着物で文化人気取り

諸事情により最近は着物を着る機会が減り、
ネタも様変わり
日々感じたこと、本、映画など
思うままに書き綴っています

潜水服は蝶の夢を見る

2008-04-06 20:37:19 | 映画
あらすじ(Yahoo映画より)
昏睡(こんすい)状態から目覚めたものの、左目のまぶた以外を動かすことができないエル誌編集長ジャン=ドミニク・ボビー(マチュー・アマルリック)。意識ははっきりしているにもかかわらず言葉を発することができない彼に、言語療法士のアンリエット(マリ=ジョゼ・クローズ)はまばたきでコミュニケーションを取る方法を教える。(シネマトゥデイ)


ともすれば重くなりがちなテーマでありながら、
主人公のシニカルで斜に構えた語りかけがユーモラスで、
冒頭からぐいぐいとストーリーに引き込まれていく。


左目以外全身の自由を奪われたドミニク・ボビー。
身体の全ての機能を奪われたものの、記憶と想像力だけは奪われなかった。
そしてそれこそが彼を重い潜水服から解き放ち、内省への旅へ導く事になる。

人は普段、何と、言葉をないがしろに使い捨て、
本当に伝えたい事を、大切な人に伝える事をおろそかにしていることか。

だとしたら
潜水服を着ているのは、
五体満足なはずの私たちの方かもしれない

私たちは奇跡を語る時、
目が見えるようになったとか、不治の病が治ったとか、
肉体の奇跡ばかりを語りがちで、
「精神」の奇跡についてはつい忘れがちだ

どんな状況に陥ろうとも、「人間性」さえ失わなければ、人は生きる価値がある。

確かにドミニク・ボビーの身に起こったことは
「精神の再生」というべき奇跡だったのだと思う。
そして、彼のそばに寄り添い続け、サポートした人々の存在も
また奇跡と呼ぶべきだろう。

彼が20万回のまばたきで書き上げた一冊が、この映画のタイトル。




これが実話だというのがさらに驚きである

生きる意味とは
命とは
深く深く問いかけ,
色々な事を考えさせられる本当に素晴らしい映画でした

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
気になるわよね (rikopupon)
2008-04-07 02:29:02
はじめまして。私もこの映画をとても見たいと思ってます。ただ、あまりにも20万回が重くて……

でもやはりいい映画みたいですね!!

うん、そのうち気が向いたら見ます。レポ、感謝です!
返信する
rikopuponさん (くりくり)
2008-04-08 21:54:48
いらっしゃいませ 

各書評で大絶賛だったんですが、
評判にたがわず、心に残る映画でしたヨ

確かにテーマは重いものですが、
決して後味の悪い仕上がりではないので
思ったより見やすかったですよ

でもやはり観る時はある程度の覚悟は必要かも。
気が向いたらぜひご覧になってみて下さい
多分待っていればDVDも出るでしょうから。
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