黒砂台鍼灸あん摩治療院

鍼灸院の日常日記

台座灸(温筒灸、円筒灸)のテスト秋編

2010-10-28 09:37:02 | 施術の説明 お灸
だいぶ寒くなってきました。季節の変わってきたのを実感できる季節です。
治療院で治療をしていても患者さんの脈や愁訴から秋というか冬の到来が感じられます。

鍼灸の施術では季節ごとに刺激量の目安も変わってきます。
鍼では「夏は浅く、冬は深く鍼を留める」なんて言い方をしますがお灸でも同じです。やっぱり寒くなってくると夏と同様の刺激では期待した効果が出にくくなってきます。

よく使う台座灸や円筒灸でも同じ。実際に夏と比べてどれくらいの刺激量があるのかテストしてみました。
今回は新規に導入したお灸を中心に行っています。



写真のようにこの5種類です。
新顔は右側の三種類。特に真ん中とその右の2つは「熱い」と感じる刺激感が少なく気持ちのいいお灸となるので、複数壮据える際の主力として使い始めています。

実施は単壮で条件はほぼ一緒。で、点火していきます。



後は続きで





これが終了直後、ヤニのみ拭きとった直後の状態です。

見ての通り左側の3つはなかなか良い感じに発赤しています。左側2つはどちらも熱感が弱のタイプなので発赤も弱めです。特に右はじの円筒灸はちょっと弱いですね。同じような円筒灸でも左はじのカマヤミニに比べると感覚的にも弱いです。これは複数回据えないとちょっと治療効果は期待できないかな?



これは施灸後一日(約20時間)の様子。基本的に円筒灸はしっかり発赤が残っていますが、台座灸はほとんど確認できません。ちなみに右はじの円筒灸はかろうじて発赤が肉眼で確認できます。
ただし、夏場や気温の高い時期に比べると明らかにどのお灸も発赤は少なめ。やはり刺激量を少し高める必要を感じます。
季節の変化が直接治療方法や刺激量に関わる東洋医学。毎週とはいきませんが定期的にチェックをしていっています。

棒灸や塩灸でもこの傾向は全く一緒で、塩灸の艾の量は夏場に比べやや増量。棒灸はこの時期から患者さん一回あたりの使用量がかなり増えています。
結果的に治療院に煙るお灸の煙の量も増え、空気清浄機はかなりブンブン頑張っています。