は松山大学では政治学を教えてらっしゃるそうですが、ドイツ近代史にも明るいということで
「デモクラシーはなぜ崩壊したのかードイツ・ワイマール共和国の経験に学ぶ」という題で1時間30分を講演・残りの時間を質疑応答に充てました。


ワイマール憲法は当時最先端の民主的憲法だったのに、どのようにしてナチスに形骸化され、独裁体制へうつっていったのか?

今の日本も同じ流れにあるのではないか?
だとしたら、どのようにすれば食い止められるのか?
といった問題意識を共有しての講演会でした。














ワイマール共和国は、第1次世界大戦後、ドイツ帝国の崩壊を受けて1919年に成立した民主体制です。

中学校の歴史教科書で、ドイツの民主革命の記述があるのは、「育鵬社」「東京書籍」「学び舎」の三社の中では「学び舎(p.210-211)」だけでした(ロシア革命のところですね(´∀`*))。



学習会では、教科書記述に沿って「ヴェルサイユ条約による賠償金負担、経済不況によりナチスが誕生した」と理解していましたが、
ドイツの民主革命についてはほとんど記述がなかったため、その部分をとばしてしまった感がありました。

そのため「“民主革命の後に”ナチスが生まれたのはなぜか?」
「いかにして独裁体制が生まれる道が開いてしまったのか?」という問いは立てられなかったので、今回の講演会はとても勉強になりました。


後半の質疑応答は、いつも以上に活発な意見が出されて時間が足りないほどでした。

大まかには以下の三点についての質問が出されました。

◯さらに詳しい当時の情勢・人物についての質問
・カール・シュミットがヒトラー擁護に変わっていったのはなぜか?

・ワイマール憲法をつくった勢力はナチスの台頭のときどうしていたのか?

・全権委任法はなぜ必要とされたのか?

◯当時のドイツと日本の違い

◯現在の日本の政治について


次回の教科書学習会は、4月11日(火)13時から。
愛媛県教育会館 1階会議室にて。
育鵬社教科書「76 戦時下の暮らし(p.238-239)」「77 戦争の終結(p.240-241)」の範囲を学習します。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。