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西原理恵子の「毎日かあさん」は、家で読まないといけない

2007-07-20 23:37:40 | 読書感想
今日は西原理恵子「毎日かあさん4 出戻編」の発売日。会社帰りに早速、本屋に飛び込み、新刊コーナーの山積みから一冊、手にとってぱらりとめくってみた。ハードカバー体裁の本は硬いので、どうしても開いたページは大抵、序盤か終盤になる。今回開いたページは終盤だった。

・・・やばい。

ちらりと見ただけで眼がうるんできてしまった。西原さんの大ぶりなコマは一見しただけで、すぐさま情報が入ってきてしまうので、こういう時は本当に困る。
店頭で恥はさらしたくなかったので、5秒で立ち読みをあきらめてレジに並んだ。

西原さんの漫画を読み始めたの「ロッキング・オン」の4コマだった。気づけば12,3年ほど彼女の漫画を読んでいる。あらびっくり

それだけ長い間読んでいるけれど、彼女の作品は本当に飽きない。「できるかな」や「鳥頭紀行」のような突撃ルポものも、「ぼくんち」や「上京物語」のようなしみじみした叙情ものも、時にはその情報量の多さ(と『荒い』という表現では済まされないほどの書き殴り絵も)に疲れてしまうけれど、読んでいるうちに、とりあえず自分でも動いていかないと、と思わせる強さがいつもある。


そんな西原さんの家庭生活を描いた「毎日かあさん」は大好きなシリーズだが、今回は参った。
夫・鴨志田さん(それもアル中で揉めた事も実況中継連載済み)の死とそれに至るまでの日々の様子、という描き方によってはいくらでもねっとりと描ける事項をどこまでも簡素(場合によっては一頁一コマ)かつ真っ直ぐに見せていく。何という心意気。

本当に、興味を持たれたら、ただ読んでくださいとしか言えません。

帰って複数回読み、その都度泣いていました。鼻水も出てみっともないことこの上ないです。家族とか人との繋がりの儚さや大事とか色々喚起するものも多く、しばしティッシュ箱を抱えてエグエグ言って、妹にドン引きされました。

とりあえず、少しでも興味をもたれた方、悪いことは言わないから、立ち読みはお控えください。本当に来ますから、涙腺揺さぶりまくりのビッグウェーブが



毎日かあさん4 出戻り編
西原理恵子
毎日新聞社

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