里村専精師の「浄土真宗にようこそ」をお届けします。
僧伽に立って、善七祖も親鸞も生き生きとした言葉を見出します。
本願の大行に基づいた教学が語られるのです。
善導大師は、七世紀にあって忽然として古今を楷定します。
例えば、六字の名号には「願・行が具足している」と言います。
摂大乗論を学ぶ人達が、
「唯願無行」と見下した念仏を根底から覆すのです。
つまり人間の才覚で進める仏道ではなくて、
純粋な如来レベルの仏道を語ったのです。
解釈ではなく、生きた教学は七祖の一人ひとりに漲っていました。
そのことを親鸞は、「顕浄土真実教行証文類」として示します。
仏教全体を見渡した発言ですが、それは文類という形をとっています。
経と論と釈が語っていた真実(名句文)を、本願に基づいて語るのです。
「曠劫来流転」という事実から、
世を超えて得られた真実を語ったのでした。
善導が成し遂げていた、古今楷定の教学を親鸞は踏みしめます。
本願が行じて、本願の歴史がある。
人間の歴史を貫いて、仏道開顕の歴史があると語ったのでした。
何無阿弥陀仏は、七祖だけではなく、およそ人間たるもの総ての大道だというのです。
願も行も具足していると言うだけではなく、
願が行じていると親鸞は言います。
善導の教学は、親鸞を待って確立してゆきます。
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