ジニーの、今日も気まぐれな感じで・・・

気負わず、気取らず、ありのまま。
ゆるりと思ったことを書いていってます。
お気に召したらうれしい限り。

ASKA 『Too many people』について

2017年02月22日 23時06分05秒 | レビュー(ジニレビュ)
堰を切った感情が流れ出すような、ピアノの旋律はたった数小節。
それでも、郷愁と哀愁を呼び込むには充分な時間がある。
そして、声が聞こえる。

「つま先をコンとついて・・・」


優しく、温かく、力強く
優しく、優しく、優しく

一言一言を大切に、一言一言に思いを込めて

それはこの歌を耳にする者にも空気の振動になって、いつか胸の奥に
すっとしみ込んでくる。




まるで一つの映画のようなアルバム。

いや、個人的にはミュージカルをそのままひとつのアルバムに凝縮したような
密度と濃度を感じる。

13の物語には、それぞれの主人公がいて、それぞれの際立つ色を持っている。
そのあまりにも個性的すぎる物語を一つにした時、それぞれの物語が
ASKAという一人の人間を投影しているものだと改めて気づかされる。



「Too many people」は予測を立てられないアルバムだった。
聴く前からそうだった。
さまざまなことが起こり、一度は世に出ることもなく消えてしまうかもしれない
そんな時期もあった。
それゆえ、そこにある物語たちは、今までの自分が知っているASKAではないものに
変わり果ててしまっているのではないかと、どこか危惧していた。

ようやく手にした宝箱を、子供のしぐさで、大切に、思いのままに開き
物語のメロディーに耳を傾けたとき、全身に何かが走った気がした。

期待は、あっさりと裏切られた。
危惧は、不必要なものだった。


次々と耳に流れ込んでくるのは、新しさと懐かしさを共存させた「歌」だった。

だれがこんなアルバムになると思った?
だれもこんな予測たてられるはずがない。


すべて、言葉にはおよそ表しきれない輝きを放っていた。
そして、あっという間に心に溶け込んだ。
昔からそこにいたように。



一つのCDを聴くということに、こんなにワクワクしたのはいつぶりだろう。
次の瞬間を大切に聴き進めていった。

感嘆しかこぼれてこない。

どうにも形容しがたい感銘。

本当に「凄い」ものは、こんなにも、あきれるほど「凄い」という言葉にしかならない。
こんな感情初めて知った。



今の日本の音楽は・・・と引き合いに出すのはあまりしたくない。
でも、今の日本にはない歌がここにはあるんだよ。

聴くと、懐かしい。
初めて聴くのに、やけになじんでいる音楽。

忘れたわけじゃなかった、使わなくなっただけだった。
歌を、歌として聴き、喜ぶこと。


こんなにシンプルなこと、ずっと感じなかったな。
改めて気づかされた音楽の素晴らしさ。



この音楽が生まれた瞬間に、生きていることがうれしい。
この音楽を語り続けていけることが、またうれしい。



ファンであるひいき目は多分に入っています。

でも、これは多くの人の耳に届いてほしいと、切に願う。

きっと誰の胸にも懐かしいものが去来すると思う。
気づけばメロディーを口ずさんでいると思う。
聴く人それぞれに伝わるものがあるだろうが、それは広義で「至福の音楽」ではないだろうか。



これは、いまのASKAだからたどり着いた境地なんだろう。
自身の音楽と向き合ってきたという覚悟と、情熱を、はじめから終わりまで絶えず感じることができる。
きっと誰もいなかったら泣いていたと思う。
あまりにも強烈な音楽への想いに。
自分自身が求めていたものの大きさに。



つらつら書いているが、この深い感動の輪郭にすらうまく触れられていない気がする。


無理だ、やっぱりこれは直に聴いたものにしかわからない。
透明な感情のようなものだ。

もし、一連の事件で初めてASKAを知った、興味を持った方がいたら、聴いてほしい。
先入観を捨てて、とは言わない、偏見を持ってでもいい、聴いてほしい。
何か感じるものがきっとあるから。

ここまで魂を感じたアルバムは、僕には前例がない。

そこにあるのは、圧倒的な音楽と、圧倒的な音楽への情熱だった。

この音楽に触れない手はない。
この音楽を聞き逃すことは、宇宙レベルでの大きな損失になりかねない。
いや、本気でそう思う。



最後に、
ASKAのために集まってくれた顔なじみのメンバー。
澤近泰輔、古川昌義、江口信夫、荻原基文、鈴川真樹、恵美直也、今泉正義、狩野良昭、村田努、一木弘行
心からありがとう。
ASKAに力を貸してくれて、本当にありがとう。
あなたたちの名前を目にした時、やっぱり泣きそうでした。

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言葉が出てこない   程の本物の音楽

2017年02月22日 00時11分09秒 | Weblog
最近のSNSの記事や、ネットのニュースをみると


「・・・・驚愕の事実がヤバすぎる」


「・・・・その真実がヤバすぎる」

「・・・・その行動の本当意味がヤバすぎる」



いやいや、あなたたちの語彙力のほうがよっぽどヤバいですよ










って、思ってたけど。




ASKAさん。








Too many peopleヤバすぎます。


いろいろ言葉を探すけど、ヤバいとか、すごいとかそんな言葉しか出てこない。
じっさいチャゲアス友達のきら。さんとこの言葉ばっか繰り返して
笑えるくらいボキャブラリーのないラインが展開されていますw



新しいけど、懐かしい。
僕らの胸の中にある琴線を的確に触れてくる。
斬新でキャッチー。


なんだこれ?

こんな音楽あったの?






これ、本物だ。

めっちゃ才能爆発してますわ。






これ、本物の音楽だ。

僕はいま、贅沢だ!
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