朝7時起床。凄い頭痛が発生。もっともこれは珍しいことではない。
私の場合、長時間飛行の翌朝は、大抵頭痛がする。これが不思議なことに1時間ほど二度寝すると治るのだ。今回も例にもれず、全快した。
ついでに朝のニュースを見る。BBCが誇るSFドラマ「ドクター・フー」の今シーズン最終回が今日の夜7時だという。今回でヒロインが降板するので、ちょいと番組を盛り上げたれ、という感じでちゃっかり自社のニュースで宣伝しているんだな。まるで朝のワイドショーみたいだ。
去年放送されたシリーズが結構面白かったのと、現ドクター役が大好きなデヴィッド・テナントだったので、見たいな~と思ったが、今日を逃すと「ガイズ・アンド・ドールズ」を見に行くのはほぼ不可能になる。しかもアダム・クーパーの出演は9月までで、替えはきかない
。・・・ごめん、テナントさん。私は生のクーパーさんの方が大事。
(註・幸運と言うべきか、「ドクター・フー」は今年の9月からNHKの
BS-2で放映されることが決定した。まあ、クリストファー・エクルストン(映画『アザーズ』でニコール・キッドマンの夫役だった人)主演の第9シリーズからだけど、楽しみだ。世の中捨てたものじゃないね
♪←大げさ+大バカ)
今日の目的は、母が以前から行きたがっていたハンプトン・コート・フラワー・ショウ。チェルシーと並びイギリスの二大フラワーショウである。朝食後の午前10時半頃、電車に乗ってウォータールー駅から30分ほど離れたハンプトン・コートを目指す。
駅を出て右手に向かうとテームズ川があり、これを渡ると赤いレンガづくりの大きな宮殿が見えてくる。それがチューダー朝時代の王宮、ハンプトン・コートだ。お妃を6人取り替えたヘンリ八世が住んだことでも有名で、一説ではここからテムズ川によってロンドン塔で処刑された二人の王妃(アン・ブーリンとキャサリン・ヘイワード)の幽霊が出るとか何とか
。イギリス人ってばブラッディな歴史が好きよね。
もっとも今回の目的地はさらにその先。距離があるので4ポンドのボートに乗ってのったりとテームズを流れる。
赤い煉瓦塀の城、そして庭園が尽きたところに巨大テントがいくつもできている。船着場を降りて左手に仮設トイレのような当日券売り場、その隣に前売りチケット受け取りカウンターができている。前売りで買ったのだが、チケット買ったときの証明書は?ときかれ、いきなりうろたえる。持ってきてないよ~
。大丈夫!郵便番号を言えば住所が確認できるのだ。ようやくチケットを手に入れる。ブルーの大判で右上に王立園芸協会「RHS」のマークが入っている。全てに「王立」を入れるのが英国っぽい。
そのまま左手に行くと、そこがフラワーショウの入り口だ。本来はここも城の庭園の一部なのだが、階段をかけていて堂々と塀を乗り越えていくことができる。城に向かう道は二重の金網が張られていて入れないようになっている。だがフラワーショウに来た人にとってそれはあまり重要ではない。だって今日の目的は無数に作られた小型庭園と種類豊富な園芸グッズ販売店なのだから
。
とにかく楽しい。あらゆるタイプの庭園、植物を見ることができる。優秀な小庭園とバスケットには金・銀・銅の各賞が贈られ、それを示すプレートがつけられる。因みに日本のRHS支部の作品がバスケット部門銀賞を受賞していた。日本のガーデニング趣味もここにきわまれり。
会場内には英国各地から参加した園芸店の屋外ブースと4,5棟の大テントが張られていて様々な展示、即売も行っている。販売されているのは、苗、種、土、シャベルなどから風見、門のプレート、はしご、あずまや、温室まで売っている。
釣り鉢用水コケを売る店に人だかりが出来ていたので、覗いてみると、おじさんが「美しい釣り鉢を作る秘訣」について熱弁をふるっていた。釣り鉢に水コケを敷き、苗を斜めに植えること!そうやってボスッと音を立てて実演してくれる。と、そこへ質問が。なんと日本から来た女性で「これ国に帰っても使えるかしら
?」と熱心そうだ。
それに対しておじさん「いやあ~俺日本のこと知らないからな~。ここだったら大丈夫なんだけど。
」と困惑しながらもきちんと答えてあげていた。
大テントの中にあるのは、デリケートな植物群。盆栽も無数にある
。異彩を放っていたのが「食虫植物コーナー」。綺麗なアリ地獄などが植わっている。横には「危険ですので、お手を触れないでください」のプレート
。 怖いっす。
デイリー・メイル誌主催のテントには可愛らしいコテージが据えられ、その周囲を「英国の四季」を彩る花々が飾られている。ついでにくじも行われていて、一名様にコテージが、2,3名にはシボレー(だったと思う)が当たる。ぐぐっと心が動いたが、当たっても家を置く場所はない。とりあえず写真だけ撮った。
お昼はいくつも並んでいる屋台からフィッシュ・アンド・チップスを一個買って二人で分けた。なぜなら以前、一人一個を食べてその晩は地獄だったからだ。しかし、そんな我々の前にいる素敵なお婆さん三人は大盛りのチップスを一人一個ずつ抱えて、きゃっきゃっ言いながら食べていた。その胃袋には敬服します
。
とにかくそんな感じでフラワーショウを満喫。4時に帰路に着く。帰りはリッチモンド経由ヴィクトリア駅行きのオープン二階建てバス(二階部分がオープンになっているタイプのバス)に乗ったのだが・・・気づくべきだった。通常、オープンカーに乗っている人々が厚着だと言うことを
。
最後部に乗った我々を待っていたのは凄い突風と街路樹の枝。そして木の下にいる虫の大群だった・・・・
いやはや。楽しかったけどね♪
5時、ヴィクトリア駅到着。駅すぐそばのアポロ・シアターでは、以前「サタデーナイト・フィーバー」を上演していたけれど今はあき状況になっている。ううむ、やっぱりロングランは難しかったか。お向かいのアポロ・ヴィクトリアでは「ビリー・エリオット」が大盛況だ。もっと日程に予定があれば見に行ったのだけれど・・・。もっとロングランしてくれると嬉しいな。
そのままピカデリーへ直行し、Guys~の上演されているDonmar劇場へ。入り口に主要キャストのパネルが張り出されているのがファンとしては嬉しい。早速、記念撮影。ボックスオフィスで当日券をゲット。結構ギリギリだったが取れるという。ラッキー。でも高い!結局二回サークル席にする。一度ホテルへ戻って休養後、7時に劇場に着く。
パンフレットを買って二階席へ。が!急な階段がらせん状にぐるぐる続く。絶対これはバリアフリーというものを考えてないわね!!と怒るが、まあしょうがない。
ミュージカルはとても面白かった。ただ、台詞がとても早口でリスニングに相当苦労した。ぜえぜえ。
ミュージカルは1920年代のアメリカを舞台にした、大物賭博師と真面目な救世軍の女性、そして賭けの胴元と、彼と14年間(!!)婚約しているダンサー二組のカップルを中心に繰り広げられるコメディ。映画が元ねただそうで、MGM黄金期のミュージカル映画を髣髴とさせる感じもあった。でもダンスは切れがあって面白かった。
ギャンブラー役のアダム・クーパーはやっぱりかっこよくて、20年代風のスーツが似合うこと!
歌もいい。人によっては高音部を「あ゛~」とイガってしまう人もいるけれど、彼はしっかりと歌うし、上手い。立ち姿もさまになるしね。
ただあまり踊らないのがちと悲しい。賭博のシーンや救世軍教会、ハバナでの群舞、レビューでのシーンがとても楽しかったのだけれど、ここでアダム踊らないかな~と思ってしまうことが結構あった。
踊ってくれよお~アダム~
。欲を言えばロイヤル時代に踊る彼を見てみたかった。ゲスト出演してくれないだろうか?ロイヤルは男性ダンサーが慢性的に不足しているし・・・。演技できるダンサーはもっと少ないし・・・。
しかしないものねだりをしても意味はない。とりあえずアダム氏にはこれからもがんばってまた日本に来てほしいな。この出演も絶対プラスになっていると思うし。
ファンは貴方を待ってます。
劇場からピカデリーに向かうと、なにやら結構な数のグループがイタリアの旗を振ってわめいている。ワールドカップの決勝戦が近いのね。そんな感じでホテルに帰る。
予断ですが、今日7月22日はクーパー氏35回目の誕生日です!!とりあえずおめでとうございますだ
。