川越雑記帳2(川越見て歩き)

初雁の杉


 川越城内にある三芳野神社の裏には大きな杉の老木があった。しかし、枯れてしまったので伐り倒されてしまったという。 
 この杉について次のような言い伝えがある。
 「いつの頃からか、三芳野の田面(たのむ)の里に、毎年北のほうから初雁が、少しも時を違えず飛んできた。そして、いつも杉の真上まで来るとガアガアと三声鳴きながら、杉の回りを三度回って、南を指して飛び去ったということである。この故事によって、川越城は一名初雁城ともいわれている。
 また、太田道灌がこの杉のこずえに旗を立てたということから、旗立の杉ともいっている。」
(新井博「川越の民話と伝説」)


現在、三芳野神社の社殿の裏には、「名木 初雁の杉」の石碑が立てられている。
さらにその脇には、「三代目 初雁の杉」という立て札があり、ちいさな杉の木が植えられている。
この杉の木が、伝説にふさわしい大木になるのは、いつの日のことであろうか。
周りを、大きな木に囲まれ、その前途は多難のようである。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

コメント一覧

極楽蜻蛉
郷愁
小生の少年時代に未だ「初雁の杉」は健在でした、昭和30年代の「ガキ連隊」で天神様で良く遊んだものです、杉の大木にも・よく登って近所の菓子屋の親父に怒られたのを、懐かしく思い起こしました、その時に「初雁の杉」とは知っていましたが、2代目とは知りませんでした。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「伝説を歩く」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事