教科書採択を考える会ブログ

愛媛県松山市内の中学の歴史教科書が「育鵬社」版に変わるのを機に発足した会です。教科書比較の学習会も行っています。

中学校入学式でのビラ配布

2017-04-24 10:40:23 | 事務局日記
こんにちは、事務局Hです。

新入学のみなさまも、進級のみなさまもおめでとうございます。

4月は新生活が始まり、子どもたちも、周りの大人もてんてこ舞いの毎日ですね(^^;

先生方も担任になる新しいクラスに初めて出会う日はとても緊張する、というお話を先日初めて聞きました。
先生方も毎日一生懸命子どもたちに関わってくださってるんだと親近感を覚えたお話でした。



さて、お天気が冴えなかったのがちょっと残念だった4月11日(火)の松山市内の市立中学校入学式に、会のビラ(チラシ)配布をしました。

ご協力いただいた方は65名にのぼり、15校での配布となりました。
(配布にご協力いただいた皆さん、ありがとうございましたm(._.)m)

配布したビラ(チラシ)はこちらです。
月1回の学習会に参加した保護者の声を中心につくりました。


三つ折りにしていましたが、表面はこんな感じでした。


森友問題も話題になっていたので、今年はこんなチラシもつくりました。




前回2015年の教科書採択以降、文部科学省からの通達があり、教科書採択の要件に変更がありました。

◯「現場の教員の意見」よりも「保護者や有識者等」の意見を重視する

◯最終的な決定権は「教育委員会」にある

というもので、より行政の介入が強まる制度になったと考えられます。



各出版社の教科書を学習し、「子どもたちに、どこの教科書で学習させたいか?」をはっきり言える保護者の声が、次回の教科書採択の際には重要になりそうです。

教科書学習会に興味のある方は、お気軽にご参加ください(資料代300円をお願いしています)。


第16回学習会 遠藤先生講演会

2017-04-06 11:20:04 | 学習会
こんにちは、事務局Hです。

春休み、毎日子どもが家にいるのはしんどいです…。゚(゚´Д`゚)゚。

ワンオペ育児も大変ですが、社会人の方も新年度や異動で大変な毎日をお過ごしだと思います。



さて、第16回の学習会は、3月21日(火)13時から、松山大学 遠藤泰弘先生の講演会として開催しました。

去年、“えひめ勝手連2016”の企画などで、遠藤先生のお話を聞いてファンになった方の参加もあり、今回の参加者数はいつもより多く30人を越えていました。


遠藤先生は松山大学では政治学を教えてらっしゃるそうですが、ドイツ近代史にも明るいということで
「デモクラシーはなぜ崩壊したのかードイツ・ワイマール共和国の経験に学ぶ」という題で1時間30分を講演・残りの時間を質疑応答に充てました。


ワイマール憲法は当時最先端の民主的憲法だったのに、どのようにしてナチスに形骸化され、独裁体制へうつっていったのか?

今の日本も同じ流れにあるのではないか?
だとしたら、どのようにすれば食い止められるのか?
といった問題意識を共有しての講演会でした。














ワイマール共和国は、第1次世界大戦後、ドイツ帝国の崩壊を受けて1919年に成立した民主体制です。

中学校の歴史教科書で、ドイツの民主革命の記述があるのは、「育鵬社」「東京書籍」「学び舎」の三社の中では「学び舎(p.210-211)」だけでした(ロシア革命のところですね(´∀`*))。



学習会では、教科書記述に沿って「ヴェルサイユ条約による賠償金負担、経済不況によりナチスが誕生した」と理解していましたが、
ドイツの民主革命についてはほとんど記述がなかったため、その部分をとばしてしまった感がありました。

そのため「“民主革命の後に”ナチスが生まれたのはなぜか?」
「いかにして独裁体制が生まれる道が開いてしまったのか?」という問いは立てられなかったので、今回の講演会はとても勉強になりました。


後半の質疑応答は、いつも以上に活発な意見が出されて時間が足りないほどでした。

大まかには以下の三点についての質問が出されました。

◯さらに詳しい当時の情勢・人物についての質問
・カール・シュミットがヒトラー擁護に変わっていったのはなぜか?

・ワイマール憲法をつくった勢力はナチスの台頭のときどうしていたのか?

・全権委任法はなぜ必要とされたのか?

◯当時のドイツと日本の違い

◯現在の日本の政治について


次回の教科書学習会は、4月11日(火)13時から。
愛媛県教育会館 1階会議室にて。
育鵬社教科書「76 戦時下の暮らし(p.238-239)」「77 戦争の終結(p.240-241)」の範囲を学習します。