着物で文化人気取り

諸事情により最近は着物を着る機会が減り、
ネタも様変わり
日々感じたこと、本、映画など
思うままに書き綴っています

レオナール・フジタ展へ

2009-04-12 12:11:33 | エンターテイメント
中学生の頃美術の授業で
藤田嗣治の事を学びました 

教科書に彼のどんな絵が掲載されていたかは憶えていないけど、
藤田について先生が語った事だけは
ずっと印象に残っています。

「フランスをこよなく愛し、
最後は日本人である事を捨て、
フランスに帰化した画家」

幼いながらも
それはちょっと衝撃でした

私もその頃
フランスという国にとてつもない憧れを持ち、
大人になったら絶対に行ってみたい、出来るなら住んでもみたい、
とは思っていました。

でも
「帰化」までするって・・・

まだまだ世間というものを何も知らない
無邪気で、あさはかな私でさえ、
それがどれほどの覚悟を要するのかという事は
漠然とではありますが、想像できたのです

そんなフジタの作品を一堂に集めた今回の展覧会

ずっと楽しみにしていました

そんな訳で
平日の昼、有給をとって行って来ました、福岡市美術館

ソメイヨシノはすっかり散ってしまったけれど、
美術館の周辺は今八重桜が満開


濃いの薄いのと交じり合って、今が見頃です

そして館内へ


近年発見され、フランス政府によって修復されたという
壁一面に描かれた大作4点のほか、
再現されたアトリエ、様々な資料など、
全部をゆっくり見るには、相当な時間を要します

初期の作品は、親交のあったモリデリア-ニの影響を強く受けていますね



その後
裸婦像の肌の色を「すばらしき乳白色」と、ヨーロッパ美術界が大絶賛した
独特の色とスタイルが確立され、



さらに「エコールド・パリ」の寵児として
その名は世界に知られていきます。

「イブ」と名づけられたこの絵の前ではしばし足を止め
じっくりと魅入ってしまいました↓


ピカソや他の芸術家の多くがそうであったように、
フジタもまた
多くの女性と浮名を流したようです

また、帰化した後は、キリスト教徒として洗礼を受け
様々な宗教画を残しています。



エソンヌ県の小村にて最晩年を過ごすのですが、
どれほどの名声を手に入れようと
飽くなき探究心を最後まで持ちつづけ、
己の芸術と向き合っていたそうです。

いよいよ今月19日までの開催となりました
かなり見応えのある作品ばかりなので
少しでも興味のある方にはぜひ足を運んで頂きたいです。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今日行きました~ (パン大好き)
2009-04-12 19:04:28
お久しぶりです。美術館好き同士ですね。
私も今日行きました。中学の時から覚えているなんて、すごいわー。くりくりさんの説明でよりわかりやすいです。
生涯の伴侶は5人って書いてございましたね。やはり芸術家はそうなんでしょうね。イブは愛情たっぷりのタッチが違う数枚でしたものね~
返信する
パン大好きさん (くりくり)
2009-04-12 20:37:53
今日行かれたの 
休日だから人が多くなかったですか 
美術館とか、博物館とか時々行って
目の保養をするのは良いですよね 

やっぱり本物を目の前で見ると迫力が違いましたね~
返信する
いいなぁぁぁぁ (かえる)
2009-04-13 09:50:59
フジタさん!
いいですねぇ。見に行きたいです。
前髪パッツン、一昔前の方とは思えない卓越したセンスがありますよね。

返信する
かえるへ (くりくり)
2009-04-13 22:04:31
ダリと共にフジタの風貌もかなり個性的だよね~ 
フランス人になったけど、
作品は日本的な感覚も取り入れていて、
決して日本文化を否定したものではなかったらしいです 
作品のほとんどがフランスにあるから、
これだけの数をいっぺんに見られる機会は
中々ないでしょうね
返信する

コメントを投稿