スクールカウンセラーの仕事で出かけた。
高学年の○○さんとは、4月から、囲碁をしながら面談を重ねている。
囲碁は、自然に覚えたと言っているが、日本棋院に通っているので布石などはしっかりとしている。
私は、若い頃、恩師に手ほどきを受けてマア、1級ぐらいまですすんだのであろうか?
この20年ほど、碁盤に向かったことはないので、ルールは覚えているぐらいの実力であろう。
○○さんとは4子局から始めて、勝ったり負けたりしながら、今日は○○さんに2子置かせてのスタートだった。
鈴 木 「このまま負け続けると、すぐ逆転されて、先生が黒番になりそうだね」
○○さん「先生は、スクールカウンセラーなんでしょう。勝っては駄目ですよ」
鈴 木 「そうなんだ。スクールカウンセラーは勝っては駄目なんだね。負け続けて○ ○さんが勝てるようしなけらばいけないんだ」
○○さん「そうです。でも、わざと負けると面白くないから・・・。スクールカウンセラー なんだからしっかりとやらないと・・・」
鈴木 「スクールカウンセラーの仕事は大変だね。勝ってもいけない。負けてもいけ ない・・・。微妙だね-」
○○さん「専門家でしょう。頑張らなくちゃー」
ですって。
昔、□□区の教育研究所の相談員をしていた時のエピソードを思い出した。
乱暴な男児との遊戯療法でチャンバラをやった。何が何でも勝たなくては納得しない男児だった。正直にいうと、ちょっと可愛いげのない子だった。こちらは大人なので真面目にやれば簡単に勝つことができるが、わざと負けるのも面白くない。
ケースカンファレンスの席でこのことを報告すると、スパーヴァイザーで出席していた恩師五十嵐先生曰「セラピストが、じりじりと後退する呼吸が良いのでは・・・」と教えてくれた。
○○さんとの囲碁対局であるが、「数目差」で負けるのが良いと思うのだが、目数の計算も大変であるし、何よりも実力で負けそうなので切実な問題に直面しそうである。