こんにちは、ジニーです。
今日は読書感想の記事をアップします。
これを書いちゃえば、とりあえずたまっていた分はすべて感想文を
書けたことになるので、とりあえず一段落です。
さて、今回は市川憂人さんの「ジェリーフィッシュは凍らない」について
書いていきます。
本作を知ったのは、僕がいつも参考にしている読書家さんのブログなのですが、
そこでの紹介記事を読んで、すこぶる興味を持ちました。
その後、本屋に行った際に早速探したのですが、見つけた際にさらに
関心が深まりました。
その理由は、帯にある綾辻行人のコメントでした。
帯にはこう書かれていました。
『「そして誰もいなくなった」への調整であると同時に「十角館の殺人」への
挑戦でもあるという。』
ほうほう、そうだったのか!
十角館の殺人のファンとしてはやはり読まないといけませんね。
というわけで手にした本書。
タイトルにはある「ジェリーフィッシュ」とは、本書の物語の中に出てくる
飛行船のことです。
この物語の中では飛行船が独自技術で進化しており、一般的な
航空交通手段として広く利用されている世界が舞台となっています。
その飛行船「ジェリーフィッシュ」の新型の航行テストの最中に
一人の人間が死んでしまいます。
同じくして、ジェリーフィッシュは、高校制御されていたルートを外れ、
人の姿も何もない雪山に不時着します。
そして徐々に始まる連続殺人。
「犯人はだれなのか?」という疑心暗鬼がそれぞれの中に生まれる中、
一人ずつ命を落としていく。
読み手側としても、このヒリヒリとした空気を感じつつ犯人は誰なのかを
考えながら読み進めていくことになります。
物語は二つの軸で進行します。
一つは、事件が起こっているジェリーフィッシュの中、
もう一つは、事件発生後の捜査が行われている地上。
事件のあらましと、事件後の捜査、その間にインタールードをはさみながら
物語は進行していきます。
事件の捜査にあたるのはマリアと漣(レン)のコンビ。
この二人の掛け合いもなかなか面白くて、事件のシリアスな雰囲気と
相反してコミカルなところもあり、その両極端なムードが
小説を読み進める手を止めさせません。
先にも述べた通り、「そして誰もいなくなった」への挑戦でもある
本作ですので、ジェリーフィッシュが発見された時点で、生存者はいません。
もちろん、もう一つの視点で語られる事件のさなかに出てきている
登場人物と同じだけの数の死体も発見されます。
犯人は誰で、どういった結末を迎えて、事件の捜査に行き着いたのか
そこに想像と推理を巡らせながら読んでいく形となります。
そして、「十角館の殺人」への挑戦でもあるためその点についても
読み手としては面白さがあります。
ここを細かく言うと、「十角館の殺人」のネタバレにもつながるので
多くは語りませんが、最後の謎解きのタイミングでそのあたりの点が、
そして警察が相対する相手に向けた「質問」がワクワクしちゃいますね。
さて、ネタバレなしの読書感想として書けるのは、この辺りまででしょうか。
あとは、是非ご自身で読んでいただいて、ご自身でその内容に
触れていただければと思います。
作者の市川憂人さんは、本作がデビュー作です。
そして以降もマリア&レンシリーズとして
「ブルーローズは眠らない」
「グラスバードは還らない」
「ボーンヤードは語らない」
と続々と作品を発行しています。
新しいミステリー作家がこうやって面白い作品をどんどん書いていって
もらえるのはミステリー好きにはとても嬉しいことですね。
僕も、続編を読んでいきたいと思います。
今日は読書感想の記事をアップします。
これを書いちゃえば、とりあえずたまっていた分はすべて感想文を
書けたことになるので、とりあえず一段落です。
さて、今回は市川憂人さんの「ジェリーフィッシュは凍らない」について
書いていきます。
本作を知ったのは、僕がいつも参考にしている読書家さんのブログなのですが、
そこでの紹介記事を読んで、すこぶる興味を持ちました。
その後、本屋に行った際に早速探したのですが、見つけた際にさらに
関心が深まりました。
その理由は、帯にある綾辻行人のコメントでした。
帯にはこう書かれていました。
『「そして誰もいなくなった」への調整であると同時に「十角館の殺人」への
挑戦でもあるという。』
ほうほう、そうだったのか!
十角館の殺人のファンとしてはやはり読まないといけませんね。
というわけで手にした本書。
タイトルにはある「ジェリーフィッシュ」とは、本書の物語の中に出てくる
飛行船のことです。
この物語の中では飛行船が独自技術で進化しており、一般的な
航空交通手段として広く利用されている世界が舞台となっています。
その飛行船「ジェリーフィッシュ」の新型の航行テストの最中に
一人の人間が死んでしまいます。
同じくして、ジェリーフィッシュは、高校制御されていたルートを外れ、
人の姿も何もない雪山に不時着します。
そして徐々に始まる連続殺人。
「犯人はだれなのか?」という疑心暗鬼がそれぞれの中に生まれる中、
一人ずつ命を落としていく。
読み手側としても、このヒリヒリとした空気を感じつつ犯人は誰なのかを
考えながら読み進めていくことになります。
物語は二つの軸で進行します。
一つは、事件が起こっているジェリーフィッシュの中、
もう一つは、事件発生後の捜査が行われている地上。
事件のあらましと、事件後の捜査、その間にインタールードをはさみながら
物語は進行していきます。
事件の捜査にあたるのはマリアと漣(レン)のコンビ。
この二人の掛け合いもなかなか面白くて、事件のシリアスな雰囲気と
相反してコミカルなところもあり、その両極端なムードが
小説を読み進める手を止めさせません。
先にも述べた通り、「そして誰もいなくなった」への挑戦でもある
本作ですので、ジェリーフィッシュが発見された時点で、生存者はいません。
もちろん、もう一つの視点で語られる事件のさなかに出てきている
登場人物と同じだけの数の死体も発見されます。
犯人は誰で、どういった結末を迎えて、事件の捜査に行き着いたのか
そこに想像と推理を巡らせながら読んでいく形となります。
そして、「十角館の殺人」への挑戦でもあるためその点についても
読み手としては面白さがあります。
ここを細かく言うと、「十角館の殺人」のネタバレにもつながるので
多くは語りませんが、最後の謎解きのタイミングでそのあたりの点が、
そして警察が相対する相手に向けた「質問」がワクワクしちゃいますね。
さて、ネタバレなしの読書感想として書けるのは、この辺りまででしょうか。
あとは、是非ご自身で読んでいただいて、ご自身でその内容に
触れていただければと思います。
作者の市川憂人さんは、本作がデビュー作です。
そして以降もマリア&レンシリーズとして
「ブルーローズは眠らない」
「グラスバードは還らない」
「ボーンヤードは語らない」
と続々と作品を発行しています。
新しいミステリー作家がこうやって面白い作品をどんどん書いていって
もらえるのはミステリー好きにはとても嬉しいことですね。
僕も、続編を読んでいきたいと思います。