あまり普段からバラエティでも弁護士ものは見ないので、
弁護士ドラマも、いざ注目してみるとそれなりに勉強になる。
犯罪に巻き込まれたり、自分が犯罪を犯してしまわないのが
一番だけど。
弁護士ものに共通して言えるのは、弁護士は人の心の本当の動き、
特に過ちや犯罪を犯すという日常生活の極限というか崖っぷちに
立った人間の心の動きを読みとるという作業をしつつ、周りの人々の
かかわりや環境、世間の常識や過去の判例などに照らし合わせて
法律のプロとして妥当な(あるいは依頼人に有利な)量刑になるよう
していくことで、ドラマとしては、この極限状態での人の心の動き
をそれぞれの弁護士がどう読み、依頼人とどう係わるか描くことに
味わいが出るようだ。
投げやりになると素人だと「殺人」でも「傷害致死」でも
一緒かと思ってしまうが、弁護士から見れば大違い。
マチベンでも「殺人」「傷害致死」それぞれで回顧映像が
流されたが、実際現場でおこっていることにはわずかな違いしか
なかった。
今回の3つの弁護士もののドラマの中では「弁護士のくず」が
圧倒的な人気。7人の女弁護士は毎回、依頼人とは違う犯人が
暴かれてしまうが、それってよく考えると警察・検察がずさんで
冤罪っていうことになるし、釈由美子たちがしていることは
弁護士ものというより刑事物。この構成の甘さが低迷している
一番の原因だろうか。マチベンが最もシリアスで、映像的には
現実的な雰囲気だが、肝心の人の心の動きについては
物足りない。
弁護士のくず(2)「ちょいワルおやじvs不良少女」
18歳の少女真琴が援助交際に見せかけて仲間の男友達が
おじさんからお金を巻き上げるという一連の事件、真琴が
少年院か保護観察になるか、本当に更生できるかどうかという話。
前回に引き続き不良っぽい弁護士・九頭(豊川悦司)が本質を知り、
真面目一辺倒な弁護士・武田真実(伊藤英明)は本質がみえず
お人好しに動くというべたな構図ですが、トヨエツが真琴を
たしなめて、
「みんなが本音で生きたらどうなる」とか
「世の中に何で法律があると思う? 人間は弱いから、人のものを
取ったりしないようにしましょうとか、人殺しをしないように
しましょうとか、そういう約束をしてるんだよ。大人だって
弱いんだよ」とか、しみじみと語る。みんなが本音で生きたら
もちろん、世の中は無茶苦茶ですよね。無茶苦茶のあとに
何が残るか見てみたいような気もするが・・・。
最後に高島礼子が以前、トヨエツとどんなことがあったか語るシーンも
良かったですね。高島は会社の弁護士で、その会社に勤めていた
自分の彼の犯罪を告訴するはめになってしまった。
その時、彼を弁護したのが、トヨエツ。
その裁判に勝ったのは高島たち会社側。
その時のトヨエツの姿勢、勝訴したが多くのものを失った自分。
それが、高島が今の白石事務所に移った経緯。
さすがに2回目はお色気度を落としましたね。
あれはやはり初回で視聴者を引きつけるための戦略だったのでしょうか。
毎回、趣向を変えたキャバクラは登場するみたいですが・・・。
マチベン(3)「死刑囚を救えますか?」
連続保険金殺人の容疑者・元美容師の愛川サチ(若村麻由美)
に死刑判決がでた。愛人で美容室の経営者・鶴田祐輔と共謀して
二人の従業員を保険金目当てに殺害、さらに事件の発覚を恐れて
鶴田をも殺してしまったという容疑だ(公式HPより)
すねに傷を持つ弁護士・江角マキコの正直で反面、人には言えない
弱みもあるという人間くささが、投げやりになっている依頼人・愛川サチ
の心を動かし、江角の執念と洞察で依頼人を救うという話。
愛されていたという見栄をとるか、極刑を受け入れるかという女心と
素人にはわからないちょっとした事実関係で量刑に差が出るという
ところのトレードオフが見せ所か。
次回は安楽死の問題を扱うらしいが、どうなることか。
7人の女弁護士(2)
確かに安っぽい2時間ドラマのようになっているし、今回も
釈由美子ら演じる弁護士達が被告を守るだけでなく、
真犯人まで見つけてしまうという筋書き。
銀座のホステスが客の取り合いの末に仲間のホステスを
刺し殺し、罪に問われるという最初の設定だがどうやら彼女は
何か隠している。誰かをかばうために自分が罪をかぶろうと
しているのではないか?
思わせぶりに真犯人としてその客、客の秘書の男性、それと
クラブの黒服の3人がそれぞれ秘密を持っているように描かれる。
子供の頃、両親が死に、離ればなれになってしまった弟が
実はクラブの黒服で、真犯人の罠で弟が相手のホステスを
殺してしまったと依頼人のホステスは思っていたのだ。
実は客の社長が豪遊し、その殺されたホステスが社長のために
経費を長年水増し請求していたのだが、店を開くために
お金が必要となり、その社長の秘書を脅して金を融通してもらおう
としたところ、秘書が依頼人と弟を罠にかけて犯人に仕立て
、自分が殺すという筋書き(ちょっと間違ってるかも)。
自分でも書いていて嫌になる安易なストーリー。
もう、このドラマは見るのをやめよう。
弁護士ドラマも、いざ注目してみるとそれなりに勉強になる。
犯罪に巻き込まれたり、自分が犯罪を犯してしまわないのが
一番だけど。
弁護士ものに共通して言えるのは、弁護士は人の心の本当の動き、
特に過ちや犯罪を犯すという日常生活の極限というか崖っぷちに
立った人間の心の動きを読みとるという作業をしつつ、周りの人々の
かかわりや環境、世間の常識や過去の判例などに照らし合わせて
法律のプロとして妥当な(あるいは依頼人に有利な)量刑になるよう
していくことで、ドラマとしては、この極限状態での人の心の動き
をそれぞれの弁護士がどう読み、依頼人とどう係わるか描くことに
味わいが出るようだ。
投げやりになると素人だと「殺人」でも「傷害致死」でも
一緒かと思ってしまうが、弁護士から見れば大違い。
マチベンでも「殺人」「傷害致死」それぞれで回顧映像が
流されたが、実際現場でおこっていることにはわずかな違いしか
なかった。
今回の3つの弁護士もののドラマの中では「弁護士のくず」が
圧倒的な人気。7人の女弁護士は毎回、依頼人とは違う犯人が
暴かれてしまうが、それってよく考えると警察・検察がずさんで
冤罪っていうことになるし、釈由美子たちがしていることは
弁護士ものというより刑事物。この構成の甘さが低迷している
一番の原因だろうか。マチベンが最もシリアスで、映像的には
現実的な雰囲気だが、肝心の人の心の動きについては
物足りない。
弁護士のくず(2)「ちょいワルおやじvs不良少女」
18歳の少女真琴が援助交際に見せかけて仲間の男友達が
おじさんからお金を巻き上げるという一連の事件、真琴が
少年院か保護観察になるか、本当に更生できるかどうかという話。
前回に引き続き不良っぽい弁護士・九頭(豊川悦司)が本質を知り、
真面目一辺倒な弁護士・武田真実(伊藤英明)は本質がみえず
お人好しに動くというべたな構図ですが、トヨエツが真琴を
たしなめて、
「みんなが本音で生きたらどうなる」とか
「世の中に何で法律があると思う? 人間は弱いから、人のものを
取ったりしないようにしましょうとか、人殺しをしないように
しましょうとか、そういう約束をしてるんだよ。大人だって
弱いんだよ」とか、しみじみと語る。みんなが本音で生きたら
もちろん、世の中は無茶苦茶ですよね。無茶苦茶のあとに
何が残るか見てみたいような気もするが・・・。
最後に高島礼子が以前、トヨエツとどんなことがあったか語るシーンも
良かったですね。高島は会社の弁護士で、その会社に勤めていた
自分の彼の犯罪を告訴するはめになってしまった。
その時、彼を弁護したのが、トヨエツ。
その裁判に勝ったのは高島たち会社側。
その時のトヨエツの姿勢、勝訴したが多くのものを失った自分。
それが、高島が今の白石事務所に移った経緯。
さすがに2回目はお色気度を落としましたね。
あれはやはり初回で視聴者を引きつけるための戦略だったのでしょうか。
毎回、趣向を変えたキャバクラは登場するみたいですが・・・。
マチベン(3)「死刑囚を救えますか?」
連続保険金殺人の容疑者・元美容師の愛川サチ(若村麻由美)
に死刑判決がでた。愛人で美容室の経営者・鶴田祐輔と共謀して
二人の従業員を保険金目当てに殺害、さらに事件の発覚を恐れて
鶴田をも殺してしまったという容疑だ(公式HPより)
すねに傷を持つ弁護士・江角マキコの正直で反面、人には言えない
弱みもあるという人間くささが、投げやりになっている依頼人・愛川サチ
の心を動かし、江角の執念と洞察で依頼人を救うという話。
愛されていたという見栄をとるか、極刑を受け入れるかという女心と
素人にはわからないちょっとした事実関係で量刑に差が出るという
ところのトレードオフが見せ所か。
次回は安楽死の問題を扱うらしいが、どうなることか。
7人の女弁護士(2)
確かに安っぽい2時間ドラマのようになっているし、今回も
釈由美子ら演じる弁護士達が被告を守るだけでなく、
真犯人まで見つけてしまうという筋書き。
銀座のホステスが客の取り合いの末に仲間のホステスを
刺し殺し、罪に問われるという最初の設定だがどうやら彼女は
何か隠している。誰かをかばうために自分が罪をかぶろうと
しているのではないか?
思わせぶりに真犯人としてその客、客の秘書の男性、それと
クラブの黒服の3人がそれぞれ秘密を持っているように描かれる。
子供の頃、両親が死に、離ればなれになってしまった弟が
実はクラブの黒服で、真犯人の罠で弟が相手のホステスを
殺してしまったと依頼人のホステスは思っていたのだ。
実は客の社長が豪遊し、その殺されたホステスが社長のために
経費を長年水増し請求していたのだが、店を開くために
お金が必要となり、その社長の秘書を脅して金を融通してもらおう
としたところ、秘書が依頼人と弟を罠にかけて犯人に仕立て
、自分が殺すという筋書き(ちょっと間違ってるかも)。
自分でも書いていて嫌になる安易なストーリー。
もう、このドラマは見るのをやめよう。