大玉やの前を南へ行き、突き当りを右に曲がると、右手に時の鐘が見えた。 その直ぐ側に田中屋がある。 入口の暖簾には、白抜き文字で右上から左下へ「だんご」と書かれていた。 小澤屋と同じで、「だ」と「ご」が江戸かなであった。 団子の絵から「だんご」と書いてあるのがわかるが、さらにその右の暖簾には、丁寧に「オダンゴ」とあった。 小澤屋のところでも書いたが、この「た」と「こ」は、それぞれ「多」と「古」が元の漢字である。