着物で文化人気取り

諸事情により最近は着物を着る機会が減り、
ネタも様変わり
日々感じたこと、本、映画など
思うままに書き綴っています

DISNEY'S クリスマス・キャロル

2009-12-21 23:53:12 | 映画
毎朝、出勤前に途中まで観ている、「特ダネ」のオープニングトーク。
音楽やスポーツ
ありとあらゆるエンターテイメントに造詣が深い小倉智明キャスターが
「素晴らしかったねぇ
と、興奮気味に熱弁をふるっていたのが、
ディズニーアニメ「クリスマスキャロル」
あら
小倉キャスターが映画を話題にするなんて珍しい
「クリスマスキャロルって、今までたくさん製作されてきたけど、
中でも一番の出来じゃない
と、大絶賛

同じ番組の笠井アナも週に数本の映画を観るほどの映画好きを公言していますが、
正直、彼の好みは、私のそれとかけ離れていて、
あまり信用していないの(失礼)、
目の肥えた小倉さんがそれほどの太鼓判を押すのなら・・・・
と、
当初はそれほど気にも留めていなかった映画だったのですが、
観て参りました

言わずとしれた、イギリスの文豪ディケンズが
子供のために書いただろうおとぎ話です
読まれた方も多いかと思います。
もともとディケンズは私の大好きな作家の一人。

あらすじ(YAHOO映画より)
金がすべてで、家族を持たず、人とのきずなに背を向け、ただ己の金銭欲を満たすためだけに生きるスクルージ(ジム・キャリー)は、街一番の嫌われ者。あるクリスマス・イブの夜、かつてのビジネス・パートナーの亡霊が現われ、スクルージを彼自身の過去・現在・未来をめぐる時間の旅へと連れ出す亡霊にとりつかれると予言する。(シネマトゥディ)


キリスト教的道徳観念がベースとなった教訓物語で、
一歩間違えれば欺瞞に満ちた話になる恐れもあるのでしょうが、
そこは文豪ディケンズ。
国や世代を超え、人々を魅了する感動的な物語に仕上がっています

さて、肝心の映画の方は、
内容もラストも知っているので、その点では安心して観ることが出来ました。

いや~
原作通り、心温まる感動ストーリーに仕上がっていることは間違いないのですが、
私が感心するのは、その映像

スゴイです
CGだから、と言ってしまえばミもフタもないけれど、
最近はどこまでが実写で、どこがCGか分からないほど、
技術が向上しているけど・・・
「シュレック」を観たときも、まるで実写だなと感心したけど・・・

「クリスマスキャロル」は、今までのそれを大きく超えています

人物の動き一つ一つ、家具や食器などの静物、
髪の毛一本一本や、
スクルージの落ち着かないオドオドした目の動き、
数え上げればキリがないほど
そのどれもが驚嘆するほどの精密さ

何よりも
スクリーン一杯に広がる19世紀のロンドンのまちなみが、
私のイメージと完全に一致。
霧が立ちこめて薄暗く
ヴィクトリア調の華やかさと貧困が混在し、
犯罪と幽霊がよく似合う
不気味でどこか退廃的なまち。

そして、小倉さんも言っていたけど、
燭台の炎や、街灯など、
この闇を照らす灯りの描き方が芸術的に素晴らしいのです

ルネッサンス期の画家が描く1枚の宗教画を観ているようでした


人は
何者であろうと
いくつになろうと
その気になりさえすれば
生きてさえいれば
変わることができるのだと・・・

希望の光を見出すことが出来るのだと・・・

そんな気持ちを思い起こさせてくれる一本でした。

クリスマスにお勧めの映画です

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