ジニーの、今日も気まぐれな感じで・・・

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歌詞を考える 坂本真綾『木登りと赤いスカート』

2018年01月27日 11時00分58秒 | 歌詞を考える
こんにちは、ジニーです。


お久しぶりの歌詞を考える。
今日は坂本真綾の「木登りと赤いスカート」。

2001年に発売された『LUCY』というアルバムの収録曲です。
彼女の本職は声優ですが、じつはアーティストとしても素晴らしい
実績を残していて、世界遺産の厳島神社でのライブなども行っています。

数多く作品をリリースしている彼女ですが、僕個人的には
この『LUCY』は常にベスト3に入り続ける名盤です。

さて、では歌詞について考えていきましょう。
歌詞はこちらです。坂本真綾 木登りと赤いスカート

詩を書いているのは岩里祐穂さん。
長年第一線で作詞家として活躍されている方ですね。
坂本真綾のデビューにも関わっており、いまでも彼女の代表曲の一つとして名高い「約束はいらない」を
書いています。

さて、そんな岩里さんが書く『木登りと赤いスカート』。
まずは、歌詞を一通り読んでもらえればと思うのですが、主な登場人物は天使と女の子。
天使の目線で歌詞は綴られていきます。

歌詞は天使の「ぼく」と女の子の「君」が出会うところから始まります。
ふたりは出会いをきっかけにいつもそばにいます。
歓びも悲しみもすべて分け合って生きていきます。

ハッとするのは最初のサビの歌詞。

「ぼくがむかし天使だった頃に
 君にはすべての世界が見えた
 すべてと話ができた」

ぼくは天使なのですが、それはむかしの話なのです。
では、今は?

改めて読んでみると、歌詞の構成は基本的に過去の邂逅なのです。
少女の変化とともに天使であるぼくには寂しさが生まれていきます。
やがて君にはぼくの声が聞こえなくなる。

君は大人になったのです。
幻想を真実として受け止める季節は過ぎてしまったのです。

結局、天使のぼくは君と同じ人間になることを選びます。
君のために「つばさを棄てて」、君の目に映る、声の届く、同じ人間になったのです。
大切な君をしあわせにするため、すべてから守る決意を秘めて。



こんな歌詞、僕には書けません。
一人の少女の成長を、天使の目線で書くなんて、どういうときに思いつくのでしょうか?
天使の目線で書くことによって、子供から大人になるという
「なにか大切なものをなくしてしまった喪失感」が何よりも効果的に感じられます。

まるで一つの小説、絵本を読んでいるようなときめきと余韻を覚えます。


また、こうして歌詞を読んでみるて改めてタイトルを考えると
女の子の無邪気さが伝わってきます。
無邪気で純真な子だったからこそ、天使と会えたのかもしれませんね。

この歌を聴くたび、歌詞を聴くたびに、自分の中のノスタルジーが
顔をのぞかせます。
自分にもこんな風に天使と遊んでいた時期があったかなと。
なんかね、切ないようなむず痒いようなそんな気持ちになります。
ASKAの言葉を借りるのであれば、野いちごが揺れるような甘酸っぱい香りを感じるのです。


ちなみに、この曲には当たり前ですがメロディーがあり、歌声があります。
そのすべてがこの歌詞の世界観を色鮮やかに彩っています。
坂本真綾ちゃんの歌声ほど、この世界簡に合うものはないでしょう。


大好きな歌です。

もし、興味を持ってもらえたら、一度『LUCY』を聴いてみてください。
天使がいないか、ふと空を見上げたくなるんあじゃないかと思います。
なんか、ただの曲紹介になっちゃいましたね。

#坂本真綾
#LUCY
#木登りと赤いスカート

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