新型インフルエンザワクチンの副反応について。今回は厚生労働省の発表情報に基づいて進めていきます。
(副作用ではなく副反応と書いている理由は以前の記事を参照ください)
まず繰り返しになりますが、新型インフルエンザ予防接種事業においては副反応の報告要件が従来の薬事法に基づいたものとは異なっています。
この点を承知のうえで御覧ください。(詳しくは以前の記事を)
まずは大まかな数字をのべていきます
数字だけを見ると季節性インフルエンザワクチン接種に比して副反応の発生頻度がかなり高率であるように感じられます。
しかし、上記数字には先に述べたように報告要件の違いにより、季節性インフルエンザワクチンの副反応では報告されないケースを多く含んでいます。
通常であれば関連性が無いと考えられるケースなどは報告されませんが、新型では「関連性有り」「関連性無し」「評価不能」のすべてが報告されています。
このため厚生労働省では「関連有り」と「関連なし」「評価不能」を分けた数字も発表しています。
少し甘いと思われる方もいるかも知れませんが新型インフルエンザワクチン接種による副反応を見るのであれば上記の「関連有り」とされた数字で見ていくほうが正確だと考えられます。
少なくとも下記にリンクした重篤症例一覧や死亡症例一覧を見ていく限りでは評価不能症例を関連無しに含めていることに作為は感じられません。
推定接種者数及び副反応報告頻度について 重篤症例一覧 死亡症例一覧
では季節性インフルエンザワクチン接種の副反応と比べた場合はどうでしょうか?
(注 死亡者に明らかな関連性はないとされている)
(注 死亡者に明らかな関連性はないとされている)
重篤副反応の発生頻度を抜き出してみると
新型インフルエンザワクチン 0.0007%
季節性インフルエンザワクチン 0.0002~0.0003%
(注 新型インフルエンザについては「関連有り」の数字で比較しています)
この数字だけを見ると新型インフルエンザワクチン接種による重篤副反応の発生頻度は季節性のものに比べ2~3倍も高くなっています。
では「新型インフルエンザワクチンは危ないのか?」というとそれはまた別の話。
自分自身はインフルエンザワクチンの副反応の発生頻度は新型・季節性を問わず同程度であると考えています。
この辺の話は少し長くなるので次回に書いていきます。
(副作用ではなく副反応と書いている理由は以前の記事を参照ください)
まず繰り返しになりますが、新型インフルエンザ予防接種事業においては副反応の報告要件が従来の薬事法に基づいたものとは異なっています。
この点を承知のうえで御覧ください。(詳しくは以前の記事を)
まずは大まかな数字をのべていきます
新型インフルエンザワクチンの推定接種者数及び副反応報告
推定接種者数 2283万人(2010年6月30日時点)
副反応報告数 2428人 報告頻度 0.01%(同上)
うち重篤報告数 416人 報告頻度 0.002%(同上)
(うち死亡報告数) 133人 報告頻度 0.0006%(同上)
推定接種者数 2283万人(2010年6月30日時点)
副反応報告数 2428人 報告頻度 0.01%(同上)
うち重篤報告数 416人 報告頻度 0.002%(同上)
(うち死亡報告数) 133人 報告頻度 0.0006%(同上)
数字だけを見ると季節性インフルエンザワクチン接種に比して副反応の発生頻度がかなり高率であるように感じられます。
しかし、上記数字には先に述べたように報告要件の違いにより、季節性インフルエンザワクチンの副反応では報告されないケースを多く含んでいます。
通常であれば関連性が無いと考えられるケースなどは報告されませんが、新型では「関連性有り」「関連性無し」「評価不能」のすべてが報告されています。
このため厚生労働省では「関連有り」と「関連なし」「評価不能」を分けた数字も発表しています。
新型インフルエンザワクチンの副反応報告(関連有り)
推定接種者数 2283万人(2010年6月30日時点)
副反応報告数 1292人 報告頻度 0.006%(同上)
うち重篤報告数 163人 報告頻度 0.0007%(同上)
(うち死亡報告数) 5人 報告頻度 0.00002%(同上)
推定接種者数 2283万人(2010年6月30日時点)
副反応報告数 1292人 報告頻度 0.006%(同上)
うち重篤報告数 163人 報告頻度 0.0007%(同上)
(うち死亡報告数) 5人 報告頻度 0.00002%(同上)
新型インフルエンザワクチンの副反応報告(関連無し・評価不能)
推定接種者数 2283万人(2010年6月30日時点)
副反応報告数 1136人 報告頻度 0.005%(同上)
うち重篤報告数 253人 報告頻度 0.001%(同上)
(うち死亡報告数) 128人 報告頻度 0.0006%(同上)
推定接種者数 2283万人(2010年6月30日時点)
副反応報告数 1136人 報告頻度 0.005%(同上)
うち重篤報告数 253人 報告頻度 0.001%(同上)
(うち死亡報告数) 128人 報告頻度 0.0006%(同上)
少し甘いと思われる方もいるかも知れませんが新型インフルエンザワクチン接種による副反応を見るのであれば上記の「関連有り」とされた数字で見ていくほうが正確だと考えられます。
少なくとも下記にリンクした重篤症例一覧や死亡症例一覧を見ていく限りでは評価不能症例を関連無しに含めていることに作為は感じられません。
推定接種者数及び副反応報告頻度について 重篤症例一覧 死亡症例一覧
では季節性インフルエンザワクチン接種の副反応と比べた場合はどうでしょうか?
季節性インフルエンザワクチンの推定接種者数及び副反応報告(平成20年)
推定接種者数 4740万人
非重篤副反応報告数 -人 報告頻度 -%
重篤副反応報告数 121人 報告頻度 0.0002%
(うち死亡報告数) 2人 報告頻度 0.000004%
推定接種者数 4740万人
非重篤副反応報告数 -人 報告頻度 -%
重篤副反応報告数 121人 報告頻度 0.0002%
(うち死亡報告数) 2人 報告頻度 0.000004%
(注 死亡者に明らかな関連性はないとされている)
季節性インフルエンザワクチンの推定接種者数及び副反応報告(平成19年)
推定接種者数 4164万人
非重篤副反応報告数 -人 報告頻度 -%
重篤副反応報告数 121人 報告頻度 0.0003%
(うち死亡報告数) 4人 報告頻度 0.00001%
推定接種者数 4164万人
非重篤副反応報告数 -人 報告頻度 -%
重篤副反応報告数 121人 報告頻度 0.0003%
(うち死亡報告数) 4人 報告頻度 0.00001%
(注 死亡者に明らかな関連性はないとされている)
重篤副反応の発生頻度を抜き出してみると
新型インフルエンザワクチン 0.0007%
季節性インフルエンザワクチン 0.0002~0.0003%
(注 新型インフルエンザについては「関連有り」の数字で比較しています)
この数字だけを見ると新型インフルエンザワクチン接種による重篤副反応の発生頻度は季節性のものに比べ2~3倍も高くなっています。
では「新型インフルエンザワクチンは危ないのか?」というとそれはまた別の話。
自分自身はインフルエンザワクチンの副反応の発生頻度は新型・季節性を問わず同程度であると考えています。
この辺の話は少し長くなるので次回に書いていきます。