教科書採択を考える会ブログ

愛媛県松山市内の中学の歴史教科書が「育鵬社」版に変わるのを機に発足した会です。教科書比較の学習会も行っています。

第21回学習会報告

2017-08-30 17:29:11 | 学習会
2017年8月11日(金・祝)13時30分より、第21回学習会をおこないました。

参加者は20名。

今回は、夏休み特別版として教育現場で活躍している山本宏光さんに、実際に育鵬社歴史教科書を使用しての感想を話していただきました。

確かな歴史研究の中での教科書の内容に対する鋭い指摘に大いに勉強させていただきました。


原始・古代・中世の3つの時代からそれぞれ問題だと感じたことについて話していただきました。


☆原始

 育鵬社は、“わが国固有”の歴史を強調するあまり、最新の学問研究に裏付けられた知見を軽視している。

また、人類史という広い視野で歴史を見たり、考えたり、とらえたりすることをしていない。

 日本の旧石器時代に深く触れないまま、文明のおこりよりも先に縄文文化を取り上げていく記述の流れは、人類史の発展というような側面・角度からの歴史に対する見方・考え方を遠ざけている。
多面的・多角的に考えようとする生徒の学びを狭めている。



☆古代

 学習指導要領は、歴史の中で大きな役割を果たした人物や、各時代の特色を表す文化遺産を取り上げることを重視しているが、入学したばかりの中学一年生が学ぶ内容として、

次の事柄については疑問視する声があり、最新の学問研究に裏付けられた知見というより「記紀」の記述に沿った“わが国固有”の歴史を強調するための説明になっている。

・飛鳥時代の詳細な説明や主観的な表現――例)鞍作鳥
・天武天皇と持統天皇、白鳳文化の協調
・伊勢神宮のおこりと式年遷宮の記述



☆中世

 最新の学問研究に裏付けられた知見はもとより、学習指導要領さえも軽視し、“わが国固有”の歴史にとらわれた狭さがある。

年代もページも前後していて、生徒が歴史の流をとらえる際に混乱してしまう要因をつくっている。

 一揆とは、「武士や農民が、普通のやり方では実現できない共通の目的を果たすためにあたらしい集団を結成すること」と説明し、
一揆は普通ではないとのマイナスイメージを与え、農民たちが成長する中で起こしたことには触れていない。
国一揆や一向一揆のあとに土一揆がでてきているが、逆であろう。

また、国一揆・一向一揆・土一揆、江戸時代の百姓一揆までをすべて一緒に論じているのは問題である。

 世界史を軽んじ、ルネサンス、宗教改革を本文の中に取り上げていない。そのため、ヨーロッパの近世への変化を十分とらえることができない。

第20回学習会報告

2017-08-30 17:06:14 | 学習会
第20回学習会は、2017年7月11日(火)13時より、参加者22名で行いました。

今回の学習範囲は、「朝鮮戦争と日本の独立回復」(育鵬社P.258-259)について。


☆GHQは、日本が再び戦争を引き起こすことがないよう、民主化と非軍事化政策をすすめていったが、この時期、GHQは日本の民主化と非軍事化を徹底することをせず、
右旋回をすることになった。いつ、どうして右傾化していったのかが学習の中心となった。


1. 冷戦がまず大きく影響した

 戦後間もなく、連合国としてともに戦ったアメリカとソ連が、それぞれの勢力を広げ資本主義陣営と共産主義陣営という形で激しく対立するようになった。
戦火をまじえた戦いではなかったので、冷戦と呼んだ。この冷戦の間に、日本のまわりで大きな変化が現れた。

中国では、中国共産党が国民党に勝利し、中華人民共和国を樹立した。朝鮮では、南に大韓民国、北に朝鮮民主主義人民共和国が樹立した。
アメリカは、中国をアジアの協力者にと考えていたが、共産党政権が樹立したため断念した。そこで、中国に代わって日本をアジアの同盟者にと考えるようになっていった。


2.二・一ゼネスト

1947年2月、賃金値上げ・生活向上などを求めて、数百万の労働者がゼネストを打とうとするが中止させられた。これ以後GHQの政策が大きく右旋回する。
これを機に日本の反共の防壁にとか、再軍備させるとかの声明が、アメリカ政府から発せられ、共産党員や共産党支持者が組織や団体から追放された。
その一方で、岸信介ら戦争協力者たちの釈放が行われた。また、同じく公職を追放されていた人たちが解除となり、政財界の指導者として活動を始める。


3.朝鮮戦争

 1950年、朝鮮戦争の勃発により、アメリカは日本の再軍備化をめざし、警察予備隊(約7万人)をつくるよう指令した。
(警察予備隊は1952年には「保安隊」、1954年には「自衛隊」に名称変更した)


4.サンフランシスコ平和条約

 1951年、サンフランシスコ平和条約を結び、日本は独立を回復した。
しかし、同時に結んだ日米安全保障条約により、アメリカ軍はそのまま日本に駐留し、基地を自由に使用することができた。
日本の民主化は中途半端に終わり、アメリカは冷戦体制の中で、日本をアメリカの従属的同盟国にしていった。



☆二・一ゼネストの中止命令以降、民主化・非軍事化とは反対の政策がとられることになったが、このゼネスト中止命令についてどの教科書も記述がない。
この点に疑問を感じると参加者からも指摘があった。


☆学び舎教科書は、朝鮮戦争の悲劇や、この戦争にアメリカの指示で参加させられ犠牲になった日本人のことも書いてある。

また、サンフランシスコ平和条約は、全面講和ではなく回復できなかった国があったこと、そのため現在も北朝鮮とは国交が開かれていないなど詳しく書かれている。

 

抗議集会をします

2017-08-18 11:33:55 | お知らせ
さて、8月8日、松山市教育委員会は、定例会で、小学校の道徳の教科書を教育出版に決定いたしました。

教育出版の教科書は、武士道が出てきたり、安倍首相の写真を掲載するなど、児童の発達にそぐわないものが多く、物議をかもした教科書です。

「教育出版の教科書を採択しないでほしい」という要望書や請願書が出ていたにもかかわらず、十分な討議もせず、採択しました。

また、傍聴者には調査部会や懇話会の資料の配布もなく、不透明で、いいかげんな討議内容で、はじめから「教育出版ありき」で、討議が進められた感が強く、強い憤りを感じました。



小学校道徳の教科書教育出版採択に関する抗議集会を行います。


日時  2017年8月21日(月)16:00~16:30

場所  松山市三番町6丁目6-1 松山市役所第4別館
  (松山市教育委員会が入っている建物・コムズの東側にある駐車場の広い建物)

集合は、15時45分建物1階入り口付近とします。


この決定に納得できない市民の方々の多数のご参加を希望しております。
よろしくお願いいたします。


790-0873 松山市北持田町131-1教育会館内   教科書採択を考える会   

8月8日 松山市教育委員会の道徳教科書採択 傍聴記録

2017-08-18 10:47:10 | 傍聴日記
お待たせして申し訳ありません。

8月8日の松山市教育委員会定例会での小学校の道徳教科書採択の経緯、傍聴参加者の書き起こしです。
◆の部分は、はっきりしない部分です。

時間不足で、最後の方は、詳細にできていませんが、発言が重要でないので、おゆるしください。

文責は事務局のYさん。

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2017年8月8日 15:00~
松山市教育委員会定例委員会議事録
出席者  教育長   藤田 仁   (前教育委員会事務局長)
     教育委員  一色 昭造  (企業代表)
           松本 真美  (保護者代表)
           牛山 眞貴子 (愛媛大学創生学部教授)
           豊田 克文  (元松山市教育委員会学校教育課長)



藤田教育長  定例会の開催  29名の傍聴を許可する

日程第1  請願第1号「教育出版の道徳教科書を採択しないことを求める請願書」  別紙参照

請願事項 この議案に関する請願が請願者の内容を確認 趣旨説明の時間を設けるが委員の皆さんよろしいでしょうか。

1名の方は説明者席があるので、5分以内に趣旨説明を行ってください。

請願者の説明、請願趣旨を5分以内で非公開の事項があったら「教育出版の道徳教科書を採択しないことを求める請願書」

 請願者 趣旨説明   説明時間5分の予告は、なかったように感じる

予定時間を終了しているので終了しているので、終了してくださいと教育長から強い口調で発言を制止される。

育鵬社の教科書と同じ執筆者が教育出版でも記述している旨を、請願者が発言しようとしたが止められる。




(藤田)請願についての審査に入ります。傍聴の3名の追加。本件に関するご意見はございませんか。

(豊田)事前に頂いていたものを見せていただきました。
    先程説明があったこと以外にも請願書にあることをを読ませていただいたのですが、個人の尊厳。
    確かにその通りだと思います。

    教育基本法の前文にもこれをまず重視するという形で述べられていますし、それから旭川学力テスト事件の最高裁判決を例に挙げて、
    誤った知識を一方的に押し付けるようなものはいけない。本当にその通りだと思います。

    ただ、学習指導要領の道徳編の解説の中に、特定の価値観を押し付けたり、主体性をもたず言われるままに行動するよう指導したりすることが
    内心、道徳教育の目指すところと対極にある。おっしゃった通り、道徳は個人の考えや感じたことを大事にする、一番大事にしなければならない。

    内心を大事にする。その通りだと思う。

    でも、国が検定制度を設けて検定に合格している、教育基本法や学校教育法がめざしている普通教育の、趣旨に沿って、
    個人に関すること、周りの人に対すること、身近な人々に対すること、命や自然にかかわることの4つに分けてさらに22の内容項目に分けて、
    道徳の価値として、教育しようということになっている。教科書は会社によってその軽重、重きをおいている差があるのは事実だし、特色がある。
    著しくそれを損なうものは、検定で指摘され、チェックされているはずである。

    それに合格している教科書の中から採択するようにとなっていますので、合格した一覧表の中にある1社のものをこれは合わないと
    検定に合格しているものを除くわけにはいかないのではないか。

    こういう請願は認められないのではないか。

    また、私たちが選ぶのは、そういう趣旨に沿って選んでいきますので、すべての教科書を比較しながら選んでいきますから、
    それをすべて説明してというのも合致しない。あるのは、教科書検定に合格しているのだという立場にたたないいけないので、
    1番と2番について認められないのではないか。と私は思います。

(藤田)その他、ございませんでしょうか。一色委員。
  
(一色)豊田委員のご見解のご主旨でございますけど意見と同じ。

    今回となっているすべての教科書は法令に基づいて国の検定の合格しているという前提がございますので、
    踏まえて今回の8つの教科書はまず平等に取り扱うべきものであろうと思います。それから、権利条約に違反しているかどうかも
    私ども判断する前に国の方で審議をしたうえで、請願について理解しかねるととらえている。

(牛山) 同意見。請願については、こうした趣旨説明の時間を設けるか否かはこれまでと同様に請願内容を理解する。
    教育委員会が必要と認めて私は請願と考えています。私は請願は不採択と考えています。

(松本)私も3委員の方と同意見で1,2,3とも不採択です。

(藤田)それでは採決をいたします。
    「教育出版の道徳教科書を採択しないことを求める請願書」について、委員から不採択とする意見が出ましたが、
    それでは意見を聞きます。不採択に賛成の方。挙手をお願いします。4人全員挙手しましたので、不採択とします。





それでは、日程確認第2号最多を議題とします。(別紙参照)

(大本学校教育課長)
  議案第19号 平成30年度使用小学校教科書「特別の教科 道徳」の採択について
地方教育行政の組織及び19号小学校の採択21条 義務 13条 平成30年度使用の小学校特別の教科道徳


資料1 8社 いずれも教育基本法や学校教育法
一つ目は、調査部会による報告書です。資料作成委員は、道徳において優れた知見を持つ教員にお願いしました。
     実際の授業では、考え、議論する道徳の授業が展開できるよう適切な教材の◆◆がある、問題解決的な学習や
     体験的な学習等多様な学習につなげることができるかなどの観点について報告書をまとめています。

二つ目は、教科書採択に関する懇話会の報告です。今回では、校長先生および教員、ならびに保護者の方や有識者の方が委員として集まり、
     すべての教科書についてご意見をいただき、事務局が記録を作成し、まとめています。 

三つめは、松山市内のすべての小学校に依頼し、すべての教科書を研究し、児童の実態を踏まえ、各教科書の優れた点について学校ごとに教員が報告書をまとめています。

四つ目は、教科書展示会場において一般の方からのアンケート等による意見を回収し、事務局がアンケート結果をまとめています。

説明は以上です。ご審議のほどよろしくお願いします。



(藤田)ありがとうございました。それでは、採択する教科書の審査を行いたいと思います。
    本日まで、それぞれの委員が、実際の教科書をご覧になるほか、調査部会や学校報告書、懇話会の記録、教科書展示会のアンケートなどを参考に
    研究を重ねられたことと思います。まずは、各社の教科書について、順に各委員のご意見やご感想を伺っていきたいと思います。
    採択する教科書の決定は、その意見なども踏まえ、無記名の投票により決定したいと思いますがよろしでしょうか。
    それでは、それぞれの教科書について議案第19号の教科書目録の順にご意見などを伺っていきます。東京書籍から順番にご意見を伺います。


<東京書籍に対する意見>
  
(牛山) 私の立ち位置としては、道徳の教科書は今回初めてでしたので、懇話会や現場で当たってらっしゃる先生の
    調査部会のご意見も私の考えをまとめる作業といたしました。

    東京書籍さんの「新しい道徳」は、学習活動や人と自然、特に指導手順が分かりやすく示していて、キャラクター、考える手順、キャラクターをはずさない
    ように配慮しています。素晴らしい教科書だと思いました。その点についてはいて調査部会の報告でも高く評価されていましたし、
    懇話会からは、道徳の教科書というよりは国語の教科書のようだと言う印象というコメントでした。
    これはプラスにもマイナスにもとれるコメントであると思いました。
    これは悩めるところです。日本の伝統文化、多方面の力が養える教科書だと思いました。

(一色) 私は、東京書籍さんは非常によくまとまっているという感想をもちました。
    特に、いじめをなくする問題、これついては「いじめのない世界」として非常にスペースをとって、
    重点課題として真剣に向き合っているのではないかという印象を持っている。

    ただ、残念なことは、今、SNSの関連がいじめの世界でもSNSが非常に大きな役割を果たしている、
    それについての記述が若干少ない、残念だなあという気持ちです。

    それと社会参画に関する記述ももう少しあったらいいのではないかとをもっと多くふるさと学校の地域教材としては、道後の伊佐庭如矢さん。
    これは5年生の巻末に資料として載っていますし、子規博が4年の資料編として載っている、
    これはコメントする必要がないくらいのものかなあという考えを持っています。


(豊田) 8社の教科書すべて目を通してみて、それぞれ特色があり、素晴らしいところがある。
    正直、これは困ったなあ。この 中から1社を選ぶのはたいへんなことだなあと思いました。

    調査部会の報告書や各学校からの報告書をみてもその特色をとらえていてこれはいいと絞っていくのは非常にむずかしいと思いました。
    
    それで、私は教員OBですので教職の立場にあったものなにか、何か特色を見つけたいと思いまして、共通教材を比べました。
    8社がすべて取り上げていたのが、8教材あった。

    そのうち、3教材が同じ学年で使われている。
    1年生の「かぼちゃのつる」「はしのうえのおおかみ」。
    それから4年生の「雨のバス停留所で」は、8社とも取り上げている。
    高学年ですべて取り上げているのは「手品師」。
    これは5年生3社で、6年生5社。

    こういう違いがあるんですが、一応、低・中・高、「かぼちゃのつる」「はしのうえのおおかみ」「雨のバス停留所で」「手品師」
    この4つの教材を並べて、もう一度丁寧に見比べてみました。

    若い先生、新しく採用された先生が、どんどん増えている時代になっていますので、ある程度の指導していただきやすい教科書、という観点から、
    見直してみようと思って見直してみました。
  
    東京書籍ですが、「はしのうえのおおかみ」が「かぼちゃのつる」よりも先に出ています。
    
    多くの出版社は、「かぼちゃのつる」の方がはやいのですが。「はしのうえのおおかみ」が6番目に来ています。

    他の所とちがう特徴的なのは、文章でいじわるをして「えへんえへん」が前半と後半に出て来るが、
    やさしい、思いやりのある行動をします東京書籍は後半の「えへんえへん」がありません。

    なぜかなと思ったら、1年生の早い時期にもってきているので、たぶん、親切にした後、同じように「えへんえへん」と取り上げると
    子どもが混乱するから省略したのかなと思いました。

    それから、「かぼちゃのつる」についても上手に書いているなあという感じですが、導入のところに周りの人はどう感じますか。
    節度・節制につなげる投げかけかなあと思いました。

    4年生の「雨のバスの停留所で」もまた東京書籍だけ特徴がある。
    他社はすべて軒下で雨宿りしている絵がありますが、東京書籍にはそれがありません。
    そのかわり、文章で東京書籍では、「早く来た人、早く来た順に並んでいるようです」と文字で書いてあります。

    それから1年生のとちがって、発問の例として2つ、中心発問、価値観を深めていく中心発問になるものと実践に向けての
    なげかけるものと2つあります。それから6年生「手品師」東京書籍は6年生で取り上げていますが、やはり発問2つ、
    非常にシンプルで、先生の工夫が随所に入れることができる内容かなあと思います。
    
    ただそれは、良さであると同時に、最初に言ったように若い先生がふえていくなかで、
    中心発問に行くまでの基本的な発問がうまく構成できる、そこが試される教科書だなと感じました。


(藤田) ありがとうございました。申しあげておきます。一人、傍聴を希望していますので、これを許可します。


(松本) 今までにどこからも出なかった小さなことなのですが、2点ございます。東京書籍は、教科書の紙が一番薄かった。
    2枚いっしよにめくりそうになったので、めくりやすい厚さも検討課題かなあと思いました。
    他の7社は文の作者だったり、物語の題名だったり、あとはイラスト、絵の作者まで載せているところもあるのですが、
    東京書籍は一切なかったのでせめてその物語、それがどういうものであるかがあればいいかなあと感じました。以上です。



(藤田) 私も簡単に。
    いじめの対応、情報モラル等の現代的な課題という点で見てみると、いじめをなくす、生命の尊重、よりよく生きる、いじめの対応、
    多面的・多角的に考える教材ということで、生命の尊重に特に重点を置いていたなあという気がします。
    問題意識を持たせるという配慮をされていると感じました。よりよく生きる態度や心を学ぶことができる。工夫がされていたのではないだろうか。
    その反面、少し、国語の教科書のような印象を受けたのと、一つ、情報モラルに関する記述が発達段階に少しあっていないという気がしました。




<学校図書の感想>

(牛山) 同じ観点で見ていかないと確認できなかったので、同じような観点の発表になります。
    学校図書さんは2分冊になっているために、特に読み物が充実していました。

    調査部会の報告書でも示されているように、いじめ問題の対応「学ぼう」が全学年入っていることが評価できる点でした。
    懇話会からのコメントの中に2分冊になっているのは使いづらい。
    低学年は忘れ物や紛失の懸念があってその点は私も同意見です。
    
    道徳の教科書、どの出版社さんも初めて取り組まれるということで、みた感じでは国語が強い出版社さんが取り組まれているのかな。
    これは学校図書さんだけではなくて、全体的にすりあげていくかなあ、中身、本文128ページ、別冊12ページ。押し付け的ではない。
    さまざまな視点。目線が持てる。
    やってみよう、考えてみよう、見つめてみよう、自分の4つのポイントなどで自分で考える、「いじめ」を議論は道徳 むずかしいのかなあと思いながら


(一色) 私は、学校図書の特色は2分冊、別冊はむずかしい。1冊の方が良い。2分冊をどう評価するかに尽きる。
     二部構成になっているけれど、低学年になると物忘れする子どもが出て来る、評価する際に、中身、本文と別冊の順序が統一されておりません。

     一例をあげますと「一朶の雲」。
     それは本文では128ページという後ろの方に出ておりますが、別冊では、12ページに出ているということで出て来る順番と別冊の順番が。
     そこが問題ではないかと思う。一致しない。整合性が取れていない。活動低学年は別冊2冊になっていると私はできれば1冊の方がいいのではないかということが1点です。
     それから、私個人としては1冊の方がいいのではないかという気がします。以上。


(松本) 今回道徳の教科書の採択にあたりまして目新しかったことが別冊ということです。

     今、一色さんから出ましたが、別冊をなくしたり、忘れたりして使いにくいんじゃないかというご意見だったんですが、
     私は全く違った意見を持っておりまして、道徳というのは物事のやっていいこと悪いことそういうことを知ってもらうために様々な物語・話が載っています。
  
     自分が体験できなくてもその立場・その主人公になってどういう風に対応するか、どういう風に考えるかが大事だと思うんですが。
     だいたいのところが最初の所に見出し、こういうことを考えてみよう、とかあとキャラクターこうではないだろうか、
     あと導き、最後に、あなただったらどうするかというような押し付け的なものが多い中で、この東京書籍さんの2分冊だけは、全くそういうものがない。

     純粋な物語だけを載せているので、子どもが見た時に◆◆に対してもいいものに対しても視点が違えば。すみません。間違えました。

     学校図書さんの本には物語が純粋にのっているので、◆◆、様々な目線、いろいろな解釈がまずはその物語を読むことによってできて
     そして、別冊のノートの方でこういったことも考えてみよう、その時はどうしたらいいかということもなされていますので、
     道徳としては先入観なしで物語が読めるこの2冊分冊というのがとてもいいのではないかと私は感じました。

     そして一色委員さんも言われたように本と別冊がリンクしていないということなんですが、物語にはノートの何ページということがありまして、
     そのノートを見るとそこにはいじめに関することがある、結城に関する物語だけを集めているとか、すごくわかりやすいノートの仕分けがされている。

     これは、分冊ではとても優秀な分け方、本とノートという分け方、実際に使っていくうちに難しいことも出て来ると思いますが、
     こういうものもあるんだなということを学ばせていただきました。

     とても物事、やっていいこと、悪いことどう対応する、見出し、キャラクター、導き、押し付けがい。ノートと本がリンクしていないということなのですが。


(豊田) 最初に言ったように、教師の経験があるものとして、見ました。
     さっきから話題になっている分冊になっていることの是非、分冊が◆しているのは、
     やってみよう、考えてみよう、見つめてみようという3つのはが発問になって基本になっています。

     基本になる発問があるのはやりやすいのかなあという気がしました。

     読み物と活動ノートで分かれている。価値項目でそろえている。
     「かぼちゃのつる」の場合、3つの教材で、節度・節制。そして「かぼちゃのつる」の後、よい生活ということでよい生活ができていたら色を塗りましょうということで、その項目。

     5つ目は自分でまた決めて、3回、自分で評価する「はしのうえのおおかみ」も「親切・思いやり」という項目で終わった後、親切を見つめよう、
     「温かい心がたくさん隠れていますね。探してみようというふうになっています。

     「雨のバス停留所で」でも同じように3つの教材の後、社会の決まりを◆ということで3つ取り上げています。

     それから「手品師」のところ、5年生でありますが、これも同じように「◆みつめてみよう」この正直、誠実 種教材だけですので、
     手品師の次のページ「正直・誠実」自分と向き合おうということでページが用意されている。非常に深めていくのは役に立つまとめ方。

     でもこれはたいへんな欠点でもある。

     というのは、1時間、例えばですよ、自分と向き合おうという前に、コラムがあって、人は長生きせんと虚言を言うべからずというのがあって
     その説明を読んだ後、これだけで1時間かかるだろう。

     今、小学校、特に、英語が導入されてくるので、授業時間確保することが大変な時に、どう確保していかなくてはならない。
     だったら教材を早く終わらせといて、ここにいく、むずかしいのかな。そういう欠点を持っている。すっきりしてうまくまとめているが、そういう欠点がある。



(藤田) 私の方からも簡単に。
     まず、いじめについてですが、いじめについて考える教材を多数掲載されている。
     「いじめに向き合う心を育てる」ということを総合的に◆◆だと思いますが、残念なことにいじめをを題材にしたものを目次から拾えないのはちょっと残念な気がしました。
     それと一番児童に生きる喜びでは、防災や人権やキャリ教育など多様なアプローチを行いながら、生きる喜びを与えるような工夫がされていたのではないかと思いますが、
     それを引き出すイラストが分かりづらかったり、絵が親しみにくい。2分冊になっているのは現実的には使いにくい。
     特に、低学年は使いにくいのではないかという思いがしました。



<教育出版の感想>

(牛山) 学びの手引きがあって、発問の仕方が教師にとって参考にしやすい、パッと思い浮かべるようなしやすさが教科書に示されていると思いました。
    投げかけ。調査部会の報告を見ると、情報モラルに関する。

    色でマークされるなど、内容の示し方が充実していること、それから愛媛や松山に関する教材があって2回出て来る。

    子どもたちが身近に感じる和田重次郎さんや「青い目の人形」の2教材が入っていることが挙げられました。
    その点は私も調査部会の報告と同意見です。懇話会にコメントに3年以上むずかしい。
    挿絵見づらく、紙の白さが目につき、疲れる。道徳の教科書は、他の教科書もそうなんですが、が、読み物としての役割が大きいので、その点は私も非常に気になりました。


(一色) この教育出版につきましては他の教科書会社と比べまして、日本の社会に貢献した人や各分野で活躍した人が私は数多く取り上げているように思いました。

    その結果、生き方や社会への関心を高める内容になっているのではないかいうのが1点です。
    それから2点目は、私は、やはり道徳の基礎である礼儀やあるいはあいさつ、あるいは学びについてここはきちんと各学年でと記述されているのではないかと思いました。以上です。


(藤田) わたしもかぶりますが、命、いじめ、情報モラルに関するテーマが重視されていると感じました。
    教材の中でスキルが身に付けられるような工夫もされていました。
    学年のはじめには、自分自身に関する教材が多く配置され、学級びらきとともに学習が展開できるように配置も配慮もされてると思います。

    児童に「よりよく生きる」喜びや勇気を与えられるについては各学年に分散、スキル、マーク表示。計画的・体験的を通して、
    人間としての行動について考えさせているのではないかというような工夫がされているのではないかと思います。

    特にかぶりますが、いじめ、モラル等色マークされていたというのは非常にわかりやすいと思いました。
    和田重次郎さんについては関心がある題材かなと思いましたが、やはり、少し国語の授業、国語の教科書かなという懸念も少しはございましたし、
    さし絵がすこし見にくいかなという気もありました。


(豊田) 同じように、4つの教材で述べさせていただきたいと思いますが。
    まず1年生の「かぼちゃのつる」で、6つの場面に分けているて、簡単な説明文は3つだけ。
    大きな絵の中で会話する形です。
    3番目の教材ですからそういう配慮がされているのかなと思いました。

    さっき委員さんが言われた中に、「学びの手引き」が誘導のような印象を受けるというような発言がありました。
    確かに、教育出版が一番発問の例が多い。

    この1年生も6つあります。
   「はしのうえのおおかみ」も5つある。「雨のバス停流所で」も5つ。「手品師」は4つ。

    でも、発問の内容を検討すればわかるのですが、最初は、教材文の意味理解を深めるもので、途中から変わるんですよね。
    いわゆる中心発問になっていきますけど、友達の意見を聞いて、ああそういう考えもあるのか、先生の投げかけで気づいていくのか。

    そして、自分と重ねて考え直してみる、自分の実生活の中に生かそうというような発問になっています。
    いわゆる考え、議論する道徳、言語活動を充実させるという意図でそういう風にしているのではないかという感じがします。

    「はしのうえのおおかみ」の場合には、ジャンク、いわゆる役割演技、これも研究授業でされているのが紹介されています。
    4年生の「雨のバス停留所で」のところでは、他の教科書にない発問があります。待っているとき、主人公はどんな気持ちでいただろうか。
    これは非常に大事な発問かなあと思いました。他のには無いのですが。

    それから、「手品師」のところで気がついたのですが、1年生の「かぼちゃのつる」には無いのですが、「はしのうえのおおかみ」にもある、
    その後の教材にもあるのですが、主題があって、「はしのうえのおおかみ」の温かい心のあとに、「人に親切にされるとうれしくなりますね。

    親切にすると、自分はどんな気持ちになるでしょう」。
    それを見てから教材に入っていく。「雨のバス停留所で」ところにも社会の決まりを守るというのが主題で、みなさんの周りにはどんなきまりがありますか。

    基本的発問「きまりはどうしてあるのでしょう」「決まりの大切さについてかんがえてみましょう。
    「手品師」についても、「誠実に明る心で」が主題で、「みなさんは誠実で明るい心で過ごしていますか」「誠実に生きるとはということはどんなことでしょうか。」

    いわゆる導入、今日の授業はそういうことについて考えていくんだなあ、とよく課題であるとかめあてであるとか言われますけれど、教科書で先に意識する。

    道徳に限りませんけれど、問題解決的な学習といわれている、道徳でもそれをとり入れてある教材なのかな。
    教師としては役に立つ、この通りしなくてはいけないというわけではないのだけど、参考に、基本的な発問も用意されて教師には役に立つ、しっかりした手引きになっていると私は思いました。




<光村図書の感想>

(牛山) 懇話会のコメントが、1時間の授業をイメージしやすい教材構成になっている。など一例に過ぎないがよい点もあがっています。

    反面、命についてのお話が1,2年生は少ない。
    高学年になると、話が長くなり、子どもの負担になるのではないかという指摘もあって、小学生なんだから話が長いと疲れて話の長さも気になるということだと思いました。
   
    調査部会のコメントでは、「いじめや情報モラルの現代的な課題について、ユニット化した優れた部分が多く指摘されていました、
    私も充実した教材がそういう面で改めて読み直すとそういう面が多いなあと思いました。

    ユニット化は多面的は子どもたちが多面的に考えることができるように配慮につながりますし充実した教材でたいへんよいと思います。
    あと、学校生活の実態と児童の1年の成長を考慮して、1年間を4つに分けていることも、教師にとっては区切りをつけて、自分の中で考え、成長を確認できるのではないかと思いました。


(一色) この教科書は他の教科書とちがいましてB5版で小さな教科書でございますが、そこが他社と違う所だなあと思います。
     外見的にですね。小さいものですから、内容を非常にコンパクトにまとめられている。

     先ほど牛山委員もおっしゃられたように、1年間を4つに区切っている。
     生徒の成長度合に合わせて、内容を◆しているのは非常にいいと思いましたが、B5版と小さくまとめているので文字が小さいのではないか。
     特に1年については、文字が小さくて目次も小さい。という点が欠点としてあるのではないか。

     それから、インターネットについて関する記述について、高学年、特に4年から6年に記述があるわけですけど、
     その中にインターネットの◆についての記述があるわけですけれど、物語風になっておりませんので、
     行政文書のような注意書きみたいな感じを受けるもんですから、これでは、逆に興味がわかないのではないだろうかという印象をもっております。以上です。


(豊田) 教育出版のところでも言いましたように、主題があって、めあてみたいなものが、この光村出版の場合もあります。
     「かぼちゃのつる」の場合は、早い時期なのでありませんが、「はしのうえのおおかみ」からあります。
     「はしのうえのおおかみ」の特色として、考えようというようなこと、「かぼちゃのつる」も4つ。「はしのうえのおおかみ」も3つも載っているんですが、
      はじめの「えへんえへん」の気持ちと比べてみましょう。研究授業の中で、よく出て来るというような感じがしました。

     で、特に1年生のこの2つの教材を他社のものと比べてみて光村図書は一番言葉に対してていねいな感じを受けました。
     低学年の子たちが読んでいくうえで、読みやすいようにとか教科書としての配慮されているなあという感じがいたしました。

     それから、4年の「雨のバス停留所で」の中で、考えようということで3つ用意されているのですが、他の所にない発問が一つありました。

     「あなたが雨宿りをしている一人だったら主人公をどう思いますか。待っているんだとどう思うかという視点が用意されている。
     つなげようという発展的なものがあって、6年生で「手品師」がありますが、これも同じように、非常にコンパクトに用意されていると思いました。


(松本) 道徳の教科書におきまして物語に添えられている挿絵もとても重要だと思いました。
    同じ物語を扱っていてもその挿絵一つで少し変わっていくように思えます。

    光村出版は、内容はとてもいいのですが、残念なことは表紙はさわやかな、子どもが好きそうなアニメーション、アニメーションから抜け出たようなものですが、
    開けてみると昔話のような少し古さを感じるような挿絵だったので、そこが残念でした。

    あと、その挿絵というのは重要なポイントなので工夫が必要だと思いました。


(藤田) いじめや情報モラルなどの現代的な課題について多面的に考えられるように配置をしていたと思います。

     1年間が4つのまとまりに分けられて学校生児童の成長の実態に合わせて、内容項目が配列をされていてよかったんですけれど、
     題材を入れ替えて使うときに使いづらいのではないかという気がしました。それと偉人や現在活躍している人を取り上げて、彼らの生き方にふれることにより、
     よりよく生きる態度や心を学ぶことができるような配慮を慮をしていたと思いますが、1年生にとってはちょっと字が小さいかなと思いました。全体的に。

     国語の教科書のような印象が強い感じを受けました。



<文教出版の感想>

(牛山) いじめ防止、これは今回、道徳としての大きなテーマとしては、現在の教育の抱えるテーマとして、いじめ防止を最も重要なテーマとして位置づけている。

    複数の教材が用意されていて生活との関連がしっかりと考えられている点が調査部会からあげられている。私も教材準備が素晴らしいと思いました。

    愛媛・松山に関するもので、特に潮見小学校のダンが教材に入っていて、これはいろいろな人の意見があると思うんですが、私は子供たちの身近なもので大変良いと思います。


    懇話会の皆さんのご意見を見ると、書く分量が多くて、特に1年生にはつらいのではないか、教科書自体が持ちにくい、大きすぎるなどが挙げられていて
    付属のノートについても様々な意見があって、二分冊、これは親切だとは思うけれど、そこが、低学年はランドセルが重かったりすることもあるので考慮しなければならない点かなあと思いました。


(一色) 今、牛山委員の意見とダブる点もあるのですけれど、この文教出版は別冊スタイルなので、先程から申しあげていますように、文教出版は本に挟むタイプの別冊ですから。
    時間が伸びますけど、私は1冊の方がいいという基本的な考えを持っていますので。評価が分かれるのではないかというふうに思えます。

    情報モラルについてはこの本は子供の発達段階に応じて取り上げられているのではないかと評価しております。
    ただ、小学生についてはきついのかな。
    手紙が書くことがございますが、小学生が手紙を書けるのかという懸念を持っている。


(豊田) 文教出版が主題とめあてが一番ていねいに準備されていること、ノートが2つ。
     そして、「かぼちゃのつる」、それから、学習の時間の自己評価、がすべて。これが特徴かなあという感じがします。

     新しい道徳で記録を残していくということが大事になります。
     これまでも評価をしていたんですけれど、指導要録に残していく、当然、通知表にもという形になりますから、その評価を記録に残すことは非常に大事になってくる、
     ですから、2つの観点または、友達の意見を書いていて、それを見て、自分はどう思ったかを書く。

     評価する上で、大変参考になる。役に立つ考えかなと思います。

     量的な問題、確かに1年生の最初からかなり。書かないといけないわけではないけれど、用意されていると埋めていかなくてはいけないという印象をどうしてももってしまう。


(藤田) 文教出版は「いじめ」が最も重要なテーマに位置付けられている。

     身近な事例、複数生活と関連付けながらしっかりと考えられると思います。
     情報モラルについても、発達段階に応じて取り上げられている。

     ただ、みなさんご意見がありましたように、教科書自体が持ちにくい、使い勝手がどうなのかと懸念に思いました。



<光文書院への感想>
(牛山) まず、調査部会があげているように、学年ごとに考えさせたいことが示されていて、◆◆親切な教科書だと私は思いました。懇話会の方もそういう風に書いていました。
    授業の組み立てがしやすいので、若い先生たちにも便利かなと思いました。

    ただ、会の指摘にもありますように、内容が多すぎて、特に低学年にとって、文字のサイズが小さいのではないか、同様に重くて大きいと感じました。

    子どもにとって優しい教科書かどうかも大切なことだと思います。
    男の子と女の子のキャラクターなくてもいいのでは。

    キャラクターで〇〇さん、〇〇さん第三者的な感じで考えさせられるのではないかと思ったのと、5年生の◆◆は必要ないと思うし、社会科なので上手なものはないかなと思いました。
    で、松山に関するものが少なくて薄い感じがしたので、身近なものが資料でもいいからあるといいと思いました。



(一色) 光文書院については懸念する点が2点ございます。

    一つは4年生の教材で、漫画のドラえもんが「ぼくが生まれた日」があるが、ぼくの生れた日に、親の期待にこたえたいという記述があるわけですけれど、
    やはり子どもさんの中には、自分、片親しかいない子どももおいでるわけで、そういう子どもさんにとってパパとママの願いを考えるということがきびしいのではないか、
    かわいそうではないかということが1点あります。

    もう1点は、今いじめの問題、スマートフォンもちろん上手に使わなくてはいけないわけですが、マイナス面・プラス面あるという記述が5,6年生にあるわけですが、
    いじめに絡んでくる問題もありますので、もう少し書いていただいた方が良かったのではないかという気がします。

    5年生の教材で「弱い心」ということで、どうコントロールするかということでその中でスマートフォンや携帯電話の使用時間調査から、
    こんなに使っているのか、もう少し少なくてもいいのではないか、子どもたちに気もちを植え付けれるのではないかという懸念を持っておりまして関心を持ちました。


(豊田) 「かぼちゃのつる」「はしのうえのおおかみ」「雨のバス停留所で」「手品師」の4つの教材に共通するのは、
     後ろに、発問が2つずつ用意されているのですが、それ以外に、実は、この教科書だけ、下の枠外にヒントになるような形で書かれている。

     例えば、「かぼちゃのつる」でいうと、「つるが切れてしまってカボチャはどんなことを考えたのかな」で、つまり、教材を読み深めていく、
     本来であれば、教師が発問で深めていく、ヒントのような形で、文章の下に書かれてある。というのが、特色かなと思いました。

     それから、1年生の2つの教材はどちらもの場合も「家で話し合いましょう。」「家の人に伝えましょう。」2つに絞って用意されているように見えて、
     欄外にヒントになるような発言が用意されている。

     これは教師にとっては参考になるが、子どもにとっては枠外、本文の下にあるから気が散ってしようがないという気もします。


(藤田) 情報モラルに関しては具体的な事例をとらえており、◆考えることができるのではないかと思います。
     多様な考え方や設置する工夫について、「やってみよう」でより良い人間関係の構築をさまざまなワークを提示されていて多様な考え方や感じ方ができるように工夫がされていると思えます。

     私も豊田委員と同じでちょっと気になったのは、枠外に課題があるのはいいんですけど、下にも注釈あり、読んでいて、戸惑ったり目移りするのではないかという懸念があり、
     少し、本が大きくて持ちにくいかなあという気がいたしました。




<学研教育みらいへの感想>

(牛山) 最重要テーマが命の複数扱いしていて、調べてみたら、調査部会の先生方も同じように 命の教育を高く評価されておられました。

   展開の仕方は「ふかめよう、つなげよう、やってみよう」になっており、指導過程が指導方法が提示されていて、教師の指導の自由度を十分生かせる、
   教師の自由度の活かし方については、たぶん豊田委員は初めて教員になった方は戸惑うのではないかというご意見なんですが、

   私はどちらかというと子どもたちが身近に現場教師のやりがい臨機応変に創意工夫があってできるということもある。
   自由に生かされると思いました。

   調査部会でも挙げられていましたが、松山市立潮見小学校のダンが3年生の方で取り上げられているのは、とてもいい。
   懇話会の皆さんのコメントにあるように有名人・著名人があるが、生きている著名人の懸念もあるわけで、そこにいい注目を集めなくてもいいのかなと思いました。


(一色)いじめについて扱っている。マラソンの高橋尚子、ソフトボールの上野・先人の業績。SNS ラインー画面に出ている。


(豊田)これといった特徴を見つけれない。




<廣済堂あかつきへの感想>


(牛山) 調査部会 道徳ノートを用いる。学びの痕跡。本の紹介をしている。

     懇話会では課題について、文が多いという意見。2分冊でメリットが挙げられている。子どもへの負担。教師が文章で評価。活動に重きを置いている。


(一色) 本文とノートの2分冊。本文とノートの順番がリンクしている。4年生「ぼくの生れた日」両親に聞いてみよう、欲張りすぎている。1年6ページ。規則正しい。聖人君主的。


(松本) 挟み込むタイプ。厚くて重い。なかなか書きづらい。バランスよい。


(豊田) 特徴を見つけられない。4年生「雨の日のバス停留所」―お母さんを中心に展開。よし子さんになにかいうことは。6年生「ぼくにとっては」誠実。相手、自分にとっては。


(藤田) 命の尊重、命について考えよう(6年)分冊、使い勝手が悪い。国語的な多さが目立つ。


以上です。