里村専精先生の「浄土真宗にようこそ」(No35)をお届けします。
七高僧たちは、親鸞が見いだした歴史を貫くサンガの代表です。
ともに南無阿弥陀仏に結ばれて、同じ浄土を環境として共有する人達です。
けれども、もっとサンガが見えてくるはずです。
法然上人の周辺に、善き人々がいましたし、
越後や関東にも次第に多くの人々が生まれました。
親鸞聖人に則した人々には、その家族や先輩達がいたはずです。
私たちの周辺にも、多くの先達や伴に学ぶ数多くの人々がいます。
そして未来に向かって、実に多くの人々が見られなければならないでしょう。
サンガは、歴史を貫くと同時に、世界に開かれているはずです。
日本だけで考えるのではなく、
人として伴に学ぶべき無量の人々に眼差しを持ってよいでしょう。
そこで問題です、多くの人々が見えて来るなら、
それらの人々を生み出したものは何でしょうか。
それこそが、如来の本願の事実態ではないでしょうか。
如来が人々を真実者として生み出す、そういう願を行じておられる。
そういう行を、我々は正しく見つめなければならないでしよう。
そうでないと、狭い意味の親鸞教でおわります。
親鸞を生んだ如来の行は、行そのものは見えないのですが、
結果として多くの人間生産の…、永い歴史があると知られることです。
そういうものをこそ、真実の仏教と呼ぶのでしょう。
広く仏教に関わっている無数の人達との、大きな呼応を持ち合いたいものです。
浄土は、そういう人々に共通する大いなる世界ではないでしょうか。
七祖の浄土は、仏教圏のあらゆる人だけでなく、広く人間に響くものではないでしょうか。
来週、2ヵ月ぶりに里村専精先生が上京されます。
「大無量寿経」のお話をしてくれます。
本当に、楽しみです。