川越城内にある三芳野神社の裏には大きな杉の老木があった。しかし、枯れてしまったので伐り倒されてしまったという。
この杉について次のような言い伝えがある。
「いつの頃からか、三芳野の田面(たのむ)の里に、毎年北のほうから初雁が、少しも時を違えず飛んできた。そして、いつも杉の真上まで来るとガアガアと三声鳴きながら、杉の回りを三度回って、南を指して飛び去ったということである。この故事によって、川越城は一名初雁城ともいわれている。
また、太田道灌がこの杉のこずえに旗を立てたということから、旗立の杉ともいっている。」
(新井博「川越の民話と伝説」)
現在、三芳野神社の社殿の裏には、「名木 初雁の杉」の石碑が立てられている。
さらにその脇には、「三代目 初雁の杉」という立て札があり、ちいさな杉の木が植えられている。
この杉の木が、伝説にふさわしい大木になるのは、いつの日のことであろうか。
周りを、大きな木に囲まれ、その前途は多難のようである。
コメント一覧
極楽蜻蛉
最新の画像もっと見る
最近の「伝説を歩く」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- 川越散歩(522)
- 散歩写真(508)
- 川越の四季(花・木・自然)(699)
- 川越の桜(152)
- 川越動物誌(201)
- 庭の花・実(127)
- すき間に生きる(51)
- 空と雲(6)
- 行事・イベント(80)
- 碑文を読む(24)
- 文学碑を歩く(7)
- 説明板を読む(34)
- 伝説を歩く(12)
- 石仏・石像・狛犬(14)
- 伊佐沼(37)
- 時の鐘(13)
- 町まちの文字(43)
- マンホールのフタ(15)
- 街中アート(20)
- 火の見櫓の風景(44)
- ポストの風景(9)
- 街の時計(7)
- 三十六歌仙額(36)
- 案山子(かかし)(51)
- 川越駅西口(89)
- ふれあい拠点施設(60)
- 川越の端っこめぐり(138)
- 赤間川・新河岸川下り(112)
- 安比奈線(40)
- 街道を歩く(12)
- 落し物・忘れ物(15)
- 現代の妖怪(6)
- PCでお絵描き(6)
- ホームページ(3)
- 川越関連本(34)
- 小江戸川越検定試験(36)
- その他(13)
バックナンバー
人気記事